BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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大村BBCT『前検を斬る!』

 大村BBCトーナメントの前検が終わりました! ホーム向かい風3m前後の水面で、ピッカピカに光って見えた人機は……ムフフフ。

★上條暢嵩=19号機

 去年の早い段階からこのシリーズを楽しみにしていた絶対エース。バッチリ及第点の前検と言いきっておく。足合わせは深谷(三島・第二席!)と内外マッチで手前は一緒~出口からの押し足で優勢。特訓では2本目の4コーススローからの行き足が抜群の見え方で、スタートさえ全速ならスロー起こしでも軽く半艇身は覗くはず! 19号フェチとしては、まずは一安心のスリット足だった。

★井口佳典=76号機

 特訓の前半(1班~4班)が終わった直後に書きはじめている。つまり、前半のイチ推しパワー。三島敬一郎の第四席にして、地元の記者さんの間で「ポスト19号機の第一候補」と呼ばれている76号機。19号フェチの私としては認めたくない“仮想敵”なのだが、バカに良く見えてしまったもんは仕方がない。足合わせで吉川元浩を出口から軽く煽り、特訓でも3・4コースからのスリット足が超ゴキゲン! 名人の力量込み込みで、上條19号機の最大のライバルとお伝えしておきます。

★峰 竜太=40号機

 実はこの40号機、私の秘蔵っ子というか、10月くらいに「ポスト19号機の一番手」に指名した隠れ伸び型パワー。11月の周年記念で【優勝・枝尾19号/準V・石野40号】のワンツー決着の際には「それ見たことか!」と勝手に留飲を下げたものだが、その後の40号機がいささか頼りなくて評価を下げていた。が、しかし、今日の峰40号のスリット足は迫力満点。起こしから重いのも想定内として、加速がついてからのストレートは破壊力満点の見え方だった。乗り手が乗り手だし、上の評判2基をまとめて負かすかも??

★渡邉優美=63号機

 三島十傑の圏外だけに、今日の「バカに良く見えたもんは仕方がないで賞」はコレで決まりか。足合わせでは長嶋万記をターン出口で突き放し、特訓ではダッシュのスリットから勢いよく飛び出す見え方。明日の1回戦の【10R4号艇】が4カドだとすると、非常に怖いダークホースとお伝えしておく。

★守屋美穂=51号機

 もうひとり女子から。優美63号と似たような見え方で、ダッシュの6コースからひゅーーんと飛ぶように伸びた。スロー3コースでもスリットを過ぎたあたりからジリジリ覗いていて、コース問わずに主導権を握れるかも? 6コース巧者でもあり、1回戦の【11R6号艇】はヒモ穴で狙ってみたいパワーだ。

★定松勇樹=12号機

 12号機も含めて下馬評の低いモーターが集結した第8班で、ひとり抜けた見え方だった。6・3・5コースどれもトップ足で、特に3コーススローからの行き足が絶品。「他の5艇が弱すぎた」という可能性もあるのだが、最低でも中堅上位はあるとお伝えしておく。明日の【5R5号艇】に注目!

★椎名 豊=21号機

 上條19号機がピカピカ光った第7班で、しっかり食らいついて行ったのが椎名21号。スリット近辺の迫力ではやや劣ったけど、その後の伸び足は一緒くらいかも。ならば、赤城のまくり怪獣にとって不足なし。明日の1回戦【10R5号艇】は得意の自力のまくりあり、内隣の優美63号マークあり、なかなかに危険な存在だ。

 他では山口剛45号機、深谷知博67号機、羽野直也61号機の出足、毒島誠17号機、松井繁25号機、長嶋万記69号機の行き足もゴキゲンでしたかね。前検タイムです。

前検時計TOP10
①上條暢嵩   6.75
②井口佳典   6.79
③小池修平   6.80
④毒島 誠   6.81
 峰 竜太
 茅原悠紀
⑦松井 繁   6.82
 濱野谷憲吾
 寺田 祥
 前田将太
 渡邉優美

 おおっ、当然といえば当然ながら上條19号が断トツ!! このモーターは出足系統も強力なので、前検でこれだけ出れば文句なしの節イチ候補と伝えていいでしょう。で、やっぱ2位に突入しましたか、仮想敵の名人76号! ことパワー比較だけなら、このツートップの一騎討ちなのかも?

前検ワースト5
①今垣光太郎 6.94
②石渡鉄兵   6.92
 中島孝平
④磯部 誠   6.91
⑤深川真二   6.90
 平尾崇典
 馬場貴也
 西山貴浩
 仲谷颯仁

 うーーん、下馬評もワースト級の光ちゃん38号機がまんま最悪タイム。特訓でも目立たず、このままでは苦戦必至かも。中島も含めて今節の福井コンビには、超抜モーターを授けたかった。機力が足りない分は気力満タンで、地元に明るい光を点して欲しいっす!

 そうそう、最後にパワー評価とはまったく無縁なお話をば。去年の1月15日の「決勝戦 私的回顧」の末尾に、私は“今節の私”のために、こんな書き置きを残しております。

――おい、2024年1月11日の畠山、この大会はフツーにインが強いだけでなく、トーナメント戦はインがさらに恐ろしく強い大会だぞ。舞台も日本一のイン天国・大村だし、それを肝に銘じて意地になったりムキになったりしないで、4日間を冷静に戦い抜きなさい!

 去年のびわこ大会、いつも通りにインを蹴とばし万舟券ばかり買っていた私は、壊滅的な打撃を受けました。なんたって、こんな4日間でしたから。
★初日=イン10勝・万舟1発
★2日目=イン8勝・万舟1発
★3日目=イン8勝・万舟1発
★最終日=イン10勝・万舟1発
 イン=1号艇が負けたときの勝者もほぼほぼ2号艇で、【48レース中45勝が1・2号艇!!】。つまりは私のような「まくり好きの穴党」が壊滅的な4日間だったわけです。びわこ大会でこの結果だからして、イン天国・大村では推して知るべし。常に用意周到な私は、1年前に「無理な穴狙いはやめろ!」という警告を発したわけですな(笑)。
 はい、今節の私は1年前の私の親切心に従って、「1号艇からチョイ穴狙い」という舟券作戦に徹することを誓います。もちろん、「外枠の19号機」だけは例外ですけどね。(photos/シギ―中尾、text/畠山)