BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――パワーアップ!

f:id:boatrace-g-report:20190317120825j:plain

 朝からボートを整備室に持ち込んでの整備に取り組んでいた毒島誠。ドリーム1号艇の大敗はやはり痛く、立て直しは急務と言える。一昨年とさらにその前年くらいは、SGのたびに凡機を引き、それでも懸命な整備で立て直して優出、というシーンを何度も見てきた。それだけに、この整備でのパワーアップに注目したくなるところ。毒島にも悲壮感は見えない。

f:id:boatrace-g-report:20190317121254j:plain

 海野康志郎も整備室。2R発売中には整備を終えて、モーターを装着しているが、その後の動きは活発というか慌ただしく、ピット内を走り回っていた。今朝の体重は55kg。前検日から2kgほど減量していることになる。優勝した中国地区選の初日は58.5kg。出走表の表示は59kgだ。これを1カ月ほどでここまで落としてきた。肉体にもモーターにもムチを入れて、初めてのSGを戦い抜く。

f:id:boatrace-g-report:20190317121338j:plain

 開会式で「すこぶる体調が悪い」と言っていた菊地孝平だが、今日も精力的な動きを見せている。体調が悪いなどとは少しも思えないほど、準備調整に懸命だ。中島孝平を関係者に紹介するシーンもあって、いつもの陽気さも見せている。肉体もモーターもまさに上昇中、といったところか。1R発売中、機歴簿に見入る時間もあって、そのときは明晰聡明な顔を見せていた。

f:id:boatrace-g-report:20190317121406j:plain

 1R、松田大志郎が1着。昨日の大敗を見る限り、厳しい戦いになるかと思われたが、セット交換を施して、巻き返しに成功したかたちだ。西山貴浩らに祝福されて笑顔も浮かぶ。同期の中田竜太にも声をかけられていた。その中田に、「すっごい乗りづらい」とも言っている。勝利は手にしたが、いまだ調整途上ということか。それでも光明は見えたのだろう、表情に暗さはなかった。

f:id:boatrace-g-report:20190317121431j:plain

 2Rは山田康二がやはり2コース差しで1着。こちらも深川真二、峰竜太の両先輩に声をかけられて頬が緩む。その一方で、苦笑いが浮かぶ瞬間も。イン深谷知博がバランスを崩すような格好で大きく流れたことに助けられての勝利という部分もあったので、決して快勝の類いとは言えなかったか。今日の出番はこの1走、午後もパワーアップに励む姿が見られるだろう。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)