BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――同期生!

 減点10を食っても、毒島誠に諦めの様子はまったくない。今朝も元気に水面へと飛び出していった。今日は11R1回乗りだから、ずいぶんと早い動き出しだが、これは毒島のルーティン。ボートを係留所に着け、ペラ室と試運転の往復を繰り返すのが毒島スタイルだ。優勝戦1号艇に乗ってるようなときでも、朝にはすでに着水を済ませていることもあるのだから、状況がどうあれ、自身のスタイルを崩さないというわけだ。

 その毒島と足合わせを繰り返していたのは安達裕樹。92期の同期生! この期にはタレントがけっこう揃っているのだが、SGでは毒島の単身参戦となることも多く、安達との絡みはなかなか新鮮ではある。92期の出世頭はもちろん毒島で、その同期生とSGで一緒になることは安達にとっても刺激は大きいはずだ。ここまで3着2本にまとめてきて、今日の初戦は1号艇(6R)。ここで一気に流れに乗りたいところだろう。

 同期コンビといえば、田村隆信と田口節子が話し込んでいる場面を見かけた。85期、銀河系軍団! ただ、今節はこの2人だけの参戦で、6人も7人もSGに顔を揃えるのが普通のことだっただけに、寂しさは否めない。実は前検日に田村と「最近は同期があんまり来ませんわ~」と話していて、近況の銀河系軍団の不振を嘆いたばかりだった。改めて2人だけという現実を見てしまうと、まだまだ頑張れ85期!と声を大にして言いたくなるわけである。田村も田口もやや苦戦気味の今節、なんとか巻き返してほしいところだ。

 その1期下の86期は5名が参戦。この期もみな仲がいい印象があって、今節もさまざまな絡みを何度も何度も見かけている。特に多いのは市橋卓士と萩原秀人だろうか。1R、市橋は展開なく5着。エンジン吊りには四国勢が集まるわけだが、近畿地区の出走がなかったので萩原もヘルプに加わっている。エンジン吊りが終わって、仲間たちが散り散りになっても、ふたりはその場にとどまって、長いこと話し込むのだった。A1級の人数は多い86期だが、1期先輩とは対照的にSG覇者は柳沢一のみ。そろそろ続く選手が出てほしいなあ。

 あと、山田哲也と海野康志郎が話しているのを見て新鮮さを感じていたのだが、よく考えれば95期の同期生。山田が95期の最年長で海野が最年少、年齢にして5歳差がある。95期の出世頭はSG不在が続くが、この期の優秀さを“年の差コンビ”で見せつけたいですね。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)