やはり女子選手は動き出しが早いなあ、と思う。SGの優勝戦朝ピットでは、「動きは特に見えず。静かなもんだ」的な記事が多いのだが、今日は優勝戦の6人が全員、早くも行動を開始している。どちらがいいとか悪いとかではなく、仕上げの道程や考え方、向き合い方に違いがあるということだろうか。
といっても、主体となっているのはプロペラ調整。守屋美穂、平山智加、櫻本あゆみ、小野生奈が早くもペラ室にこもっていた。あまり長い時間覗き込むことはできていないが、守屋と小野が黙々とペラに視線を送っていたのが印象に残る。
平山は、他の選手とにこやかに談笑しつつの調整、という場面が目に入った。リラックスしつつも、調整に余念がないというところだろう。櫻本あゆみの隣には松本晶恵。特に会話を交わしているところは見ていないが、元群馬支部の櫻本と松本は本当に仲が良く、今節も行動をともにしているところを何度か目撃している。
水野望美はギアケース調整。1R発売中には調整を終えて装着し、ボートを装着場の広く空いている場所へと移動していた。2R発売中にペラ室に入っていくところも見ており、ペラ調整に移行したものと思われる。
いずれも中盤の時間帯には水面に出ていくことになるだろうが、いち早く試運転をしていたのは細川裕子だ。1R発売中から水面を走る姿があり、そのまま試運転用の係留所にボートを着けて、回転調整を行なっていた。そこで得た感触をもとにペラ調整に突入していくことになるだろう。
今日は関東地区に熱中症警戒アラートが発令されており、午前中のピットとしては節イチの暑さと感じだ。気温が上がれば感触も変わる。早い動き出しの理由にはそれもあるだろう。優勝戦の時間帯もきっと暑い。熱中症に気を配りながら、夕刻にベストの状態に持っていけるよう、猛暑の中で作業は続く。(PHOTO/池上一摩 黒須田
TEXT/黒須田)