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【レディースコラム】VOL.3 イン巧者レディースは誰だ!

 

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 ボートレース児島で開催される「GⅡレディースオールスター」のファン投票が11月9日にスタートした。すでに“推しレーサー”に票を投じたファンの方もいるだろう。締切は11月30日。この11月は、女子選手にとっては投票をアピールするべく、気持ちのこめて戦う毎日となるだろう。
 この「レディースコラム」も3回目。VOL.1では「まくり屋レディース」、VOL.2では「差し巧者レディース」を紹介した。今回は、「イン巧者レディース」をピックアップしよう。
 ボートレースは、インコースが圧倒的に有利。近年はその傾向が急激に強まり、1コース1着率は50%をはるかに上回る時代に突入している。そうしたなかで、「女子レースはインが強くない」というイメージも浸透している。実際は、女子戦でも1コース1着率は50%を超える時代ともなっているのだが、たしかに全体の数値よりは低くなっている。イン逃げが決まりにくいというのは、誇張された部分もあるとはいえ、おおむね当たっていると言っていい。
 そんななかでも、インコースを得意とする女子レーサーはもちろんいる。下記は、1年間(2017/11/11~2018/11/10)に1コースで20走以上した選手の、1コース1着率トップ10だ。

高田ひかる(三重) 85.2%
今井美亜(福井) 78.3%
佐々木裕美(山口) 75.6%
遠藤エミ(滋賀) 73.8%
長嶋万記(静岡) 73.0%
守屋美穂(岡山) 72.5%
中谷朋子(兵庫) 71.4%
海野ゆかり(広島) 69.8%
浜田亜理沙(埼玉) 69.4%
小野生奈(福岡) 68.9%

 並み居る強豪レディースをしたがえて、堂々トップに立っているのは113期ルーキーの高田ひかるだ! しかも、1コース1着率は85.2%。これは男子SGクラスでもなかなか出せない数字で、そのインの強さは驚異的である。
 今年のレディースチャンピオンでGⅠ初出場を果たした高田は、GⅠ初1着もやはりイン逃げ! 水神祭のレースでも、イン巧者ぶりを発揮している。高田が1号艇に入ったときは、もはや鉄板!? レディースオールスターには第1回大会に出場しているが、もし来年3月の児島大会に参戦したときにはぜひ注目したい。

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 2位は今井美亜で78.3%。高田からはやや離されているようにも思えるが、この数字だって素晴らしいものだ。現在はA2級だが、A1級経験ももちろんあり、SGクラスを相手に第1回BOATACEバトルトーナメント優勝している実力者だ。3位にはA2級が続く佐々木裕美が75.6%というこれまた素晴らしい数値を叩き出して入っている。佐々木は勝率的には5点台中盤から後半ということが多いが、1コースに限れば勝率は9点弱というものすごい上昇を見せる。佐々木が1号艇のときには、SGクラスが1号艇に入っているものと考えるべきなのだ。

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 4位以下には錚々たる面々が並ぶ。昨年の優秀女子選手の遠藤エミ、SGも数多く参戦している長嶋万記、10月にはダービーでSG初参戦も果たした中谷朋子、そして現在女子賞金獲得額トップの小野生奈。インコースは最も有利なコースであるが、同時に決して簡単ではないコースとも言われる。そのインコースでしっかり勝ち切ることがその選手を高みに導く重要な要素だということは、このメンツを見れば明らかだ。
 それだけに、高田ひかるのトップはやはりスゴい! 早晩、女子トップ戦線に食い込んでくることだろう。(PHOTO/池上一摩)