BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――快足石野!

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 ドリーム組は、いしのいしのいしの、なのである。石野貴之が引いたのは、2連対率上位の好素性機。これがやっぱりいい気配を見せた、というわけだ。毒島誠も桐生順平も白井英治も、「石野さん(白井は石野くん)が伸びた」と証言。白井はさらりと事実を言ったという風情だったが、とにかく自身と比較すると明らかに分が悪い、と石野の足色を認めていた。

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 石野いわく、「伸びに寄っている」。回転も足りていないとのことだ。これをどう調整していくかは、また明日乗ってからということにもなるだろうが(天気が崩れる予報です)、前検としてはかなりの好感触のようである。また、コースについては「勝てるところから」と言った。石野の「勝てるところ」というのは、昨年のグランプリトライアル第3戦の5コースカドまくり一撃が代表するように、「ひとつでも内」とは限らない。白井は6号艇なら動くタイプだけに、単騎一撃を狙ってくるかも!?

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 で、白井は会見では妙に明るかったのである。モーターの2連対率はワーストタイ。タイム測定からあがってきたときも決していい表情ではなかったし、控室へ戻る足取りも妙に遅く見えていたのだ。しかし、「ワーストタイなの? 望むところです(笑)」とカッコつけてみたり(笑)、「悲観する感じもない」と証言してみたりと、決して悪い感触ではないようなのだ。まずは明日、進入がどうなるかも含めて、その動きには注目したい。

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 石野が回転が足りていないと言っていたわけだが、これは多くの選手に共通することのようだ。会見一番乗りだった峰竜太が、まずこれを言っている。スタート練習とタイム測定に出る前にしっかりペラを叩いたようだが、まったく合っていなかったそうだ。大山千広も同様。住之江のモーターにはまだ温水パイプが装着されているとのこと、今日はけっこう気温が上がって暑かったから、それも影響していたのだろうか。明日は多くの選手が、まず回転をきっちり合わせる作業に忙殺されることになりそうだ。

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 さて、今節も取材は厳戒体制。選手との接触は難しい。選手への取材が認められている記者さんもフェイスシールドで完全防備。ちなみに写真はスポーツ報知の藤原記者です。ボートと酒が大好きで、SG期間はよく呑みに出かけた間柄。早く心置きなく呑みに行ける日が来るといいですねー。というのはともかく、我々はやはり装着場には足を踏み入れられないので、引き続き難しい取材になりそうではある。

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 それもあって、住之江の広い装着場はより広々と感じられる。だから、というわけではないが、エンジン吊りに向かう原田幸哉と魚谷智之が仁義なき同期競り! がらんとした装着場で、いきなり競り合うように全力疾走を始めたのだ。足合わせ!? 魚谷も出足はよかったが、伸びは原田のほうが上のようで、あっという間に原田が魚谷を突き放した。水面ではどうだか知らないけど(笑)、陸の上では原田のほうが分がよさそうでした。まあ、原田は長身でコンパスも大きいしね。

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 なにしろ、住之江のボートリフトは装着場の端っこにあり、プロペラ調整室や控室からはけっこうな距離がある。だから、いつ来てもリフトまで駆けていく選手を毎度毎度見かけることになるわけだが、装着場が報道陣という障害物(?)がないから選手も走りやすそうでしたね。菊地孝平も好ダッシュを見せてました。

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 ドリームの記者会見は今回も、アクリル板越しに行なわれている。緊急事態宣言は全国的に解除されたわけだが、まだまだ油断するわけにはいきません! 僕も気をつけて一節間を過ごすこととしよう。選手との接触が難しいのは残念だけど、しっかり距離をとって、一挙手一投足を見つめます。

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 濱野谷憲吾がプロペラのラインに見入る姿も、遠くから!

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 西山貴浩がおどけてるところも遠くから! 声が聞こえにくいのは残念だなあ。

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 篠崎元志の男っぽい表情も遠くから! 遠目でもカッコいいですな、この男は。
 というわけで皆さん、今節も無観客開催ですが、遠く離れたおうちのテレビやPCで、夢の祭典オールスターを楽しみましょう!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田