冷たい雨が降る２日目の平和島。気温もぐっと下がって、昨日とは気象条件が変わっている。10号機を引いた篠崎仁志は、雨に濡れながらの試運転を行なっており、気候変動によって気配が変わっているかどうかなど、確認していた。足合わせをした中村亮太と陸で話し合う表情に暗さは感じられない。いいモーターは気候にそれほど左右されないとも聞く。首を傾げなければいけないような状態ではなさそうだ。彼ら以外にも、雨など厭わずに試運転をしている選手は、中島孝平、毒島誠など、少なくなかった。
本体整備をしている選手は、レースが始まってからは見当たらなかった。１Ｒ展示後に覗いたときには、展示から戻ってきた赤岩善生が椅子に座ってシューズのあたりを触っているのみ。工具袋を整備室前に置きに来て、ついでに室内に入っただけのようだ。それ以外の選手の姿はなかった。
一方で、ペラ調整室はもちろん混雑している。昨日は本体整備をしていた池田浩二も、ペラ室の住人となっていた。白井英治や瓜生正義らドリーム組の顔も見える。天候に合わせての調整は、やはりまずはプロペラということになろうか。
そうしたなかで、なんだか嬉しくなる光景が、今村豊と今垣光太郎、田中信一郎の談笑だった。ＳＧの歴史を彩ってきた男たちが、にこにこしながら言葉を交わす。この豪華なスリーショットは初めて見たな。話題はハンドルの堅さのようで、今垣がハンドルを右左に切りながら、それを今村が笑って眺めていたりした。今村といえば、ハンドルをガチガチに堅くしていることが有名。これまでにも、今村のハンドルの堅さに他の選手が驚く、という光景は何度か見かけている。
といったあたりが目立った動きで、それ以外には大きな動きは特に見られなかった。序盤ピットの光景を一言で言うと、「誰もが調整に集中している」ということになるだろうか。そんなわけで、ここでは平和島ピットにちりばめられている、フライング防止の幟をご紹介したい。
無収入はたしかに痛い……。
その線を超えてしまうことを「一線を超える」と言うとか言わないとか……。
ダハハハハ、そうなんですか。これは利きそうだなあ。
お見事！ ボートレース川柳大賞とかがあったら賞を獲れそうですね。
（ＰＨＯＴＯ／中尾茂幸 黒須田 ＴＥＸＴ／黒須田）
