BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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鳴門レディースvsルーキーズTOPICS 初日

大会史上初?の紅組圧勝

 今節はかなり特殊な大会(選手班長は西岡育未で、岩崎芳美は「紅組団長」。お間違えのないようにw)なので、3日目あたりまでは【団体戦】のTOPICをメインに進行していきたい。ざっくりルールをおさらいすると、「紅組と白組が3対3に別れて戦い着順点の合計が多い方が勝ち=1ポイントGET。その繰り返しで1ポイントずつ積み立て、最終日の10Rは4ポイント、11Rは8ポイント、12R優勝戦は12ポイントのボーナス加点があり、総合ポイントの多いチームが団体優勝」ってな感じ。

 で、我々ブログ取材班は第1回大会から皆勤賞で参加しているのだが、ここ2年ほどでやっとこの大会の本質らしきものが見えてきた。それは
――5日目までによほどの大差がつかない限り、最終日の11R・12Rの結果次第で優勝チームが決まる。
 おそらく選手たちの間でも「最後のふたつみっつを獲ればOK!」的な発想が広がっているはず。だからして、男女を3対3に分けるブロック戦でも、舟券的にはあまり両チームの駆け引きなんぞを深読みせずに自然体で臨むべき、というのが最近の私の持論である。
 とは言え、過去の大会では5日目までリードしている方がそれなりに有利なのも確かなところ。今日の両チームのポイント争奪戦をダイジェストでお伝えしよう。

★今日の団体戦

※簡単な勝利チームの見分け方。
A=1・2着または1・3着を占拠すれば文句なしの勝利。
B=それ以外は6着を取らなかったチームが勝利。
(スタート事故や失格、反則等のアクシデントを除く)

【5R/紅組が好枠】

 過去11回、ただひとりレディース組で優勝している①平高奈菜が貫禄のイン逃げ発進。2着も2コースから差し粘った紅組の藤堂里香が順走して行った行ったの①-②決着。この着順だけで紅組勝利=1ポイントGETが確定的となった。【紅組1-0】
※チョイメモ/私が前検横綱として期待しまくった細川20号機はスリットから伸びる気配もなく6着惨敗……団体戦の戦犯にはならなかったが、1Rの追撃足が鬼レベルだっただけに「ど、どうした裕子りん!!??」と首を傾げざるをえない。単純に私の買い被りだったのか、何かしら調整ミスがあったのか……現状では分からない。

【6R/紅組が好枠】

 ここも好枠ブロックの①落合直子が逃げきったが、ダッシュ勢から④若林樹蘭~⑥山崎祥の白組コンビが展開を突いて2・3番手に進出。こうなると↑前出B「6着を取らなかったチームが勝利」が適用され、6着=相馬翔が決した瞬間に紅組の2連勝が約束された。【紅組2-0】

【7R/白組が好枠】

③木下雄介が目の覚めるような3コースまくり差しでバック突き抜け! インから差された①小林孝彰はさほどの傷を受けずに2番手追走~3番手も②田中駿兵が粘り込み、白組のワンツースリー独占で逆襲の狼煙を上げた。【白組1-2】
※チョイメモ/ズッボリ差されたものの、小林16号機の追い上げ足は鬼レベル。機力的に怖いのは木下よりコッチの方だった。

【8R/紅組が好枠】

 やられたらやり返せ!? 今度は好枠レディースが①宇野弥生の逃げ~③木村紗友希が握って追走~②高憧四季が差して追走と鉄壁のラインを形成。白組ダッシュ勢を寄せつけずに上位着を独占した。さらには④三木晴斗が1マークで転覆(選手責任-5点)をやらかしたため、野球にたとえるなら9-0くらいのワンサイド決着となった(笑)。【紅組3-1】
※チョイメモ/1Rのイン逃げも然り、紗友希50号機の足色が前検からキラリ光っている。外枠でも展開を突いての食い込みを警戒しておきたい。それから、スタート負けで何もできなかったが、チルト3度に跳ねた⑥垂水悠は間違いなく伸びる。明日以降もアウト一撃に要注意!

