BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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モンスター17号機は元志!!

(抽選前のつぶやき)
 蒲郡が誇る久々のモンスターパワー17号機が、誰の手に渡るか。これが今日の最大のハイライトだ。もはや「ガマの17」は有名だし、選手間でも圧倒的1番人気なので舟券的な妙味はまったくないけれど、17号機を引いたレーサーが優勝に二歩も三歩も近づくことは間違いないだろう。最大の特長はスリット付近のパンチ力なので、できれば菊地孝平や今垣光太郎、瓜生正義、星栄爾、松崎祐太郎など、カドから迷わず絞めまくりをしてくれる選手の手に渡ってほしいぞ。特に4コース[まくり17勝/差し5勝]の星だな。準エース候補の19号機も同じタイプなので、これもまくり屋にGETしてもらいたい。
 17号機を怪物と知りつつ、私がBB誌で◎に推したのは30%台の46号機。直線では17号機の足元にも及ばないが、ターン回りから出口で押して行く足が半端ない。これはもちろん捌きタイプの守田俊介か白井英治が引きますよーーに!(笑)
蒲郡の注目モーター
★★★17号機=とにかく直線のパンチ力が半端なし
★★★46号機=レース足強烈で道中の競りに強い
★★33号機=全部が強めのバランス型で安定感◎
★★19号機=17号機に次ぐ快速機、伸びる
★★67号機=サイドの掛かりが強烈なバランス型
★59号機=乗り手次第でスリット近辺から伸びる
★72号機=出足~行き足のつなぎ、引き波◎
穴22号機=不気味パワーだが前節の古田祐貴が×で……?

(いざ抽選会場へ!)

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 やはり、抽選会場は「17」で持ち切りだった。ガラポン玉の数字を読み上げる選手班長の池田浩二が「じゅう……」と言うたび、選手たちのあちこちから「おおっ」「おっ」という声が漏れる。
「じゅう……はち」
 この瞬間、「惜しい」「惜しい」「惜しい」の輪唱に早変わり。エースが17、準エースが19だからして、カンチャンズッポリ「18」を引いた前田将太、マジで惜しかった。
 この17狂騒曲とは別物で盛り上がっていたのが、例によって大阪軍団だ。松井が「65」を引くと、すぐさま田中信一郎と太田和美が「お、グッドや、グッド!」。すぐに松井がふたりを睨みつけて「それ、あかんってことやろ」と反発する。今度は信一郎が「56」を引くと、間髪入れずに太田と松井が「グッドグッド、わるないっ!」。確かに、ゴンロクもロクゴも数字以上のグッドパワーだと思いますぞ~。

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 一方、正真正銘のグッドモーターを次々と引き当てたのが福岡勢だ。まずは私のBB◎「46」を引いたのが平田忠則。2連率が低いだけに歓声は上がらなかったが、蒲郡オフィシャルの番付表の「46=大関」を見てニンマリ。たまたま隣にいた私も「BOATBoyの◎です」と伝えると、「マジっすか」とさらに口角を上げた平田だった。

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 次なるグッドモーター19を引いたのは石川真二。最近、ピット離れも含めた独創性の高い出足型ペラ調整で知られる石川は、ドヤ顔で闊歩した直後にやや顔を曇らせて「これって、もしかして伸び型なんか??」と一言。私が「伸び型です」と伝えると、アチャーという顔付きで静かに頷いた。出足型なら話が早かったのだろうが、トップ級の伸び足を生かすか殺すか、悩ましい選択を迫られたのかも知れないな。
 そして……誰もが欲しい17号機は、残り10人ほどになっても出てこない。
池田「じゅう……」
選手「おおおおっ」
池田「……ご!」
選手「おおぉ、惜しい」

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 そんなこんなでガラポンの前に立ったのが、長期休み明けの篠崎元志。誰からともなく「まさか」「まさか」「まさか」という声が漏れ伝わる。そして……玉を取り上げた池田が、ちょっと呆れたような笑みを浮かべて、こう言ったのだった。
「じゅう……なな!」

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 場内大歓声。「すげぇ」「やっぱり」「持ってるなぁ」と様々な声が乱れ飛ぶ。当の元志本人は凛々しい笑顔を“観衆”に向けて、うんうん2度頷いてから反則なほどカッチョいいガッツポーズを繰り出したのだった。つい1カ月ほど前まで「元志はおそらく欠場するはず」なんていう噂が出回っていたと言うのに、なんちゅう男だ!!
 ちなみに、同じ福岡勢でも「35」という低調機を引いてしまったのが西山貴浩。この35号機は「絶対に引きたくない一基」として話題だったらしく、席に戻るやいなや隣の石川に「ほらぁ、35、35言うから、35引くやないっすかぁ!!」と泣き顔で直訴。それから、石川の耳元で囁くように「も~こうなったら、今節はお世話になりますよぉ」。今節の西山は、ピット離れに要注意!(笑)

★★★17号機=篠崎元志
★★★46号機=平田忠則
★★33号機=守田俊介
★★19号機=石川真二
★★67号機=桐生順平
★59号機=太田和美
★72号機=峰 竜太
穴22号機=赤岩善生

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(text/畠山、photos/シギー中尾)