BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THE TOPICS 3日目

イン祭り

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 畠山シュー長がやまと学校ではなく尼崎にいたら、悶絶し、怒り狂い、最後は大きな大きな溜め息をついたことだろう。

 ①①①①①①①①⑤①①①

 本日の1コース成績である。11勝! 先月の住之江周年で、12Rオール1号艇のイン逃げ決着という事態が起こったが、それが尼崎で再現されたかもしれないのである。1Rの岡村仁に始まり、赤坂俊輔、仲口博崇、吉田弘文、秋山直之、鎌田義、川﨑智幸、平石和男と実に8連勝。9Rでストップして、10Rからは湯川浩司、白井英治、瓜生正義と3連勝した。

 

 

 

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 3連単の配当は、4000円台1つ、5000円台1つ、さらに19340円の約2マンシュウが飛び出し、決して本命サイドばかりではなかった(一方、9Rは④-⑤-⑥で4120円に留まり、ゲットした方も「意外と安い~~」と悲鳴をあげたかも)。

 また、進入も枠なりばかりではなかった。11レース中4レースは非枠なりで、3Rではスタート展示5コースの6号艇・太田和美が思い切って2コースにまで入り、8Rでは峰竜太が3カドに引いている。すべてが楽インだったかといえば、そうとも言い切れないのである。

 それなのに、である。2着は2号艇2回、3号艇3回、4号艇3回、5号艇1回、6号艇2回と満遍なく出たのだが、1着にはひたすら①が並んだ。1号艇から買いたくない穴党にとっては、お手上げの一日だったことだろう。シュー長、いたずらに負け続けずに済んでよかったね。

 

 

銀河のドラマ

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 唯一の1コース敗戦は、9Rである。

 今節、過去1年の1コース1着率トップ3が3人とも参戦している。

篠崎仁志 85.7%

田村隆信 85.4%

吉川元浩 83.1%

 このうちの一人、だったのである。9Rの1号艇1コースは。そう、田村隆信である。

 現在の艇界において1コース信頼度が図抜けている田村が、このイン祭りの日に唯一敗れた。こういうことが起こるから、ボートレースは面白い。

 

 

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 誰が田村を破ったか。井口佳典だ。銀河大戦!

 イン田村はコンマ16のスタート。隣の3コース石渡鉄兵はコンマ13で、井口はコンマ08のトップスタートだった。半艇身ものぞいていない状態で、普通なら石渡が先攻めするところだろう。石渡は2コースでも、まくりに飛びついて先まくりに出るタイプ。スリット隊形を見れば、その展開が予想される状況だ。しかし、そこからの井口の伸びが際立っていた。石渡は予想どおり井口が締めんとすると抵抗を試みている。だが井口はすーっと前に出ていって、石渡を締め込む。そして叩き切ってしまった。こうなれば、あとは勢いのままインまで呑みこむのみ。「インvsカドの銀河競り、出るか!?」と一瞬は思ったりもしたが、田村はなすすべもなく、井口は一気に内3艇を叩き切ってしまった。お見事!

 昨日までは35号機を引いた太田和美が節イチと目されていたと思う。着はもうひとつだが、スリットから出ていく足はたしかに強烈だった。しかし、今日の太田はなぜか昨日までの気配を見せておらず(天候のせいだろうか)、その分、イン連勝にストップをかけた井口の伸びが目立ったと言える。今日の段階での節イチはおそらく井口。明日の5号艇でのレースも楽しみだ。

 

 

 

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 それにしても、やっぱり銀河系軍団はドラマを作ってくれますな。続く10Rでも、湯川浩司が逃げて、森高一真が6コースからまくり差しで迫る、という場面があった。いったんは舳先がかかったかに見えながら湯川があっさり振り切っているが、「すわっ、銀河競りふたたび!?」と興奮を呼び起こしてくれるのだから、彼らは極上のエンターテイナーである。

 銀河系軍団は準優当確の井口をはじめ、6人全員に予選突破の可能性が残されている。予選道中ではダービーマッチは実現しなかったが、賞典レースでやったっていいのである。そう、現時点では優勝戦がダービーマッチになる可能性だって残されているということだ。勝負駆けではさらにアツいドラマを見せてほしいものである。特に、屈辱の敗戦を喫してしまった田村に。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩=湯川 TEXT/黒須田)