池田が風前の……??
さあ、まずはもっとも気になる賞金王BEST12の行方から。
ではあるのだが、我々が絶大なる信頼を置いているサイ
ト『ひまひまデータ3』さんによると、現在11位の白井英治でも
最終日まで普通に走れば90%強の確率で当選するらしい。
つまり、13位の中島孝平など、優勝以外でも白井を超えられる選手がそれを実現し、さらに優勝条件の選手がそれを成し遂げる確率が
10%に満たないということ。 こうなると、最大の焦点は
「誰がF休みの12位・池田浩二を超えらるか」になる。
昨日→今日の賞金の推移、および池田・白井と下位選手との賞金差をざっくり記しておこう。
賞金ランキング
①井口佳典
②太田和美
③瓜生正義
④松井 繁
⑤丸岡正典
⑥馬袋義則
⑦峰 竜太
――以上確定――
⑧坪井康晴…99.9996%当確
(by『ひまひまデータ3』)
で、ここから賞金を記しておく。
19日 20日
⑨今垣光太郎 6112万→6128万
⑩山崎智也 5910万→5936万
⑪白井英治 5868万→5894万
⑫池田浩二 5589万――――――
池田との差 白井との差
13中島孝平 5449万→5485万 -104万 -409万
14辻 栄蔵 5220万→5238万 -351万 -656万
15原田幸哉 5083万→5100万 -489万 -794万
16服部幸男 4993万→5008万 -581万
以下はチャレカ優勝のみ逆転
17菊地孝平…F休みで終戦
18吉田拡郎 4887万→4912万 -677万
19平石和男 4637万→4653万 -936万
20魚谷智之 4618万→4635万 -954万(ほぼチャレカ優勝条件)
21齊藤 仁…以下はとにもかくにもチャレカ優勝条件。
※千円単位は切り捨て。
それぞれの状況を、場合分けしてみよう。
★今垣、山崎、白井…最終日までに、この3人の中で上位にいればいるほど安泰になる。いわば“直接対決”だ。
中島などの予選状況にもよるが、1
1位で選抜~優勝戦を見守るようなことになると、背筋が凍るかも?
★池田…ただただ、追い抜かれないことを祈るのみ。
『ひまひま~』さんによれば、このまま12位に居残る確率は、
わずか7・7%とか。とにかく中島孝平が予選を突破した時点で、
ほぼアウトなのだ。今日の中島の①①着で、
さらに確率は激減したのではないか。苦しい。苦しすぎる。
★中島、辻、原田…この3人は優勝以外でも1
1位・白井を逆転できる可能性があるので、
できる限りその状況に近づきたい。そのためには優出が絶対条件か。逆に、白井どころか、12位・池田に届かなければ文句なしのアウト。
できれば白井超え、最低でも池田を超えて暫定12位になっておけば、自分より上位の選手が優勝すれば当選となる。
★服部、拡郎、平石、魚谷…白井超えは難しいが、優勝以外でも池田超えの可能性がある。とりあえず、優勝も含めて
「何が何でも池田を超える!」が共通のモチベーションになる。
魚谷はほぼ優勝条件か。
★21位・齊藤仁以下…当選の道は、優勝のみ!
より詳しい場合分けは、
予選がもっと煮詰まってから報告するとしよう
(『ひまひま~』さんは毎日あれこれ更新中!)。
で、この状況を踏まえて、今日のレースを振り返ると……!!
中島がピンピンで一歩前進!!
好枠だったこともあるが、今日の中島孝平は
初戦の7R2号艇を2コースから差しきり、
後半11Rも1号艇の枠番を主張して危なげなく逃げ切った。
鮮やかなピンピン連勝発進だ。7Rは先マイした須藤博倫を
バックでぐいぐい追い上げ、力ずくで舳先をねじ込んだ。
つまり、ストレートを中心にパワーも上々。
明日からはより厳しい枠番での戦いを強いられるわけだが、
この20点の貯金を使い果たすとは思えない
力強いレースっぷりではあった。
12位の池田浩二にミサイルをロックオンし、
今節の当面のライバルである11位・白井英治にも
プレッシャーを与える連勝。池田は今日の中島のレースを
どんな思いで観ていただろうか。
そして、同じ水面で走る白井はというと……??
白井の変
白井英治のレースっぷりが、明らかに変わった。
これまでは枠なり主体でコース獲りも淡白だった男が、
2戦連続でガリガリ動いた。特に激しかったのは、前半5Rだ。
6号艇の大嶋一也が例によって内水域に進攻すると、
それを徹底ブロックして窮屈な2コースに入り込んだのだ。
凄まじい気合だった。が、当然、大嶋ともどもずんずん深くなってゆく。インの渡邉英児も含め、スロー3艇が横一線で
90m起こしを余儀なくされた。誰の目にも、
4カド山崎智也(賞金王の直接対決!)の餌食になるのは
明らかな隊形になってしまった。そして、事実、レースも智也のまくりが炸裂、内3艇は蹴散らされてアウトセットの決着となった。
この作戦は得策だったのか、白井??
思わず問いかけたくなってしまったが、進入だけでなく
1マークのレースっぷりも凄まじかったな。
智也にまくられた後、白井は常套手段の差しではなく
渡邉を直まくりに行ったのだ。言わば、まくられ二段まくり!!
もちろんヘルメットで顔は見えないのだが、
私は鬼のような形相を連想してしまった。
で、後半10Rも5号艇から有無を言わさぬ2コース奪取。
これも3コースの今垣光太郎またまた直接対決!)に
まくられそうになったが、身体を張ってブロックしながら、
一気にインの吉田俊彦を叩き潰してしまった。
またまた浮かぶ、鬼の形相。 単に勝負駆けの気合いなのか、
白井の中で何かが弾けて鬼と化したのか
……それはわからないが、とにかく今節の白井を今までと同じ白井だと思ってはいけない。明日以降も、
白井がいるレースは何らかの波乱を起こす可能性は十分にあるぞ。白井の内面は定かではないが、鬼と化した英治を私は好意的に支持したい。あるいはこれが、今までの白井英治に足りない部分だったのかも?
(photos/シギー中尾、text/H)