児島バトルトーナメントの前検が終わりました! 去年まで児島には39号機という超抜エースがおりましたが、残念ながら卒業。私の脳内もゼロにリセットして、初下ろしのモーター群と向き合いました。今日のスタート練習は明日のトーナメント(5R~12R)と同一のメンバーで行われたので、各班の並びと私なりの見立て、さらには前検タイムも記しておきます。
5R
①渡邉優美(福岡) 6.92
②山本隆幸(兵庫) 6.87
③守屋美穂(岡山) 6.85
④山口 剛(広島) 6.84
⑤村松修二(広島) 6.91
⑥佐々木完太(山口)6.89
一本目=穏やかな123/456
二本目=穏やかな453/261
三本目=穏やかな216/435
※4カドでもインでも④山口の出足~行き足が軽快に出て行った。逆に③守屋の出足が重たそうで起こしからやや置かれ気味。①優美や⑥佐々木も足合わせ・スタ練ともに劣勢に思えた。トーナメント初戦から波乱があるかも?
6R
①一柳和孝(埼玉)6.67
②吉田拡郎(岡山)6.81
③川原正明(福井)6.83
④寺田千恵(岡山)6.87
⑤菊地孝平(静岡)6.89
⑥末永祐輝(山口)6.78
一本目=穏やかな123/456
二本目=穏やかな465/321
三本目=52・14/63(内2艇のみ100起こし)
※やたらと目に付いたのは⑥末永の行き足~伸び。足合わせでも佐々木完太を圧倒していた。人気の盲点だけに面白い穴パワーだ。前検2番時計の一柳はスローで目立たず、唯一ダッシュの二本目だけ飛び出して行った。完全に伸び型パワーだと思う。
7R
①松江秀徳(佐賀)6.75
②赤岩善生(愛知)6.64
③田村隆信(徳島)6.78
④中村魁生(大阪)6.72
⑤山田康二(佐賀)6.74
⑥富樫麗加(東京)6.81
一本目=穏やかな123/456
二本目=462/351(④だけ深めの100起こし)
三本目=2315/64(スロー4艇100~110起こし)
※やや早起こしながら③田村の出足~行き足がかなり軽快に見えた。足合わせでも同県の葛原大陽より優勢で安定感溢れる足色。前検トップ時計の赤岩は足合わせも含めてまったく目立たなかったのだが……現状、謎のタイムとお伝えするしかない。
8R
①吉田裕平(愛知) 6.78
②廣中智紗衣(東京) 6.85
③中田元泰(香川) 6.79
④瓜生正義(福岡) 6.76
⑤堀之内紀代子(岡山)6.82
⑥赤羽克也(埼玉) 6.82
一本目=穏やかな123/456
二本目=穏やかな546/321
三本目=13426/5(①だけやや深めの100起こし)
※全体的に大差がなくメリハリの少ない班ではあった。その中で④瓜生のスリット付近だけちょっとちょっと強め。スタートが揃ってしまえば①裕平のイン戦に有利なパワー相場に見えた。
9R
①坪井康晴(静岡) 6.81
②葛原大陽(徳島) 6.91
③吉川喜継(滋賀) 6.87
④平尾崇典(岡山) 6.76
⑤櫻本あゆみ(東京)6.80
⑥馬袋義則(兵庫) 6.85
一本目=穏やかな1234/56
二本目=465/213(④だけ深い90起こし)
三本目=1523/64(①だけ深めの100起こし)
※ここはメリハリありすぎ!? いつでもどこでも伸びる④平尾と①坪井がやはりダッシュで突出する勢い。特に平尾の行き足~伸びが目立っており、かなり新ペラを自分流に叩き換えたか。一方、モーター性能検査のトップ時計だった②葛原はさっぱり目立たなかった。
ここから試運転を挟んで後半チーム。前半よりかなりホーム追い風が強くなった感があり、前検時計も総体的に遅くなっています。
10R
①片岡雅裕(香川)6.87
②桐本康臣(三重)6.91
③正木聖賢(広島)6.87
