BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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W抽選!

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 バトルトーナメントの前検日は、ふたつの抽選が行なわれる。ボート、モーター抽選と、トーナメントの枠番抽選だ。今回はまず枠番抽選が行なわれ、次にボート、モーター抽選という順番。この両者の雰囲気は、なんとも対照的だった。

 昨年も出場していた選手は何人かいるが、大半が初体験のバトルトーナメント。すべて枠番抽選という特殊なシステムに、全体のテンションはかなり高めで、白球が出るたびに沸くし、緑球が出ても沸くし、王者は赤を引いてなぜか渾身のガッツポーズだし、それを見た他の選手はみな大笑いだし、菊地孝平はまだ前の組の抽選が終わってないのにフライング気味にガラポン回そうとするし、それを見た他の選手はみな大笑いだしと実に賑やかに進んでいったのであった。

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 もっとも盛り上がったのはトーナメント3の2番手に引いた平山智加。ホワイトボールの女王が、やっぱり引いたぞ、1号艇! 王者も唸る引きの強さに、会場内は騒然となっていた。枠番抽選最強ですな、智加ちゃんは。

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 トーナメント5では、2番目に引いた今垣光太郎が1号艇。ここでもちょっとしたどよめきが起こり、その渦のなかで光ちゃんニンマリ。なんとも満足そうに席に戻っていた。逆に、坪井康晴は6号艇を引き「あーっ!」と悲鳴。選手班長の松井繁はそれを見て大笑いしていた。グランプリのトライアル枠番抽選では、6号艇を引いたらもちろんガッカリするわけだが、落胆の度合いは今回の坪井よりずっと大きいし、それを見て大笑いする他の選手はあまりいない。ということはつまり、選手もこの枠番抽選をかなり楽しんでいるのですな。選手にとっても新鮮なシステムだということだ。

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 その後もトーナメント7で1号艇を引いた中野次郎が派手にバンザイしてみせたり、それを王者が冷やかしたりと、和気藹々に進んでいった枠番抽選でありました。グランプリもそうだけど、枠番抽選はひとつのエンターテインメントとして成立していますな。

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 で、つづくボート、モーター抽選は実に淡々。グランプリを走った選手も何人かいるわけで、モーターの素性や気配もある程度知れ渡っているはずなのだが、誰が何を引いてもどよめきや歓声は起きず。また、好機を引いたのはA2級に多かったのだが、彼らはそこまで把握していないのか、70号機を引いた近江翔吾も15号機を引いた津田裕絵も、特に表情を変えたわけではなかった。唯一、31号機を引いた渡部悟に王者が「お前、それめっちゃええヤツや!」と叫んで、背中をバシバシと叩いていたのがちょっとした盛り上がりになった程度。枠番抽選とは空気がまるで違うのでありました。

 注目モーターを引いたのは以下のとおり。

 

70号機(グランプリ桐生順平)54.1%……近江翔吾

4号機(グランプリ篠崎仁志)44.3%……今泉友吾

19号機(グランプリ瓜生正義)44.3%……石橋道友

50号機(グランプリ山崎智也)44.3%……樋口由加里

15号機(グランプリ坪井康晴)42.6%……津田裕絵

26号機(グランプリ菊地孝平)42.4%……藤田浩人

7号機(BB三島敬一郎オススメ)41.2%……馬場貴也

58号機(シリーズ今垣光太郎V)40.3%……西野雄貴

62号機(BB三島敬一郎オススメ)32.2%……羽野直也

 

 好機を引いたのは伏兵が多いぞ。人気は銘柄級やA1級に集まるなら、彼らが穴を出す可能性も充分!

 

(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)