【9R/白組が好枠】

 出たーーー去年から大ブレーク④堀之内紀代子さまの必殺技・4カド一撃まくりが炸裂!! 今日はチルトゼロ設定で展示タイムも一息だったが、ならばと白組3艇を圧倒するスタートで軽々と蹴散らした。この伝家の宝刀にカッチリ連動した⑤松尾夏海が2番手をキープ。僅差で③仲本舜が追撃したが、松尾が冷静的確に捌いて2着を守りきった。【紅組4-1】
※チョイメモ/我々取材班は内枠ブロックの勝利を「キープ」⇔外枠ブロックの勝利を「ブレーク」と呼んでおり、このレースが今大会ではじめてのブレークゲームとなった。立役者はやっぱり紀代子さまだった。

【10R/紅組が好枠】

 紅組の勢いが止まらない。まずは①関野文がしっかり逃げきって大きなアドバンテージを形成。2着争いは②今井美亜vs④谷口知優の3周に及ぶ激闘となったが、団体戦のポイント争い的には大勢が決していた(1・2着でも1・3着でも勝利だから)。【紅組5-1】
※チョイメモ/“個人戦”としては、ルーキー谷口が今井のミスターンに乗じて逆転の2着GET。ストレートの足色は今井がかなり優勢だっただけに、反省点の多い3着と言えるだろう。逆に粘り強い走りで2着をもぎ取った谷口には、相応のスキルアップを実感させた。人機ともに人気の盲点になりやすいだけに、外枠でこっそり舟券に絡めてみたい存在だ。

【11R/白組が好枠】

 好枠で1ポイントでも巻き返したい白組がスタートから突出。①宮脇遼太が逃げて②飛田江己が差して③石渡翔一郎が握って、2度目の1・2・3着独占ダァーーッ!と思いきや、長い写真判定の末に飛田がフライング欠場……まさか、1-5という劣勢に焦りが生じてしまったのか、それとも相棒の37号機が噴きすぎたのか?? 真相は分からんが、白組にとっては「弱り目に祟り目」。Fが決まった瞬間に紅組の2度目のブレーク勝利も約束された。【紅組6-1】
※チョイメモ/Fに散った飛田は、たとえ白組が優勝しても副賞ボーナスの10万円を受け取る権利を失った。こちらは「泣きっ面に蜂」と呼ぶべきか。ただ、37号機のパワーは半端ないだけに、F1程度で軽視していると痛い目に遭うかも。舟券作戦的には逆にチャンスと考える手もあるだろう。

【12R/紅組が好枠】

 今日の団体戦の中でもっとも仁義なき禁断の1マークだったかも?? 好枠・紅組にあって、②海野ゆかりが伸びなり容赦のないジカまくり。これに紅組団長①岩崎芳美が真っ向飛びついたからたまらない。2艇が大競りしている間に、4カドの④濱野斗馬がズッボリ差し抜けた。過去にも何度か見かけたが、こうした「2コース直まくり~大競り共倒れ」が好枠自滅の典型的パターンだ。
 だがしかし、そこは女子界を牽引してきた大ベテランのおふたり。競り合いながらもしっかり舟が返って2・3番手を確保。こうなると、前出B「6着を取らなかったチームが勝利」が適用されるのだが、もうひとりの紅組③西橋奈未がちょいと頼りない足色ながら必要最低限の5着をGET! 1着こそ白組に奪われたものの、2・3・5着にまとめた紅組が15点-14点の僅差で最後も締めくくった。

★合計ポイント★
 紅組71白組

※チョイメモ/私の拙い記憶によれば、過去の11大会の初日にこれほど紅組が白組をフルボッコにしたケースは一度もない。むしろ白組が1点なり2点なりリードすることが多かったはずで、大会史上初の珍事と呼ぶべきか。ただ、今大会は戦前から「両チームの実績、実力が違いすぎる。紅組が負けるわけがない」との下馬評もあり、見方によっては順当なフルボッコとも言えるだろう。(photos/チャーリー池上、text/畠山)