BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――同期の桜

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「カズくーん」
 昨日よりはやや静かなピットに、そんな声が響く。振り向いたのは高倉和士。声をかけたのは中村晃朋だ。高倉、カズくんって呼ばれてるのね。ってのはともかく、二人は111期の同期生。中村はペラを手にしており、どうやら高倉にアドバイスを求めたようだ。二人は肩を並べてペラ調整室へ。それからしばらく経って、中村が「そうかー、やっぱりね」と言いながらそろって調整室から出てくるのであった。やはり同期の存在は心強いもの。迷いが生じたときにでも、気安く声をかけることができる。

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 大山千広と大塚康雅が会話を交わしている場面も見かけている。二人は116期の同期生。そして、今節は116期はこの二人のみの参戦である。そうか、大塚は繰り上がりでの出場なので、それがなければ大山は116期から単独参戦だったのか。まあ、福岡支部も女子勢も多数参戦しているから、決して孤独にはならなかっただろうけれども。それでも、お互いに同じ釜の飯を食った同士として、精神的な支えにはなっているだろう。

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 そうそう、大山はモーター整備をしたのか(整備室を確認できないので推測するしかないのですが)、1R発売中になってボートへの装着を行なっている。その際、たまたま通りかかった春園功太がヘルプ。さらに春園はモーター架台を置き場へと運んでいった。大山、大慌て。ただでさえ支部の違う先輩が助けてくれたのに、さらに架台まで運ばせてしまうわけにはいかないのだ。しかし春園は猛スピードで架台を運び、大山は追いつけない。ついに大山は立ち尽くして、ひたすら春園にお礼を言いまくるのであった。もちろん春園は意に介さず、右手をあげて応えている。先輩後輩とか支部がどうとか関係なく、助け合うのがボートレーサーだ。

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 同期生といえば、今節は上條暢嵩と喜多須杏奈の絡みを時折見かける。110期の同期生だ。喜多須はヤングダービー初出場。さらにこれが最後のヤングダービーでもある。この舞台に立つと気後れする部分があるかもしれないが、そんなときに上條の存在は心強いはずだ。もちろん、もう一人の同期、村上遼も。110期のやまとチャンプは喜多須ですからね。二人の同期の後押しを受けながら、大暴れしてもらいたい。なお、昨日転覆してしまった上條は、今日も元気に頑張ってます。

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 さて、2Rで松山将吾が5コースから1着! 1号艇で敗れ、さらに大敗を喫した初日からの巻き返しに成功した。レース後の表情は、もちろん昨日とは大違い。木村仁紀らにも称えられて、柔らかい笑みを浮かべていた。松山は114期で、今節は8人の最大勢力。その同期たちの祝福も受けつつ、安堵の表情も見せた。1Rで敗れてしまった木村とともに、地元ヤンダビを盛り上げるためにさらに奮闘する!(黒須田)