④片橋幸貴(滋賀)6.90
⑤柳沢 一(愛知)6.77
⑥守田俊介(滋賀)6.93
一本目=穏やかな123/456
二本目=456/231(スロー3艇100~110起こし)
三本目=316/254(⑥だけ90、内2艇は110起こし)
※ここは進入争いが鍵。⑥守田が2度3コースから深い起こし。握ってすぐに反応する感じがあって出足はまずまずか。スリットでとかく目立ったのは柳沢の行き足! 一本目に「スリット◎」、三本目は「ストレート余裕◎」とメモするほどゴキゲンな気配。足合わせでも拡郎をスリット裏から突き放していたし、アウトからのS一撃は警戒しておきたい。それから、足合わせで力強い出足~行き足を見せていたのが①片岡。進入が折り合えばスッキリ逃げきるだけのパワーを感じた。
11R
①西山貴浩(福岡) 6.95
②小坂宗司(大阪) 6.95
③向所浩二(兵庫) 6.85
④今垣光太郎(福井)6.87
⑤大峯 豊(山口) 6.86
⑥前田 滉(愛知) 6.88
一本目=穏やかな123/456
二本目=1256/34(①だけ深めの100起こし)
三本目=穏やかな124/365
※この班だけ①西山がインを譲らず3連発。三本目は明らかにスタートタイミングだけを意識していた(コンマ08)。④今垣の4カド戦が脅威も、スリットから出て行くムードはなし。それでもカドならS勝負で絞め込む男だけに軽視は禁物だが……。珍しく西山×今垣の足合わせが行われ、まったく五分の足色に見えた。
12R
①井口佳典(三重)6.86
②春園功太(三重)6.84
③渡邉和将(岡山)6.90
④今井美亜(福井)6.99
⑤百武 翔(佐賀)6.88
⑥森高一真(香川)6.78
一本目=穏やかな123/456
二本目=6452・1/3(⑥だけ深い90、①は150起こし)
三本目=1365/42(スロー4艇は90~100起こし)
※10Rに続いてここも進入争いが勃発しそう。森高が2連続で気合の90起こしから同期の井口を挑発!? どっちも守田同様に「持たせる出足がありそう」と感じたが、前検タイムを見てビックリ! 最近の森高は速い時計が出ない(出せない)ことが多いだけに、この46号機はポテンシャルがかなり高いかも? 内の三重コンビも十分に戦えるムードを感じた。逆に心配なのは、まさかの前検ワースト時計を叩き出した④今井。確かに一本目はカド受けの③和将にも煽られる見え方だったし、このままでは厳しいトーナメントになりそうだ。
以上の雑感から、私なりの前検パワー番付を記しておこう。
S級(抜群候補)
★★柳沢一34号機=強烈なスリット足!
A級(上位候補)
★山口剛48号機=出足~行き足が軽快。優良ボート29番のお陰かも?
★田村隆信38号機=起こしてすぐに反応する出足。
★平尾崇典56号機=伸びる。これは機力云々より平尾スタイルか。
★末永祐輝21号機=アウトからの直線足が迫力あり、穴注意。
★森高一真46号機=出足良さげ×出色前検時計=抜群の可能性あり。
★片岡雅裕18号機=足合わせでの出足~行き足がゴキゲン。
以上の7選手&モーターを選出しておきます。前検断トツ時計の赤岩ももの凄く気になるけれど、私の目に届かなかったのだから今日のところは軽視するしかないっすね。時計通りの超抜パワーだったらごめんなさいっ!
他では山本隆幸、吉田裕平の出足、瓜生の行き足、坪井の伸び足も上位予備軍だと思います。もちろん、今日は新モーター&新ペラのセットだからして、多くの選手が自分の形に叩ききれずに調整途上だったはず。明日になって激変する選手もいると思うので、足色の変化にはいつも以上に気を使うつもりでおります。(photos/チャーリー池上、text/畠山)