BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――寒風のピット!

 

 

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 ピットは一段と冷え込んでおります! 選手も今日は厚着になっており、グランプリジャンパーやSGジャンパー姿がぐっと増えた。で、それがまた、みんながみんな、ピッカピカ! 真新しいのだ。2節に1着支給されるというGP&SGジャンパー。今節が支給節だったのでしょうか。平本真之のSGジャンパーも新品っぽい。来月の今頃はGPジャンパーを着られるよう奮闘を!(と書いてたら目の前で3R差し切りました!)

 

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 そんな寒風のなか、市橋卓士が係留所につないだボートの上でじーっと前方を見つめていた。風が冷たいだろうに、動じる様子はない。視線の先にあったのはおそらく空中線か吹き流し。今日は追い風が強めになっているので、その様子を確認していたと思われる。市橋は数分そうしていたあと、いちどボートを降りて後方に回り、また水面のほうをじーっと眺めた。水面がやや荒れ気味なので、そのあたりもチェックしていたかも。気候が変わるとモーターの気配が変わることもあるが、当然水面での走り方も変わってくる。そのイメージトレーニングも大事なのだ。

 

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 2Rで中島孝平がまくり快勝。イン深川真二がスリットで後手を踏んだこともあるが、中島自身ゼロ台のスタートを踏み込んでのジカまくり。10年グランプリ優勝戦を思い出しますね。

 エンジン吊りが終わると、今垣光太郎が中島に声をかけた。聞き違いじゃなければ「よくなった?」だったと思う。中島はヘルメットをかぶったまま今垣に応える。その奥の目はかなり柔らかく、微笑が浮かんでいるようであった。おそらく、1着後の会心だけではないだろう。単なるスタート勝ちだと認識していたら、首を傾げたりしていたはずだ。後半7Rは1号艇。連勝に視界良好、といったところか。

 

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 1Rのレディース戦を勝ったのは谷川里江。イン逃げで勝った選手はピットに上がってもわりと淡々、ということが多いように思うが、谷川も同様。早々とヘルメットを脱いでも、表情が緩むことはなかった。

 エンジン吊りの際、池田浩二が「マジっすかーっ!」と声をあげている。池田の目はニコニコしているが、谷川は変わらず淡々。隣では原田幸哉もニコニコして、えーっとか言っている。谷川の体感と、池田や原田の見た目の感覚が違ってたのだろうか。うっすら聞こえてきた言葉に「出てない?」というものがあったから。それにしても、なんか池田が普通に谷川先輩を慕ってる感じが見えて、ほのぼのしました。

 

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 他に女子では、日高逸子が本体整備をしていた。朝イチからやっていたというが、2R発売中にもまだ続いていたから、かなり時間をかけての整備となっている。クイクラ前年度覇者は、ただいま勝負駆け真っ最中。クイクラは地元開催でもあるから、シリーズ回りは許されないところだ。その思いがビンビンと伝わる、懸命の整備であった。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)