BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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徳山レディースvsルーキーズTOPICS 初日

 モンスター40号機が不在の今節。どんぐりシリーズの中でどんな人機が噴いているのか。初日の実戦で私なりにゴキゲンに見えたパワーを列挙しておきます。あ、トップ級に良く見えたこのルーキーは、別の企画もミックスしちゃいましょ!

明日のブライトホース

遅れてきた赤城の大器

5216長谷川晴哉(群馬・129期)

 今日の成績2着・2着
 明日の枠番【9R5号艇】

 前半4R、3コースからの出足~行き足が超ゴキゲンに見えて、その場で【A以上】と殴り書き。イン島川海輝は捕えきれなかったけど、しっかり食らいつく追撃足にもかなりの力強さを感じた。
 団体戦の10Rも迫力満点。スタートこそ起こし遅れでかなり凹んだが、そこからの伸び返し~逃げる仲道を差して追撃~とことん食らいつくレース足……どこを切り取っても「上位間違いなし!」と確信できる実戦足だった。スリットから一気に出て行くほどの伸び足はないから、細かく分けると【出A+・行S・伸B+】ってな見え方で、トータルA+はありそうだ。

 ってなわけで、簡単なプロフィールをば。129期の出世頭といえば5217藤原碧生(15優出6V)だが、“ペキオ”が生まれる13日前に産声を上げたのが長谷川クン。だからして登録番号も1個違い。やまとの養成所リーグ成績は藤原の6.75に対して6.25だから、エリートコンビと呼んでもいいだろう。
 だがしかし、デビューしてから差がついた。藤原がデビュー18戦目に初勝利を挙げたのに対し、長谷川クンはなんと169走目!!! 時間にして1年と2カ月ほども勝てなかった。養成所6点台でなかなか勝ちきれない選手は少なくないが、ここまで1着が遠かったエリートさんは珍しい。
 だがだがしかし! ひとつ勝ってからの長谷川クンの成長曲線が半端ない。どんどん上位着に食い込み、デビュー3年目の早い時期に勝率5.62でA2級まで駆け上がった。恐ろしいスピード出世。同じように、長い長いトンネルを抜けた初勝利からわずか半年で初優出。その初優出から8カ月でデビュー初Vを遂げている。去年の4月18日のことだ。

 A級まで急速に駆け上がった選手のあるあるで、現在はB級に陥落しているが、来期適用勝率は昨日現在で5.33。今日のインパクトのある2着2本も含め、A級返り咲きへまっしぐらの長谷川クンである。
 明日は団体戦のみの9R5号艇。デビューからの5コース勝利は【差し1・まくり3・まくり差し4】と自在派だが、4コースではまくりが極端に多いタイプでもあり、明日は自力で3号艇の守屋美穂を攻め潰すシーンもありえるだろう。とにかく、機力的にもレーサーの勢い的にも軽視だけは禁物、とお伝えしておく。

 その他、実戦足がキラリ光って見えた選手をどーぞ。

★刑部亜里紗=長谷川クンと同期の女傑の卵。前半1Rは2コースから余力たっぷりの差しハンドルで完勝。レース内容も良かったが、スリットからじんわり覗く行き足に魅力を感じる。後半は6コースから差す直前に香川素子がキャビったために減速。レースをしないまま6着だったため、明日の8R3号艇は狙い目かも?

★野田彩加=9Rで2コースから差しが届かず2着まで、というありふれたレースのようだが、出口~スリット裏~2マーク途中までじりじり伸びて行ったストレート足は魅力たっぷり! あの加速感はセンター枠でこそ躍動しそうで、明日の団体戦【10R4号艇】は絶好の狙いどころかも?

★若狭奈美子=8Rでイン池田奈津美をズッポリ差して1着発進。勝ちっぷりも上々だったが、差してからぐんぐん突き抜けて行くストレート足がやたらと強力に見えた。野田と同じくセンター攻撃が楽しみな足色でもあり、明日の【3R4号艇・12R3号艇】で大仕事をやらかすかも?

★清水愛海=3Rの転覆でどうなることかと思いきや、12Rの道中で白組のエース常住蓮に真っ向勝負を挑み、2周連続の強ツケマイで撃破!! もしかすると機力もへったくれもない乗り手の旋回力だった可能性もあるが、とにかく「今日イチのインパクトターン×2」として銘記しておきたい。

 他にも3Rで6コースからズボ差しで511倍の穴を開けた勝浦真帆、11Rで5コースから豪快にまくった佐藤航なども上位候補なのだが、ひとりだけパワー不問で注目するべき選手も添えておこう。

★池田奈津美=現在の女子レーサー界でもっとも過激なインスナイパー。この大会はブロック戦の影響もあって枠なり3対3がやたらと多いのだが、このイン水域に飢えた猛烈女史が団体戦の外枠に組まれたら波乱必至!? 敵陣深く潜り込んだスパイさながら、ルーキーどもを混乱に陥れ、結果として大外枠の同胞を勝利に導くだろう。って、ホントかしらん?

 さてさて、今日の団体戦は5R~10Rまですべて内枠ブロックを得たチームが勝利(我々は勝手にサービスキープと呼称)で3対3。で、ラスト2レースは紅組が有利な内枠ブロックを授けられたが、11Rで前出・佐藤航が豪快な5コースまくりを決めて“ブレーク”に成功。12Rは人気の守屋美穂~地元の清水愛海が鉄壁のワンツーでキープ。最終結果は、こうなりました。

紅組44白組

 明日も団体戦は5Rから、紅組の内枠ブロックが5個vs白組3個という“ハンデ戦”で行われます。
(photos/チャーリー池上、text/畠山)