BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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芦屋Wチャレカダイジェスト 4日目

THE勝負駆け①予選トップ争い
薄氷のポールポジション

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 まずは最終レースまで緊迫した接戦状態が続いた予選トップ争いから。最大のキーマンはもちろん、昨日まで暫定トップの馬場貴也だ。今日の馬場は6R3号艇の1回走り。ここを勝っても確定ではないのだが、逆転の可能性のある選手が前本泰和だけに絞られ、しかもその条件を①①着まで狭めることができるという大一番だ。

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 スタート展示はややごちゃついたものの、本番は6号艇の守田俊介が動かず枠なり3対3。コンマ12のスリットからぐんぐん覗いた馬場は、シャープなまくり差しに構えた。その鋭角な舳先は明らかにイン平本真之の内フトコロを捕えきっかに見えたが、その瞬間に艇が暴れて上下にバウンド。ズルリと下がって峰竜太にも追い抜かれ、3着に留まってしまった。予選得点率は実になんとも頼りない7・20。かろうじて暫定トップの座は守ったものの、①着ならば息の根を止められたはずのライバルたちがわらわらと息を吹き返した。

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 ちょっとトップを獲るには絶望的な勝率だな。
 正直、私はそう予感しながら後半戦を観ていた。だがしかし、この7・20という頼りない砦が意外と堅い。7Rでは前本泰和が4着で脱落。10Rは2号艇の桐生順平と3号艇の片岡雅裕がともに①着条件で臨み、2コースから差した桐生がイン菊地孝平に舳先を掛けたものの2マーク寸前に振りほどかれた。まさに首の皮一枚のトップ維持。

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 最終レースは前日まで10位の4号艇・赤岩善生がやはり①着条件で臨んだが、4カドからまったく攻めきれずに5着大敗。この瞬間に、いつものSGではありえない勝率での馬場の予選トップが確定した。44号機のパワーは万全。リズムも運も申し分なし。さらには肩もみ役の先輩もいるし(笑)、明日から2度連続で逃げることは十分に可能だろう。ただ、明日の12Rの3号艇にはまたしても節イチパワーを争う石野の名が……昨日と今日の直接対決は馬場が先着したが、3度目はどうか。パワー鑑定も含めて、刮目して観戦するとしよう。

THE勝負駆け②準優ボーダー争い
ピンラッシュ20人抜き!

 まずは、柳沢一。昨日まで26位と苦戦を強いられていたヤナピンが、名前通りのピンラッシュで一気に準優2号艇まで突き抜けた。観衆の度肝を抜いたのが5号艇だった2Rだ。6人すべてコンマゼロ台のきれいな横一線スリット。こうなると枠なり5コースからは攻めにくいとしたものだが、内の湯川浩司が差しハンドルを入れた瞬間に握りマイ。スロー勢のもつれを横目に、鋭角かつスピーディーなまくり差しで先頭に躍り出た。

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 1号艇の後半7Rはインコースからこれまたコンマ07とスタートを奮発。怖い怖い2コース毒島誠の差しをものともせず、力強いレース足で一人旅へ。今日のこのあたりの足色は「ウムム」と唸らせるものがあったな。ハイパー軍団が揃った準優12Rに入ってどこまで通用するかは微妙だが、好枠を生かして高配当とともに優出という事態も想定しておきたい。

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 もうひとり、やはり触れねばならないのが松井繁だろう。今日の松井は④⑤着あたりのやや穏やかな勝負駆けだったが、前半3Rでやってはならない5着大敗。「優出しなければGPは絶望的」という身の上にとって、これは痛い。後半の8Rで枠番通りの④着でも予選は突破できそうだが、準優では6号艇あたりに甘んじてしまう。その状況を打破したかったであろう松井は、豪快に攻めた。4カドからの一撃まくり。カド受けの井口佳典がドカ遅れという運も味方した勝利ではあったが、こうした局面では運もまた重要なファクターだ。しっかりガッチリ10点を加算して勝率を一気に伸ばし、気づけば準優2号艇を取りきっていた。もちろん、今日の青写真はもうひとつ上の艇番だったと思われるが、大逆転のGP参戦へWIN・WINの確率を超えた気がしてならない。

