5205番の台頭
8R
①守屋美穂(岡山) 03
②水野望美(愛知) 10
③刑部亜里紗(静岡)07
④中田夕貴(埼玉) 15
⑤香川素子(滋賀) 19
⑥廣中智紗衣(東京)21
嗚呼、あなたという人は、やっぱり勝負どころは行っちゃうんですね、ミポリン!
守屋がインから圧勝した。スリットは泣く子も黙るコンマ03!? 今年前半にいろんなスタート事故をやらかして、「今節は早いヤツを封印すると決めてるんだなぁ」なんて思ってたけど、おそらく心と身体が勝手に動くのだろう。
なんにせよ、こんな絶品スタートを切ったインの守屋が負けるはずもなし。スリットからさらに自慢の行き足も伸ばし、1マーク手前で1艇身のアドバンテージ。まさに、外艇に影をも踏ませぬ高速インモンキーで独走状態に持ち込んだ。強い!
2着は登録番号5205の刑部。3コースから守屋に次ぐコンマ07まで踏み込み、気風のいいまくり差しで地元の水野をねじ伏せた。今節のリズム、パワー、勢いが溢れ出すような1マーク。ただ、強烈なまくり差しにも関わらず、もはや先行する守屋は2艇身ほど前にいたから、「今日の守屋がどんだけ強かったか」という見え方でもあった。
1着・守屋、2着・刑部。
リアルタイムで書いているため明日の両者が何号艇になるかはまだ分からないが、V候補の守屋はもちろん、今節の台風の目・刑部が外枠からどこまで暴れるか、27歳の挙動が楽しみでならない。
微妙な伸び足
9R
①實森美祐(広島) 08
②黒澤めぐみ(東京)12
③今井裕梨(群馬) 11
④田口節子(岡山) 12
⑤樋口由加里(岡山)11
⑥岩崎芳美(徳島) 15
ここも人気の實森がインから鮮やかに押しきった。私が伸び足に注目していた今井はスリットからチョイ伸び程度。横一線の隊形から實森を脅かすには至らず、1マークをくるり先制した實森がターン出口で3艇身ほどぶっちぎった。
「1マークでちょっと切り直したけど、足は良かった。今日はぜんぶの足が良くてバランスが取れてます」
レース後ににっこり微笑んだように、実戦足は今日がいちばん良かったかも。上りタイム1分47秒1も8Rの守屋をコンマ4秒上回っており、「明日も1号艇ならまずは負けないだろう」と思わせる強い勝ち方だった。枠番は10Rの結果を待つとしよう。
2着争いは8Rより混戦になり、まず出口から抜け出したのは5コースからまくり差した樋口だった。このまま1-5か、と見ていたが、ここでようよう頭角を現すのが今井の伸び足!
樋口の外からじりじり伸びてプレッシャーを与え続け、2マークは外から外へ、豪快な全速ぶん回しで悠々2番手に躍り出た。バックで樋口に抑え込まれていたら、こんな自由奔放な外マイは不可能だったはず。今井の伸び足が予想外のゾーンで生きた印象だが、私が期待していたほどの伸び足じゃなかったのも事実。明日の今井は4か5か、どっちにしても現状では自力で攻めたてるほどの伸び足ではなさそうだ。
1着・實森、2着・今井。
バースデーWIN
10R
①勝浦真帆(岡山) 11
②川井 萌(静岡) 13
③長嶋万記(静岡) 14
④平田さやか(東京)12
⑤寺田千恵(岡山) 16
⑥滝川真由子(長崎)17
Happy birthday 真帆りん!!
勝浦が29歳のマイバースデーを文句なしのイン逃げで飾った。もう一丁、大きなレースが明日に控えているが、とりあえず「誕生日&ファイナル1号艇おめでとう!」の言葉を贈りたい。
それにしても、自信ってヤツは恐ろしい。この蒲郡でデビュー初Vを飾ったのはついこの前、10月25日のことだった。
「蒲郡、大好きです。相性も抜群です」
なんて言っていたそうだが……あ、明日のネタがなくなるかも知れないので、ここまでにしておこう(笑)。
スリットはほぼほぼ横一線。昨日あたりから鬼レベルの節イチ足に仕上がった勝浦61号機が、守屋~實森に続いてインからあっさり押しきった。先に勝ったふたりも強力だが、明日も同じスタート~同じターンができれば「蒲郡2連覇」が濃厚だろう。何億円も売れる大晦日の一大ステージで、同じことができれば、だが。
2着も前の2レースに続いて3コースの万記が豪快な外マイで抜け出した。惜しかったのは4カドの平田で、スリットからの飛び出しはイン勝浦以上。そのまま渾身の握りマイを選択したが、先まくりした長嶋にカッチリ合わされて万事休した。裏を返せば、長嶋のピリ辛の勝負術が一枚上手だった、とも言えるだろうか。
1着・勝浦、2着・長嶋
(photos/シギ―中尾、text/畠山)
11Rシリーズ優勝戦
①勝浦真帆(岡山)
②實森美祐(広島)
③守屋美穂(岡山)
④長嶋万記(静岡)
⑤今井裕梨(群馬)
⑥刑部亜里紗(静岡)