突出
終わってみれば、やはりギャラクシークイーンの独壇場だった。7R、4着以内でトップ当選が確定する田口節子は「そんな半端な着順なんかいらない!」とばかりに4カドからまくり一撃。バックで他艇を置き去りにし、格の違いを見せ付けた。強い。例によって節っちゃんのパワー診断は難しいのだが、今節もいいんだか悪いんだか、わからないうちに一人旅だ。おそらく、中堅ど真ん中だと思うのだが……。
節間勝率9・00。V候補と謳われた宇野弥生、淺田千亜希、絶好調の浜田亜理沙らが勇み足で脱落する中、平均コンマ18の肩の力を抜いた走りでライバルを置き去りにした。この4日間の航跡が、「本来はここにいるべき存在ではない」ということを如実に証明している。
ただ、準優~優勝戦は、肩の力を抜いても逃げきれるほど楽な相手ではない。パワーでいうなら、山下友貴。「トライアルに入れてもトップ級かも」と噂された38号機は、やはり只者ではなかった。唯一の課題だった起こしからの反応もアップし、いまや不動の大本命を一撃で倒す破壊力を秘めている。まあ、この直接対決は優勝戦まで待たなければならないのだが。
明日、準優の刺客もかなり手強いぞ。今節、当欄のマスコットキャラと言ってもいいほど取り上げてきた「ナマナちゃん」こと小野生奈。この4号艇は怖すぎる。今日は堀之内紀代子のアウトまくりを喰らうなど精彩を欠いた生奈ちゃんだけに、だからこそ明日の思い切りが怖いのだ。目を瞑ってコンマ05、スリット全速なんてことになれば、田口の格も実力も無関係のレースが出来上がるだろう。(photos/シギー中尾、text/畠山)