 さてさて、今日の勝負駆けを終えて、多数の選手がGPチャレンジの権利を失った。それらの選手を省いたランキングをお伝えしよう。

賞金ランキング(チャレカ予選順位)

1毒島 誠 13853万……1位確定!
2白井英治 8955万▲…トップ6確定
3井口佳典 8857万……トップ6確定
4峰 竜太 8682万……トップ6確定
5中島孝平 7832万……トップ6当確
6守田俊介 7767万……賞典除外でトップ6が微妙に
  ――――
7吉川元浩 7433万▲…GP1st確定
8岡崎恭裕 6685万……GP1st確定
9笠原 亮 6595万……GP1st確定
10桐生順平 6305万……GP確定、優勝でトップ6
11濱野谷憲吾5949万……GP1st確定
12石野貴之 5884万……GP確定、優勝でトップ6
13太田和美 5871万▲…GP1st確定
14新田雄史 5707万▲…GP1stほぼ当確
15池田浩二 5654万……新田超えでGP1st当確、優勝でトップ6当確
16菊地孝平 5627万……新田超えでGP1st当確、優勝でトップ6当確
17瓜生正義 5570万▲…かなり危険
18寺田 祥 5545万▲…風前の……
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19赤岩善生 5522万……優出完走でGP確定、選抜戦でも有望
20松井 繁 5313万……優出完走でGP当確
21前本泰和 5272万……優出完走でほぼGP当確
26柳沢 一 5050万……優出②着でGP当確
33平本真之 4439万……優勝条件、以下同
34平尾崇典 4422万
35吉田拡郎 4355万
40馬場貴也 3990万
42片岡雅裕 3984万
43木下翔太 3961万
45中野次郎 3911万

 ある程度すっきりしたようだが、19位~21位が準優入りしたため、理論上はまだ5人が入れ替わる可能性があると思う。同時に赤岩善生と松井繁が準優入りしたことで暫定18位の寺田祥にほぼほぼ赤信号が点り、17位の瓜生正義もかなり苦しい立場になった。明日、松井が優出を決めればほぼ終戦と考えていいだろう。
 トップ6争いは予選突破が濃厚だった守田俊介が最終ターンマークで不良航法。2度目の反則で賞典除外となり、この瞬間に中島孝平のトライアル2nd入りが確定した。

女子チャレカの方も、今日から実質的にQCの望みを絶たれた選手たちを割愛させてもらう。

女子賞金ランキング

1小野生奈  3522万……QC確定
2長嶋万記 3117万……QC確定
3山川美由紀 3012万……QC確定
4中谷朋子 2911万……QC確定
5遠藤エミ 2886万……QC確定
6日高逸子 2864万……QC確定
7中村桃佳 2732万▲…QC確定
8松本晶恵 2666万▲…やや危険もQC可能性かなり↑
9守屋美穂 2643万…松本超えでQC当確
10竹井奈美 2630万…松本超えでQC当確
11細川裕子 2600万▲…かなり危険もQC可能性↑
12寺田千恵 2595万…松本超えでQC当確
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13大山千広 2454万…優出②着でQC当確
14落合直子 2419万…優出ほぼ絶望か
16海野ゆかり 2261万…優勝でQCほぼ当確
※▲はチャレカ欠場

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 何事もなければ明日にでも寺田千恵が細川優子を超えそうで、さらに圏外の3人(実質2人)から優出者がひとりしかいなければ、今節のボーダー圏内のレーサーはすべて当確となる。さらに圏外から誰も優出できなければ、細川裕子の残留が確定。優勝戦を待たずにクイクラのメンバーが確定することになる。逆に圏外の複数が優出して寺田らが優出できなかった場合は、わずかではあるが2人が入れ替わる可能性も残されている。(TEXT/畠山、PHOTOS/シギー中尾)