福岡GIマスターズチャンピオンの前検が終わりました。全体的な印象としては、やはり「突出してバカに良く見えたパワーは不在」でした。ことストレート系に関しては、スリット付近から覗いて1/3程度。現状、同体から瞬時に1艇身出切るようなモンスターパワーはいない、とお伝えしておきます。で、まずは気になる福岡ツートップの足色から。
★エース67号機=今村暢孝
足合わせでは野長瀬正孝をターンの出口~バック中間あたりまで圧倒する気配。さすがエース機と唸らせましたが、逆にスタート練習ではまったく目立たなかった。スローでもダッシュでも、両隣と同じような行き足に見えました。まあ、このエース機は実戦足の強さ(特にターン回り~出口あたり)が際立っており、本番ではしっかりと底力を発揮してくれるでしょう。それでも、ピンラッシュで圧逃Vというイメージは湧きませんでしたけど……。Aランク。
★準エース71号機=石川真二
スタート練習は「他よりスリット前後がちょっぴり強め」という感じ。超抜と呼ぶほどの迫力はなかったものの、このモーターもまたレース足が売り。ターン回りを中心とする出足系統が強力で、つまりは今節のツートップともに、見た目にはちょっと地味なんです。ここのところのビッグレースはびわこ~浜名湖と怪物級のモーターが話題を振りまきましたが、今節はマスターズらしいイブシ銀の捌き合いでパワーの優劣が出ると思います。Aランク。
はい、両雄ともに見た目の足を重視してAランクまで。明日の実戦足を見て、Sランクへの格上げがあり得るとは思っています。他で良く見えたパワーは……。
★32号機=仲口博崇
下馬評としては不穏な一基。森記者の戦前評価は「元はエース級もピストン交換で↓」とのことで最低のDランク。でも、スタート練習は3本ともに軽快で、まさにスリットから1/3ほど抜けて行く感じに見えました。あるいはサイドの掛かりとか出足系統がアウトかも?ですが、今や艇界屈指のまくり屋・仲口だけにこのスリット足は脅威。本人の一撃まくり、外の選手の突き抜けと両天秤で予想するつもりです。
★57号機=今村 豊
スタート特訓は「やや強め」程度も、足合わせがゴキゲンに見えましたね。いっぺんに6周くらいしてくれるから、分かりやすいんです(笑)。特に、山一鉄也、安田政彦との合わせが出色。どちらも「ターン出口でスッと突き抜け、そこから同じ足色、直線後半でまたひと伸び」という二枚腰的な変則パワーに見えました。逆に言うと行き足部分が弱点かも、ですが、ミスターの底力が生かせる足だと思いますよ。
★18号機=渡邉英児
BBで◎に推したモーターだけに、無意識のエコ贔屓が入ってるかも?? スタート練習の1本目は5コースから1/4ほど出て行く感じ。2本目は2コースからほんのちょっぴり覗く雰囲気がありました。正味の見立てなら中の上かも知れませんが、最近の不気味な伸び足に期待しつつAに加えておきます。
★20号機&23号機=山室展弘&西島義則
博多の主・森記者が推奨するこの2基、確かに強めに見えました。一緒にしたのは同い年だからではなく、同じ班で同じような足色に見えたから。どっちもスリット付近からスーーッと軽やかに出て行く感じ。あえて差別化するとすれば、西島23号機はスローから、山室23号機はダッシュからのスリット付近の足がより強力に見えました。他4艇とはソコソコ差があるように見えたので、「2艇揃ってAなのか?Sなのか?」と悩みましたが、今日のところはAにしておきます。
★31号機=柏野幸二
仲口とともに不気味だったのがコレ。スタート特訓の1本目はアウトの石川71号機とともに5コースからシュッと軽快に伸び、2本目はやや深インからグイグイ伸び返す行き足を見せていた。31号機は40%の銘柄機ではあるのですが、数字以上の力強さを感じましたね。歴代最強のメンバーが揃っただけに、この人気の盲点になりそうなパワー&レーサーで密かに大穴を狙い続けるとしましょう。一発ありまっせ~!
以上、8人の選手を横並びのAランクにしておきます。明日以降の実戦を見て、徐々に強弱を付けていきましょう。展示タイムです。
展示時計TOP10
①吉川元浩 6.77
②松本勝也 6.78
③渡邊伸太郎 6.79
藤丸光一
山崎義明
橋本久和
野添貴裕
⑧山川美由紀 6.80
山一鉄也
⑩今村 豊 6.81
平石和男
今垣光太郎
大場 敏
仲口博崇
おっと、私の選抜8人の中で、今村豊と仲口のふたりだけが10位滑り込みっすか。やや不安な材料ですが、思った通りコンマ01刻みの混戦模様。トップの吉川にしてもドリーム1号艇=いの一番の航走が大きかったはず。あまり気にせず明日の実戦に期待します。
前検ワースト5
①太田和美 6.91
馬袋義則
③田頭 実 6.90
倉谷和信
服部幸男
三嶌誠司
飯島昌弘
うーん、この7人は確かに足合わせもスタート特訓も目立ってませんでした。ワーストでもトップの吉川とはコンマ14、大した差ではないとは思いつつ、ちょっと気になるタイムではあります。(text/畠山、photos/シギー中尾)