BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――ハツラツ若武者決戦

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 ヤングダービーのピットはやっぱり瑞々しい! レディースvsルーキーズバトルなどもあって、若手選手とピットで会う機会は増えているが、大舞台に乗り込んでくる若手はまた気持ちのギアがもう一枚上がっている。ピットで会うのはこれが3回目の宮之原輝紀がわざわざ「一節間よろしくお願いします!」なんて挨拶に来てくれたのだが、前の2回と比べていろんな意味でテンションが違うように感じられた。すでに周年記念は経験している宮之原だが、全国区の大舞台デビューということでやはり気持ちの乗りが違うのだろう。

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 前田篤哉は、約2年ぶりの再会。彼がJLC『BOATRACE TIME』の若手紹介コーナーに出演した際、たまたま僕の出演と重なったのだ。「あのとき、ヤングダービーに早く来いって言ってもらいましたよね。2年かかりました(笑)」。俺、エラそうにそんなこと言ってたのか……。当時はデビュー期を終えた頃と記憶しているが、それから2年でヤングダービー出場は充分早い! まずは水神祭、と目標を口にした前田は、なんとも初々しいのであった。予選で1号艇は回らないようだが、それで水神祭を決めたら価値は高いぞ。

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 で、ぜんぜん瑞々しくないヤングダービー古株の西川昌希は、今日はいい表情であった。「珍しくいいモーターを引きましたよ!」と手応え十分な様子。あ、「!」とつけちゃったけど、実際はもっとふてぶてしく語ってました(笑)。いいモーターを引いた西川が、今節は何を見せてくれるか! 明日は3R2号艇だが、この人は黙って2コースとは限らないので、ピットアウトから目を離してはなりませんぞ。

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 今節、はじめましての一人が木村仁紀。元祖グラッツェの一人であり、また一時期は強烈なピット離れでコースを奪うスタイルでオリジナリティの高い戦いを見せていた。石川真二が強烈なバナレに仕上げたモーターを引いて、そのゲージを取ったのだそうだ。ただ、ここしばらくはバナレ仕様を封印して、オールラウンドのレースを見せていた。先々を考えれば、それもアリだろう。で、その木村が今日はバナレ仕様にペラを叩いたといううわさが耳に入った。本人に直撃すると、「ここしかないでしょ!」。素晴らしい! 大舞台で封印を解いたとは、それだけで大拍手。もちろん、明日飛ぶか飛ばないかは断言できないが、ひとつの必殺技を繰り出す覚悟を決めたのは間違いない。西川マサキも木村マサキも、進入から要注目!

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 もしかしたら、いきなり厳しいか、というのは、早くも本体を割っていた藤山翔大だ。2連対率26%のモーターだけに、やはり前検の手応えは良くなかったか。また、浜先真範も本体整備。前節で転覆があったモーターで、部品も変わっている。それをもとに戻したという情報も聞こえてきたが、果たして。

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 鮪は止まることを知らない/「常に全力で生きているから」/そして/「成長したいから」

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 中田達也のTシャツの背中に目を引かれた。マグロのように生きる、そうした決意だろうか。全力で生き、成長を望む。もちろんレーサーとしての生き方に通じるものだ。
 ……そしたら、これ、地元のマグロが美味しい呑み屋のTシャツなんだって。「黒須田さん、絶対に行ってください。マグロがめちゃくちゃ美味いんですよ!」。すると、中田に連れて行ってもらったことのある宮之原輝紀が援護射撃。「今まで食べたマグロのなかで、いちばん美味かったです。マグロとは思えないくらい!」。マジか! これは行かねばならないだろう。10月には若松周年に予想会で行くので、そのときに行こう。あ、店の名前、聞くの忘れた! 今節の宿題ですな。というか、2月の江戸川レディースvsルーキーズバトルから、中田とは酒の話ばかりしているな(笑)。

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 さてさて、ドリーム戦組では木下翔太が好感触の様子。2節連続優出中のモーターで、チルト0度のセッティングだったそうだが、そのまま乗っていい雰囲気だったようだ。ドリーム会見で磯部誠が、「こいつがよう出しよるんですわ」と入れ違いになった木下を指して吐き捨ててもいた。木下は「うるせー」と応戦してましたが(笑)。ドリーム1号艇は同支部の後輩・上條暢嵩。どっちが勝っても勝利者インタビューではグラッツェが出そうだが、さてどっちが親指を立てることになるか。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)