BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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浜名湖ボートレース甲子園TOPICS 2日目

 今節は選手間で熱闘甲子園の定番フレーズ「○○魂」が大流行している。今日の浜名湖水面でも全国津々浦々の「○○魂」が火花を散らしたわけだが、私が今日イチで驚いた“魂”はコレだ。

飽くなき島根魂=西島義則(島根出身・広島支部)

 昨日は6号艇から2コースを奪って3着、今日の2Rも5号艇から2コースに潜り込んで3着。らしいコース取りと粘り強い走りで順調な滑り出しに見えた西島義則が、後半の10Rで恐るべき奇手を繰り出した。交換発表があるモーター関連部品を、いっぺんにすべて取り換えてしまったのだ。羅列してみよう。
★電気一式、キャブレター、ピストン2個、ピストンリング4本、シリンダーケース、クランクシャフト、ギヤケース、キャリアボデー!!!!
 舌を噛みそうなほどの大量の部品を、2R~10Rの間に全取っ換えってあなた。節間の何日かに分けて全部品を交換したケースは何度か見かけたが、わずか1日で完遂した選手を見るのは初めてだ。例えばクランクシャフト交換はしっかりと合わせきるのに2時間ほどを擁すると聞いている。他の部品はそれより簡易だとしても、2Rから10R(実質8Rあたり)までに全作業を終えるのは至難の業としか思えない。どんだけ慌ただしい約3時間だったのか!?

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 そして……いざ10R本番、整備の鬼としても知られる西島が敢行した大手術は、残念ながら成績には直結しなかった。道中で揉まれ揉まれの4着止まり。私の拙いパワー診断からしても、前2戦よりどこかしらの機力がアップしたようには見えなかった。もちろん、西島がこれだけの緊急整備をしたからには相応の不具合があったはずで、それらの情報はできる限り入手したいと思う。また、「大整備をした直後は何かしらの部品が馴染まずにパワー低下する場合があるし、それが馴染めば急にパワーアップすることもある」とある整備士さんから聞いたこともある。常に大波乱を引き起こす可能性がある選手だけに、明日以降の気配(もちろん、特に出足系統だ)は念入りにチェックしておきたい。

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 さてさて、今日は諸手を上げて応援している伏兵・雪国レーサーが壊滅状態だったな。残念無念。ただ、明日の3日目は我が北海道の三浦敬太などなど、ボートレース未開地の若武者たちがほとんど2回走なのである。「同じレースにB級レーサーがふたり」などという穴党のチャンスレース(?)もてんこ盛り。明日こそ、大活躍した雪国レーサーをしっかりがっちりレポートするとしよう。
 ってなわけで、今日はちょっとしたお遊びコーナーをば。まずは、2日間で1~3着に入った選手たちの出身地を列挙してみよう。

★舟券に絡んだ都道府県一覧

初日 1着・2着・3着
1R 宮崎・愛知・大阪
2R 徳島・広島・福島
3R 岡山・静岡・福岡
4R 奈良・北海道・愛知
5R 沖縄・京都・石川
6R 大阪・香川・島根
7R 宮城・高知・埼玉
8R 広島・静岡・秋田
9R 群馬・岡山・山口
10R 石川・大分・奈良
11R 福井・滋賀・東京
12R 佐賀・福島・山口

2日 1着・2着・3着
1R 千葉・栃木・愛知
2R 群馬・高知・島根
3R 滋賀・三重・福島
4R 福岡・佐賀・山口
5R 愛媛・千葉・福岡
6R 岩手・愛知・長野
7R 福島・大阪・香川
8R 神奈川・埼玉・山口
9R 高知・岡山・大分
10R 岩手・福井・大阪
11R 三重・群馬・徳島
12R 福島・奈良・香川

 全国46都道府県(鳥取を除く)の中からさまざまなレーサーたちが舟券に絡んだわけだが、さらにレーサー人口の多い出身地、中堅、少ない出身地に分類してみた。それぞれの出身者の成績も見比べていただきたい。

都道府県別の選手人口分布と今節成績

★ボート大国(50人以上)=福岡、愛知、大阪、東京、岡山、静岡、埼玉、山口、広島、佐賀、群馬、長崎、兵庫

2日間の成績=54戦7勝・2着11回・3着12回
       1着率13%、3連率56%

主な活躍選手=山崎智也(群馬)、茅原悠紀(岡山)、峰竜太(佐賀)

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★中堅諸国(10~49人)=三重、徳島、神奈川、香川、千葉、福井、愛媛、京都、滋賀、石川、熊本、栃木、宮崎

2日間の成績=32戦9勝・2着7回・3着4回
       1着率28%、3連率63%

主な活躍選手=山田哲也(千葉)、遠藤エミ(滋賀)、井口佳典(三重)

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★開拓農場(1~9人)=茨城、福島、高知、北海道、岐阜、富山、鹿児島、宮城、奈良、大分、新潟、山梨、島根、沖縄、岩手、秋田、長野、和歌山、山形、鳥取

2日間の成績=46戦8勝・2着6回・3着8回
       1着率17%、3連率48%

主な活躍選手=片岡雅裕(高知)、太田和美(奈良)、桐生順平(福島)

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 うーーん、感覚的に「やはりボート大国が圧倒的に強いな」とか「開拓農場は可哀そうなほど苦戦してるぞ」とか、そんな結果になるような気がしていたのだが、そうでもなかったな(苦笑)。よくよく考えれば開拓農場には桐生や太田、西島、中田竜太などなど強い銘柄級レーサーが混じっているのだから当たり前か。労多くして収穫なし、はっきり企画倒れだったと認めつつ、今日のところはこれにて。すいまっせん!><(photos/チャーリー池上、text/畠山)