BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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シリーズ戦TOPICS 3日目

 

平本、驀進!!

 

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 静岡勢と憲吾ばかり書いている間に、愛知の若大将・平本真之が断然トップに立っていた。いや、昨日からトップだと気付いていたのだが、レースっぷりがあまり目立たなかったのでシカトしてしまった。パワー的にも、「成績に見合うだけ出てるんかいな?」と懐疑的でもあった。

 

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 が、今日の平本はド派手な花火をぶっ放した。5コースからの一撃まくり。スタート勝ちの印象はあるものの、この電撃Sは完全に“その気”になっているという証でもある。1311の成績でガッチリ予選トップを守った上に、明日は1号艇の1回走り。ここ数年のSGでよく見られる「予選のラスト~優勝まで3連逃」の権利を掴んだわけだ。もっとも、ここは平和島だからして、予選トップ=不動のV候補とも呼べないのだが……。肝心の舟足は、やはりわからない。前検ではパッとしない方だと思っていたし、本人もこの成績でありながら「悪くないけど計りかねている」(昨日)と歯切れが悪い。まだ全幅の信頼は置けないわけだが、とりあえず「今節のSGにもっとも近い男」と呼ばせてもらおう。

 

70号機、未だ噴かず。

 

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 一方、実績&機歴で一枚上手のトライアル組は、ピンラッシュとはならなかった。特に桐生順平70号機は、やはりまだ合わせきれていない。今日も道中の追い上げが利かずに3・5着止まり。シリーズ戦のエンジン相場では、6コースからでも突き抜ける底力があるはずなのだが……ただ、10Rのシリーズ復活戦で瓜生よりもかなり速い6秒54の展示時計を出したのは嬉しい材料だ。この伸びに本来のカミソリのような行き足が付けば、十分に逆転Vが狙えると思う。

 

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 逆に、人機ともに格の違いを見せつけたのが瓜生正義だ。前半5Rは平本にまくられながらスピーディな換わり全速で楽々2着キープ。10Rはインからグイグイ伸び返して他艇を寄せ付けずに逃げきっている。この2・①着で昨日までの16位から一気に3位まで浮上。本人にとってはやや哀しいTOP3入りだろうが、心機一転、グランドスラムに向けてシリーズ優勝を目指してもらいたい。

 

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 ミスター今村豊も順調に得点を加算した。1着こそなかったが4・②着にまとめて予選5位をキープ。明日の1・4号艇でリズム良く加点すれば、白井英治との「師弟W優勝」というドラマチックなシナリオも見えてくる。おそらく、奇想天外なことがお好きなミスターは、この快挙を本気で狙っていることだろう。

 

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 そして……トライアルで転覆した今垣光太郎は必死のパッチの走りで奮闘したが、2・⑥着まで。明日の5・6号艇でメイチの勝負(2着2本)に臨むことになった。どんな立場でも常に完全燃焼を目指す男だけに、ミラクル復活劇に期待したい。(photos/シギー中尾、text/畠山)