BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――ヤングスマイル

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 1Rで大山千広が1着。水神祭だ! 真っ先にリフトに駆けつけた小野生奈と竹井奈美が両手を叩いて「おめでとう!」と祝福。隣で羽野直也もパチパチと手を鳴らしていた。先輩たちが笑顔で出迎えるなか、大山も思い切り顔をほころばせる。今節の登番最若手が、嬉しい逃げ切りでヤングダービーの幕を開けた。
 今節はその大山を含め、水神祭の可能性がある選手が14名。早くも14分の1が出たわけだが、人数の多さも勘案されて、水神祭は10R終了後と12R終了後にまとめて行なわれることとなった。昨年も様々なスタイルで行なわれた水神祭、今年も楽しみ!

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 1Rの2号艇・西野雄貴も水神祭をめざす一戦だったが、こちらは差しが決まらず、道中も捌かれて5着。悔しさいっぱいのGⅠ初陣となっている。その表情にも、隠されることなくあらわになっていた。去年の住之江バトルトーナメントに出場した際も、その男っぽい顔つきには力強さが備わっていたものだが、その悔しがり方もまたまっすぐで芯の強さを感じさせる。大きなケガを乗り越えて復活してきた男だけに、初戦の大敗を巻き返すべく闘志を燃やすことだろう。

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 2Rでは、3着にもまったく納得のいかない様子を見せていた丸野一樹が印象に残る。一昨年の常滑大会では初出場にして優出。一躍名前を売った。当時は少年のような雰囲気があったが、あれから2年、さまざまな経験を積んで逞しさを増したように思える。といっても、そのすぐあとには「お疲れ様ですっ!」と人懐こい笑顔を向けてくるのもこの人らしさではあるのだが。今節は何度も素直な丸野スマイルを見せてくれるだろう。

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 笑顔といえば、北野輝季が朝イチで「おはようございます! お世話になります!」と声をかけてきた。北野は3年前の尼崎第2回大会から出場を続け、今年がラスト。その第2回から、物腰柔らかく、丁寧に話しかけてきたものだった。もっとさかのぼると、12年5月の新プロペラ制度の先行実施シリーズにも参戦していて、その時からまったく変わっていない。気持ちのいい青年だ。「班長ごくろうさま!」と返すと、いやいやいや、と手を振る北野。2R1号艇2着はさぞ悔しかろうが、大役をこなしながら奮闘してもらいたい。

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 ところで、今節はJLC夜9時から放送される『BOATRACE TIME』のピットからの情報コーナーに出演させていただいている。昨日は「明日ヒットしそうな3選手」で、磯部誠、村松修二、佐藤大佑をあげた。それを佐藤が見ていたようなのだ。「昨日はありがとうございました!」と声をかけられ、何事かと一瞬戸惑ったが、そういや「佐藤大佑の4コースまくり期待」を収録で話したのだった。F1が気がかりだけど、この人の4コースまくりは必殺技! 他のコースでもがんがんまくる男で、4号艇に入った初日にぜひ狙ってみたいと思ったのだ。「期待に応えられるよう頑張ります!」と佐藤はニッコリ。よっしゃ、頼むぞダイスケ! でもFには気を付けてね。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)