BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

雨にも負けず潮にも負けずの2日目前半ピット

f:id:boatrace-g-report:20200304120313j:plain

 雨はけっこう強く降っている。試運転をいったん切り上げたボートは、水滴をしたたらせてピットに戻ってくるほどだ。それでも、選手たちは水面に出ることを厭わない。朝から多くの選手が、水面とペラ調整などの往復を懸命に行なっていた。
 深川麻奈美もその一人で、1R発売中、2R発売中と2度、水面に下りては、ふたたびボートを上げている。2R発売中では、ギアケースの調整に取り掛かった。雨に濡れながら感触を確かめ、どの作業をするか判断し即座に行動に移す。雨になど負けてはいられない。

f:id:boatrace-g-report:20200304120403j:plain

 その深川が、モニターの上部に貼り出されている1枚のペーパーに見入っていた。これが何かというと「潮時表」。今開催の満潮干潮時刻や潮の流れや高さなどが記されているものだ。自分が走る時間帯、潮回りはどうなっているのか確認していたわけだ。水面状況の予測もして、レースに臨むわけである。あるいは調整の方向性の参考にしていたりするかも。

f:id:boatrace-g-report:20200304120749j:plain

 もちろん、それ以前に足をしっかり仕上げようと奮闘するのが選手たち。今日の整備室で目立ったのは、日高逸子の本体整備だ。今日は11R1回乗りで、時間はたっぷりある。そしてその1回乗りは取りこぼせない1号艇。万全の仕上げで臨もうと、朝から精を出していたわけだ。その後はキャブレターの調整も行なっていた。やれることはなんでもやる、の腹積もりだろう。

f:id:boatrace-g-report:20200304120833j:plain

 プロペラ調整所は選手の出入りが激しい。叩いて水面へ、水面から調整所へ、また叩いて水面へ、の動きが慌ただしいからだ。たとえば中谷朋子。いつだって懸命に調整する姿を目にする選手の一人だが、出走が4Rとあまり時間がないからか、その往復頻度はいつにも増して多かったように見えた。

f:id:boatrace-g-report:20200304120917j:plain

 今日発表されたボートレースオールスターの出場選手。香川素子、SG初出場おめでとう! その香川も、プロペラ調整を熱心に行なっていた。こちらの出番は8R。慌てた様子は見られなかったが、時間があるからといってのんびりなどしていない。この姿が、SGでも見られるんだなあ。5月の住之江を楽しみにしていよう。

f:id:boatrace-g-report:20200304121016j:plain

 さて1R、平高奈菜が前付け! 枠なりが多い女子戦だが、2日目にして見られたのは個人的には嬉しいことです。ただ、この前付けは実らなかった。4着。動いただけで良し、とはならないわけで、だから平高もピットに戻ると何度も何度も顔をしかめていた。寄り添っていたのは平山智加。香川支部の盟友と言うべき二人は、リプレイが始まるとモニターの前に並んで立ち、リプレイが終わった後も“反省会”を続けているのだった。二人そろっての女子ビッグ登場は本当に久しぶり。お互いに心強いことだろう。(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)