BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――落ち着きあるベスト18

 14時~15時は最も暑い時間帯。準優9~11Rは日が落ちて気温も下がる。足色には当然変化も生じやすく、というわけでよほど足的に問題がない限り、序盤の時間帯に焦って調整をしているような選手は見当たらないのがナイター準優。7月甲子園の記事をちょろっと振り返ってみたら、やっぱり同様でしたね。というわけで、ベスト18の様子をざっと。

9R

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①白井英治……特に作業らしい作業をしているところは見ていないが、すでにケブラーシューズを履いていたのがいつもとちょっと違うところ。余裕綽々のときはスニーカーの踵を履きつぶしてる状態ですから。2R、吉村正明が今節初めて舟券に絡んだ。吉村にニコニコニコと微笑みかけている姿が印象的。
②毒島誠……プロペラ調整室でじっくりと調整。ナイターだろうがデイだろうが、早くからペラ室にこもるのがこの人のマイペースだ。

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③深谷知博……この人もプロペラ調整室。じっくりとペラと向き合うのがやはり彼のスタイルと言える。
④岩瀬裕亮……プロペラ調整室でも姿を見たが、根を詰めた調整というふうには見えなかった。それよりも、ピット内をあちこち往来している様子のほうが目立っており、地元の若手ということで雑用系をテキパキとこなしていたようだった。

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⑤濱野谷憲吾……早くからプロペラ調整室にいたが、1R発売中にはいったん切り上げている。整備室内に何度か立入していたが、試運転の準備だろうか。
⑥峰竜太……2R発売中に装着場にあらわれ、静かにモーター回りの点検をしていた。プロペラを外してもいたので、この後は調整に集中するということだろう。6号艇で臨む準優だが、緊張感のようなものは内枠に入っているときとそう変わらないようにも見えた。

10R

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①平本真之……プロペラ調整が主たる動きではあったが、岩瀬同様にあちらこちらに足を運んでいる姿が目立っている。本格的な調整はもう少し先になりそう。
②羽野直也……大きな動きはなし。エンジン吊りでは見かけていて、終わると同期の松尾拓と話し込む様子も。

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③池田浩二……エンジン吊りでしか見ていない。控室から出てくるときには、濱野谷憲吾とツーショット。このふたり、けっこう仲いいんですよね。
④上野真之介……同期の桑原悠と話し込む姿。今節何度も見かけている光景だ。やはり同期が近くにいるのは、精神的に楽ですよね。プロペラ調整室に入っていく姿も見ていて、着々と準備を進めているようには見える。

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⑤田村隆信……エンジン吊りでしか見ていない。終わった後は控室へ。まだケブラーズボンやシューズは着用しておらず、ゆっくりと時間を過ごしている模様。ただ、いま水面を見たら試運転してましたね。僕がピットを去ったあとに、着替えて着水したのでしょう。
⑥佐藤翼……1R発売中に素軽い足取りで装着場にあらわれると、そのまま自艇へ。ワイヤー回りやエンジン回りを丁寧に点検していた。その後はペラ調整室に入って、作業開始。今日に限ったことではないが、いつもハツラツとしている印象がある人ですね。

11R

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①原田幸哉……余裕のたたずまいで過ごしつつ、2R発売中にはプロペラの形状を光にかざして確認するなど、ルーティンを開始しているようではあった。昨日は「いつも通りにできるかどうか心配」的なことを言っていたが、まったくいつも通りだと思います。やはりこの人が予選トップの準優1号艇に震えるとは思えないのだ。
②今垣光太郎……最も早く目立った動きを見せていたのが、今節登番最上位のこの人。1R発売中から試運転を繰り返していたのだ。気合、ですかね。2R発売中には切り上げてボートをあげる。そして、ボートを置く場所を探し、空いている場所を見つけて移動させた……と思いきや、さらに別の空いているところを探して移動。何か気に入らなかったんですかね(笑)。

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③中島孝平……プロペラ調整室にこもって、ハンマーを振るっていた。とにかく淡々、粛々とした振る舞いを見せる人ではあるが、なんだか気合が伝わってくるような、がっちりとした叩き調整だった。
④新田雄史……1R発売中に落ち着いた表情で装着場にあらわれ、自艇へ。キャブレターの防水カバーを外し、整備室へと持ち込んでいた。エアーで水分を飛ばすんでしょうかね。整備室を出て装着すると、エンジン回りを入念に点検していた。昨日はいい仕上がりを見せていた新田。それをキープして臨みたいところ。

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⑤篠崎元志……ん? 早い時間帯には見かけなかった気がするな。出走表確認したら、1Rにも2Rにも九州勢の出走がなかったから、エンジン吊りにも出てきていなかったか。華のある男は視界に入れば当然認識されるので、序盤は装着場に出てきてなかった、ということだと思われる。
⑥丸野一樹……エンジン吊りでしか見ていない。2Rは先輩の守田俊介だけが1回乗り。5日目ということで、レースが終わればボート洗浄が行なわれるのだが、丸野はやはり中心になって守田のボート洗浄に取り組んでいたのであった。雰囲気自体は昨日までと特に変わらず。
(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)