BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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多摩川wチャレカTOPICS 初日

 今年のチャレカは近年稀にみる大激戦!! SG組もGⅡ組もボーダー近辺がてんやわんやで、もちろん日を追うごとに勝負駆け状況はより具体化&熾烈化することだろう。当欄も来るべき非常事態に備え、特定レーサーの記事よりも34人&20人の全体像を見据えながら日々のランク変動やパワー相場をお伝えしたい。

SGチャレカ組

★昨日までの賞金ランクと今日の成績・短評★

1峰 竜太  13753万円 DR1着=昨日より全体に上積み、V一直線?
2平本真之  11463万円 DR5着=1Mも道中も後手後手、調整途上か
3濱野谷憲吾 10861万円 DR6着=行き足上昇も競って脆さ露呈
4原田幸哉  10782万円 DR2着=持ち前のスタート攻勢で10点GET
5前本泰和  9265万円 3・1着=隙のない走りでpt加算、乗れている
6白井英治  9110万円 DR4着=平本抜きは評価できるが中堅上位までか
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7桐生順平  9079万円 DR3着=道中ロス・ミス皆無で3着、テク光る
8毒島 誠  8076万円 4・5着=スリット足↑も出足劣勢、険しい門出
9石野貴之  7553万円 6・5着=掛け値なしに劣勢の足で大整備あるか
10丸野一樹  7259万円 2・4着=気風のいい握りマイ、選手リズム抜群
11馬場貴也  6987万円 3・2着=抜かれ2着も後半まくり差し絶品!
12菊地孝平  6789万円 3・4着=展示時計上々も実戦スリットは劣勢
13篠崎仁志  6755万円 3・6着=ストレート劣勢、このままでは……
14池田浩二  6655万円 5・1着=インから新田完封した出足光る
15西山貴浩  6615万円 6・6着=不良航法も含め初日で赤信号が!
16坪井康晴  6100万円 6・3着=例によって直線↑も出足に不安
17佐藤 翼  6029万円 1着=大波乱の6コース快勝で一歩前進!
18新田雄史  6026万円 2着=2コース差し届かずも回足~出口の押足軽快
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19瓜生正義  6014万円 2・4着=後半競負4着は激痛も不気味なレース足
20湯川浩司  5987万円 2・5着=後半2番手→5着も直線はトップ級
21太田和美  5942万円 5・6着=まったく目立たない足で大ピンチだ
22篠崎元志  5870万円 5着=ターン直後の出足劣勢、上積み急務
23秦 英悟  5864万円 4・3着=直線しっかりで常に一撃まくり注意
24中島孝平  5815万円 4着=可もなく不可もない中堅ど真ん中の印象
25上野真之介 5731万円 1着=逃げ発進も勝ち時計平凡で過信禁物
26今垣光太郎 5666万円 5着=初戦大敗も直線魅力、カドまくり注意報
27羽野直也  5544万円 4着=1Mミスターンもスリット後に余裕あり
28茅原悠紀  5524万円 1着=ペラ交換・調整途上でトップ時計、要注意
29辻 栄蔵  5441万円 1着=差された馬場を逆転、らしいレース足
30稲田浩二  5274万円 2着=直線弱めもサイド掛かり強力でヒモ穴注意
31寺田 祥  5272万円 2着=S後手響くも追撃足魅力、上位パワーだ
32山口 剛  5269万円 1着=湯川に煽られる逃げで行き足は平凡か
35田村隆信  5053万円 6着=厳しい門出、勝負師の奇襲強襲軽快
37徳増秀樹  4833万円 3着=直線↑の反動でバナレ不安、要注意
※千円単位は斬り捨て

