BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

限定連載⑤明日のブライトホース

4895門間雄大(東京・117期)

f:id:boatrace-g-report:20190215185326j:plain


 ボートレース辺境地・北海道出身。同郷の近しさで書かせてもらうが、どちらかと言えばダメダメな子ではある。やまと学校時代のリーグ勝率は3・34、男女を合わせてブービーの劣等生だった。デビューしてからも長らくゴンロクに這い回り、初勝利は1年1カ月後。109走目にこの江戸川の荒れ水面に飛び込んだ。
「なんだ、今日の人選は単なる同郷のエコ贔屓かよ」
 と指摘されたら、正直まっとうな反論はできないな(苦笑)。今節も初戦の1号艇で豪快に転覆、2戦目も転覆、さらに道中2番手からキャビキャビズルズルで5着などなど、逆の意味で目立ってしまった。あんなレースを見せられた方々は、舟券に絡める気も失せてしまうだろう。

f:id:boatrace-g-report:20190215185401j:plain


 でも、でもなのである。そんなダメダメな子ではあるけれど、劣等生は劣等生なりに日々ちょっとずつ成長しているのだ。期を経るごとに勝率を0・5点ほどアップさせ、来期は4点台に手が届くかも。で、上位級のパワーに仕上がれば、別人のようなターンを連発することもある。デビューから2年もたたない17年9月の平和島・一般戦では、4223332着という見事な予選成績でヒモ穴を開けまくった。連日、本場に足を運んで2度ほど万舟を獲らせてもらった私は、「やればできる子じゃないか!」と心の中で雄大の頭をなでなでしたものだ(笑)。

f:id:boatrace-g-report:20190215185430j:plain


 明日の雄大(「ゆうた」と読みます)は、1R2号艇と7R5号艇の2回走。転覆~転覆の影響はなさそうで、むしろ4日目のリング交換で全体的にパワーアップした感もある。さらなる上積みがあるようなら、ダメダメのW転覆小僧が「やればできる子」に変わっても不思議じゃないぞ。もちろん、私も展示や特訓の気配をチェックしつつ、可愛い道産子レーサーのアタマ舟券をちょこっとだけ買ってみるつもりだ。(photos/チャーリー池上、text/畠山)