BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

急な大雨!四国旋風!初日後半のピットから

 8R発売中に雨が降り出し、レース中には土砂降りに! 雨脚はレース後もさらに強まり、9R発売中は豪雨かと思われるほどの強烈な降り方になっていた。ピットの屋根に打ち付ける雨音がかなり大きく響く。
 そんななか、試運転をしていたのが峰竜太。ドリーム戦に向けて、雨など気にしてられないとばかりに、水面に飛び出した。

 もうひとりが金児隆太。おおっ、土砂降りの中、ふたりのリュウタが水面を占拠! 金児はすでにレースが終わっていたので、まさに調整とその確認の試運転。そうです、長野県民は雨なんかに負けないんです! 金児くん、エライ!
「いや、今日は情けないレースをしてしまったので……」
 まるで雨の中走ったのは自分に対する罰であるかのように語った金児。今日は欲を出して調整したらそれが失敗だったそうで、レース後の調整を試行錯誤しながら、光明が見えるところまで辿り着いたという。それを確認せずには今日の仕事を終わらせるわけにはいかなかった。うーん、やっぱりエライぞ、金児隆太! 明日は外枠デーになるわけだが、なんとかしのいで明後日以降につなげてもらいたい。

 で、雨は9Rが始まる頃にはすっかり小降りになり、10R発売中には完全にあがった。8Rを走った山口剛は「俺のときだけ……」と苦笑い。ほんと、狙い撃ちしたみたいにねえ。

 同じく8Rの上條暢嵩は、ヘルメットを脱ぐと髪がびしょ濡れ。着替えを終えてモーター格納にあらわれたときにも、まだ濡れそぼっているのだった。雨中の激闘を終えた直後らしい姿である。

 その8Rは長田頼宗が逃げ切り。前半4Rは5コースまくり差しで快勝しており、今日は連勝! オープニングセレモニーでは「送りバントで」と言っていたけど、どこが送りバントですか!「いや、ボールをよく見てバントしましたよ。そしたら前半はそれがホームランになった」だって(笑)。なんかドカベンでそんなシーンがあったような……。とにもかくにも、今日はお見事の一語!

 その8Rを挟んで、6R、7R、9Rで四国勢が快勝! 6Rは島村隆幸がジカまくり、7Rは田村隆信が3コースまくり差し、9Rは竹田和哉が3コースまくり差し。さらには10Rを挟んで片岡雅裕が3コースまくり差し! 今年の甲子園初日は四国旋風! 島村は緊急参戦になったわけだが、10Rも6号艇3着でまずまずの初日である。

 四国勢が勝ちまくっているからか、9Rの竹田のエンジン吊りは笑顔があふれるものになっていた。出迎えた重成一人がぴっかぴかの笑顔で、それにつられるように竹田もニッコリ! ヤングダービーで何度か会っているが、こんな笑顔を見たことあったっけ? というほど爽快な表情なのであった。

 中四国地区、と括れば、10Rもこのチームから勝者が! 白井英治が4コースまくり差しを決めたのだ。ここでも、重成が素敵な笑顔で出迎えており、二人は同期生でありますね。白井は調整もうまくいったようで、それがまたテンションを上げるということなのか、かなりゴキゲンなレース後であった。勝ったにせよ負けたにせよ、白井がレース後に笑顔を見せるのって、意外と珍しかったりするのです。前半大敗を巻き返して、いい気分で2日目を迎えられそうですね。(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)