開会式にフンドシ一丁で登場し、腹に「大穴」、背中に「感謝」とマジックで書いていた西山貴浩。「このあとみんなはピットに戻って調整作業するが、僕はまず落書きを落とさなきゃいけません」と調整遅れ(?)を告白していた。ところが! 1R展示前にもういるじゃないの、プロペラ調整所に。やけに神妙な顔つきでペラを叩いている。落書き、もう落としたの?
「バッチリ書いてありますよ!」
シャツをめくって見せてくれた。なんだかんだ言っても勝負師のニッシーニャ。風呂よりペラ調整が先に決まっているのである。というわけで、3Rは「感謝」を背負って逃げ切り、であります! 足は悪くないそうなので、他の枠番でも楽しみですな。
他のみんなも、西山が言ったとおり、開会式から戻ってすぐに調整や試運転を始めている。係留所は満艇、プロペラ調整所は満員。ドリーム組も、ドリームインタビューから戻って速攻で調整を始めたり試運転に飛び出たりしていた。整備室内には峰竜太と大山千広のボートが入っており、二人ともリードバルブ調整をしていたようだが、終われば本体にもメスが入るのだろうか。1R発売中には試運転から戻った毒島誠がそのままボートを整備室に運び入れている。その試運転の感触で、整備が必要と感じたのだろう。今日は一日、パワーアップをはかるために働くことになるだろう。
本体整備は太田和美、今垣光太郎、新田雄史。整備室に掲げられているボードによれば、太田はピストンとシリンダブロックの部分にもマークがついていた。実際に交換して出走するかどうかは、直前情報をチェックしていただきたい。太田は1R発売中には整備を終えて、プロペラ調整に移行。新田も早々に水面へと降りていっている。今垣は3Rに部品交換なしで登場。2着となっている。部品を交換しない調整がうまく当たっただろうか。
1R、オール女子で行なわれたオープニングを制したのは竹井奈美。令和SGのファーストウィナーです! 盟友とでも呼ぶべき小野生奈が笑顔で出迎え、竹井も笑みを返していた。エンジン吊りに加わった上野真之介は、両手をボートに見立てての感想だかアドバイスだかを伝えていて、竹井は神妙に聞き入った。逃げ切り1着で安堵はあっただろうが、初日1Rで気を緩めるわけにはいかぬ。インタビューなどを終えるとすぐにプロペラ調整に取り掛かってもいた。次の出番は6R。ゆっくりしてもいられないのだ。
そうそう、プロペラ調整所でかなり激しい金属音を響かせていたのが小野生奈だ。昨日の会見では「特に何もしない」と感触の良さを口にし、今朝のドリームインタビューでは朝乗ったらちょっとした違和感があって「微調整したいと思います」と言っていた小野なのだが、それだけ激しく叩く微調整って! すでに試運転も始めていたから、さらに気になるところが出てきたということか。感触によっては軌道変更の素早さも求められるのがSGという舞台。きっちり仕上げてドリームに臨む!(黒須田)