BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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福岡オールスターTOPICS 3日目

それぞれの勝負駆け事情

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 まずは特大万舟トピックス。
 10R6号艇の仲谷颯仁が大仕事をやらかした。この福岡水面は「インが弱い上に、なぜか6コースも全国でいちばん弱い」という特殊な水面として知られている。少し前のデータだが、2017年10/16~2018年10/15の6コース3連率は16・5%。全国24場で断然とも言うべきワースト数値なのだ。
 けだし、今節も初日から6コースの選手は苦戦を強いられ、今日の9Rまで0勝、2着が2回のみという悲惨な成績だった。が、34レース目にアウト鬼門の封印が解き放たれる。この10Rは⑤松井繁の前付けを内艇がすべてブロックし、枠なりながら12345/6。ひとり若者らしく単騎ガマシに構えた仲谷が伸びない松井らを一気に絞め込み、1マーク手前で差しハンドルに切り替えて峻烈に突き抜けた。篠崎仁志~松井繁と続いた3連単配当は今節最高の737倍!! 前半2Rは大きな不利を浴びて6着に敗れたが、その借金を一撃で返済する勝利でもあった。明日の仲谷は6R1号艇!で④着勝負駆け。F持ちのハンデを克服して逃げきれば、準優の好枠が約束されるだろう。

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 一方……同じく地元期待のルーキー羽野直也は、昨日の悪い流れ(1号艇5着など)をリカバーできずにV戦線からほぼ離脱した。9R、スリット同体の2コースから差しハンドルがまったく入らず、外4艇にボッコボコに蹂躙されての6着大敗。いったい全体どうしたことか。エース69号機は前検から間違いなく上位レベルの足色を維持していた。4356着という成績は想像すらできなかったのだが……機力の問題ではなく、メンタリティに何らかの動揺があったのか。現時点では謎だらけだ。

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 続いて女子ネタ。まず、昨日までファン投票4位に恥じないレースを魅せていた大山千広が、3日目に崩れた。2Rは実に惜しいレースでもあった。2コース新田雄史のジカまくりに連動し、一撃のマーク差しが決まったかと思った瞬間にイン秋山直之の猛ブロックでぶっ飛び5着大敗。ボート変更を余儀なくされて臨んだ後半6Rは、アウトからまったく精彩がなく6着に沈んだ。が、明日は崖っぷちながらも準優への可能性は残されている。5R2号艇でのメイチ①着勝負。4号艇にノリノリ峰竜太が控える難関の2号艇だが、是非とも克服してもらいたい。

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 昨日まで万舟を随所に演出してきた女子レーサーだが、3日目を終わってみれば全員が苦境に立たされている。女子トップは小野生奈の19位。明日は超ハイレベルな11R(6号艇が吉川元浩!)の4号艇から、②着を獲り行く戦いとなる。現状のパワーではかなり険しいハードルと言わざるを得ないが、生奈は4日目あたりからパワーアップを成功させるケースも多く、直前の上積みに期待したい。欲しいのは、スリットから自力で仕掛けられる行き足~伸びだな。
 パワー的に生奈をかなり上回っている長嶋万記は、今日になって6・5着と崩れて29位に……明日の2R1号艇を勝ちきっても5・83止まり。とにもかくにも逃げきって逆転の予選突破に望みをつなぎたい。準優でも互角レベルで戦えるパワーなのだから。
 同じく準優でも通用するパワーを誇る日高逸子も、ここ2日で外枠を克服できずに31位まで後退した。明日は4R2号艇&10R3号艇という好枠での①②着勝負。舟券的に盲点になる可能性は高く、大万舟連発=予選突破というミラクルが起こるかも?
 昨日今日と2日連続で大万舟の片棒を担いだ守屋美穂は、初日の大敗が響いて35位。やはり①②勝負の明日は、まず3R1号艇を逃げきって弾みをつけ、8R5号艇の②着勝負に臨んでもらいたい。
 もうひとり、①①着の離れ業が必要なのが遠藤エミで、明日は1R4号艇&7R2号艇の2回走。現状のパワーでは険しすぎるハードルではあるが、持ち前のターンスピードで諦めずにチャレンジしてもらいたい。

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 さてさて、予選ランクの上位に目を向けてみよう。現在のトップは言わずもがなの吉川元浩で4戦4勝、10・00!! しかも昨日からの3戦はすべてセンター一撃まくりというド派手なパフォーマンスで、「SG連覇、間違いなし」のムードさえ漂い始めている。機力的にも節イチは間違いないところだが、では予選トップは確実かと言えばまだまだまったく予断を許さないのだな。元浩に残された予選は6R5号艇と11R6号艇! もちろん、あのバイオレンスなスリットパワーで楽々と乗り越える可能性もあるが、「福岡の外コース」という高い壁に阻まれるシーンもありえるだろう。

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 で、トップの元浩を僅差(着順で言うならわずか1着分)で追っているのが峰竜太だ。こちらもレースっぷりはド派手の一語。昨日は3コースから強ツケマイで内2艇を叩き潰し、今日は十八番、5コースからの電光石火の全速まくり差しで内4艇のど真ん中を切り裂いた。その3連単配当が「7770円」というのもこの男ならではの演出だろう(笑)。 そしてそして、明日の峰はと言えば5R4号艇と12R2号艇の2回乗り。

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  さてさて、最終レースを終えてシリーズリーダーに君臨しているのは、パワフルスナイパー吉川元浩か、はたまた確変フィーバー野郎・峰竜太か。どっちにしろ、明日も福岡水面にファンの度肝を抜くような豪快な花火を打ち上げてもらいたい。(photos/シギー中尾、text/畠山)