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★今日の激戦区

 最大の激戦区は18位ボーダーを跨ぐ17位~20位の4人で、昨日までわずか42万円という狭い範囲の中に【佐藤・新田・瓜生・湯川】が詰め込まれていた。勝手に名づけるなら「『ヒリヒリ・カルテット』(笑)。今日も4人はそれぞれシノギを削り、1回は舟券に絡む活躍を見せて上下の賞金差は約36万円まで収縮!!
 数字的にはさらなる激戦になった感もあるのだが、実は「上位の佐藤・新田が1回走、下位の瓜生・湯川が2回走」だったので、体感温度的にはわずかながら佐藤と新田がリードを広げたと考えている。特に、6号艇6コースから豪快なブイ差しターンで先頭まで躍り出た佐藤翼のアドバンテージは計り知れない。ゴルフスコアなら「第1ホールで5アンダー」ってな感じで、気は早いものの予選突破に大きく前進するサプライズ勝利だった。

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 崖っぷち18位の新田は【2号艇・2着】のパーセーブではあったが、その実戦足は魅力たっぷり! とりわけ1マークの出口、複数の引き波を超えてズンッと力強く出て行った推進力は「ウムム」と唸らせるものがあり、賞金×パワーの両睨みでは4人の中でもっとも有利な存在だと思っている。

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 逆に、早い段階で上位2人に追いつき追い越しておきたい瓜生と湯川は、ともに後半戦の道中で着順をふたつみっつ落とすアヤがあった。もちろん現時点で十二分に挽回が可能な成績ではあるのだが、この4~6点の喪失が予選後半にボディーブローのように効いてくる可能性もあるだろう。ただ、パワー面では湯川がトップ級のストレート足、瓜生がターン回り主体に不気味な実戦足を発揮しており、4人による17位争奪戦(=圧倒的優位)は明日以降もまったく予断を許さない激闘を繰り広げそうだ。

レディースチャレカ

昨日までの賞金ランク

1遠藤エミ  4722万円
2平高奈菜  4583万円
3守屋美穂  3718万円
4小野生奈▼ 3592万円
5田口節子  3578万円
6渡邉優美  3516万円
7平山智加  3131万円
8細川裕子  3023万円
9寺田千恵  2874万円
10西村美智子 2864万円
11海野ゆかり 2720万円
12三浦永理  2599万円
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13松本晶恵  2578万円
14中川りな  2548万円
15大山千広  2531万円
16鎌倉 涼  2529万円
17櫻本あゆみ 2517万円
20長嶋万記  2427万円
21中村桃佳  2344万円
27中田夕貴  2214万円
※▼印は今節のF休み

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★今日の激戦区

 予選段階におけるこちらの激戦区は、まずはボーダー前後のふたり【三浦vs松本】で昨日までの賞金差は約20万円。SGよりレース賞金が低い(SG予選は1着21万円、GⅡは12万5000円)とはいえ、松本が2、3発程度の1着パンチを浴びせれば逆転KO可能な範囲だ。で、今日の賞金(三浦2・5着vs松本4着)を加算すると両者の差は28万ちょいになったのだが、2走と1走の較差もあって実際の差はほとんど開いていないのと見ている。

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 その後方に目を向けると、松本からちょいと30万円ほど離れて中山りな、大山千広、鎌倉涼、櫻本あゆみがこれまた僅差でほぼ並走しており、速報的に伝えるなら「昨日まで2万円差だった15位・大山⇔16位・鎌倉が初日にして入れ替わり!」という現象も起きている。ただ、三浦vs松本同様に鎌倉2走×大山1走だっただけに、これまた上位の鎌倉が優位に立ったと決めつけるのは安穏すぎるだろう。
 今日のところはこの程度の計算に留めるとして、明日からじわりじわり当該レーサーたちの勝負駆け状況や条件などを掘り下げていきたい。最後に、ひとつだけ個人的に残念なトピックを伝えるなら、5R1号艇・中田夕貴の転覆失格(選手責任)に尽きる。もちろん、2コース寺田千恵のジカまくり強襲に焦り慌てての自業自得ミスではあったが、「最終日に最下位からサヨナラ逆転ホームラン!?」という可能性がほぼほぼ潰えてしまったのは残念でならない。確率的には完全に0%になっわけではないけれど……。
※あ、こちらの選手ごとの短評は、パワー評価などがまだ特定できないでいるので、明日以降にお伝えします、悪しからず!(photos/シギー中尾、text/畠山)