BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――花火ドーン!

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 ドーン! ドーン! ドーン!
 1Rのスタート展示が始まろうとするとき、ピット裏の森林のほうで花火があがった。ボートレースダービー、開幕!
 ……はいいのだが、これがピットの至近で打ち上げられたものだから、ピットには轟音が轟き、火薬の匂いが充満。江夏満は打ち上げ位置に最も近い係留所から装着場に向かうところだったものだから、背中に強烈な轟音を浴びて飛び上がっていた。「びっくりした~(笑)」。ですよね~。実は僕もひっくり返りそうでした。

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 いったい何事が起きたのかと様子を見に出てくる選手も多数。桐生順平は目ん玉を丸くしていたので、やはりかなり驚いたクチだろう。桐生が出てきてもまだ花火は続いていて、「花火か……」とつぶやいてまた作業へ戻っていった。

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 興津藍も、笑みを浮かべながら登場。打ち上がる花火と舞い上がる煙を眺めていた。花火が終わるとやはり作業へと戻っていったのだが、戻った先は整備室。ギアケースの調整をしていたようで、わざわざ手を止めて出てきたのだった。ちなみに整備室は打ち上げ場所から見ればいちばん奥にある。それでも出てきたのだから、よほど気になったんでしょうね。
 花火と知れば、皆の顔には微笑が浮かぶ。そして慌ただしい時間が戻る。ダービー開戦の一幕でありました。

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 そう、初日の序盤の時間帯はとにかく慌ただしいのである。調整に励む者。試運転に出る者。試運転から駆け足でピットに戻ってくる者。早くも本体を扱う者。ほとんどの選手が時間を惜しんで作業に没頭している。花火が上がる少し前には白井英治が水面からボートをあげている。ということは早々に調整と試運転を始めていたわけだ。12R1回乗りの日の白井の動き出しとしては相当に早いと言うべきで、前検の感触から乗り込む必要性を感じたということか。

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 ドリーム組では毒島誠も同様に1R展示前から水面に出ており、1R発売中にいったんボートを上げると、2R発売中にはふたたび着水している。好感触を得た前検ではあるが、ある種のルーティンということだろう。

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 上野真之介は、早くも水面→プロペラ調整室→水面→ペラ室……のループに突入していた。しかも、陸上では常に全力疾走。1秒の時間も無駄にするまいと、大急ぎの調整を行なっているわけだ。出番の5Rまでに少しでも納得の域に近づけたいという思いのあらわれだろう。その様子からは、感触はもうひとつかと思えてくるわけだが……。

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 西山貴浩は、本体整備だろう、2R発売中になってようやくモーターをボートに装着している。その表情はどうにも神妙で、ニッシーニャらしくない……というか、エンターテイナーの顔をかけらも見せてはいない。こちらもやはり、昨日の感触はもうひとつだったか。

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 馬場貴也は1R発売中にモーター装着で、やはり整備を行なっていたか。装着時、近くにいた峰竜太がヘルプし、さらに永井彪也がモーター架台を置き場へと運ぼうと駆け寄った。すると馬場は、「いいって、いいって」と永井を制す。しかし永井は架台を離さず、馬場を振り切ろうとする。馬場はますます恐縮するわけだが、永井は自分がやるのが当然とばかりに押し切るのであった。馬場は「んもうぅ~~~」と目を細めて、永井に最敬礼。馬場ちゃん、ええやつやな~。

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 さてさて、花火とともに火蓋を切ったダービー、オープニングを制したのは金子龍介だった。4コースからのまくり一撃。イン最強の大村で、まくり花火が打ち上がったのだから、ド派手の一語。出迎えた近畿勢もニコニコで金子を称えるのだった。お見事!(黒須田)