BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――優しいプーさん

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 プーさん、1500勝! というわけで、飯島昌弘が2Rで通算1500勝を達成した。1マークでは今村暢孝にまくり差されたものの2Mで差し返し成功。事故レースではあったが、そのまま先頭でゴールと相成った。凱旋したピットでは、多くの選手が祝福! 徳増秀樹は両手を掲げて持ち上げるような仕草をしており、水神祭やりましょう!のアクションだったものと思われる。ちょっと渋るような顔を見せた飯島だが、リフトでは早々に関東勢&同期勢が待機。本人が嫌がろうが何だろうが、水面に投げ込む構えを見せていた(笑)。

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 それにしてもプーさん、優しい! 控室へ戻ろうとすると、ズラリ並んだカメラマンが少々面倒くさいポーズをリクエストしたのだが、嫌な顔ひとつせずに応えていたのだ。おめでとうございますの言葉には、照れ臭そうにペコリ。そのお人柄がうかがえる、ほのぼのしたレース後でありました。水神祭の模様は後ほど!

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 その2Rでは、平尾崇典がエンスト失格。石川真二に不利を与えたこともあって、不良航法もとられている。その瞬間は対岸のビジョンで観戦していた選手たちが「ワーッ!」と声をあげており、危険なシーンと見えた。だから、レスキューで帰ってきた平尾には多くの選手が心配そうに声をかけている(平尾は自力で歩き、「大丈夫」と返していた)。

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 平尾はそのままボートリフトへ向かい、形としては戦った5選手を出迎える格好になっていた。といっても、平尾が意識を向けたのはもちろん石川。あがってくるや石川のもとに駆け寄って、頭を下げるのだった。石川はむしろ平尾の容態を気遣っているように見えた。ともかく、勝負駆けは激しくなるのが見どころでも、ケガにはくれぐれも気を付けてくださいね!

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 さて、1Rは広島勢が2人参戦。辻栄蔵と上平真二だ。ふたりとも2回乗りということで、山下和彦と市川哲也が次の艇旗艇番を取りに向かうと、「山ちゃーん、もう持ってます!」と海野ゆかりの声が響いた。ピットに残っている広島勢では最も後輩の海野が、二人分の準備をすでにしていたというわけだ。

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 で、エンジン吊りは市川と海野、西島義則が上平陣営に参加し、山下が辻陣営に参加。どういう組み分けなんですかね。グループ的なものが反映しているんだろうか。こういう例はもちろん珍しいことではないわけで、次の機会には詳しく観察してみようか。

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 おっと、このレースには徳島勢も2人参戦していたのだった。丸尾義孝と一宮稔弘だ。もうひとりの徳島支部、林美憲は丸尾のほうに参戦。やはり先輩優先?

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 で、ふだんは協力することの多い中四国勢が4人も出走していたわけで、岡山、広島、香川の選手が手分けしてエンジン吊りにあたっていた。辻には寺田千恵、立間充宏。これはやっぱり辻と立間が同期生という関係があるのだろうか。江本真治は……あれ? どっちにいたんだろう。あるいは辻と上平の両方を行き来していたかも。

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 で、他地区の選手もけっこうヘルプをしていて、田頭実が辻陣営に加わっていたりした。今節、登番は上から5番目の田頭、九州勢の出走がないこのレースのエンジン吊りに参加する義理はないのだが、手が空いていれば駆け付けるのが田頭兄貴の男気。手薄になっているのが辻陣営と見たのか、そこに加わったわけだ。

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 そういえば、登番上から2番目の金子良昭の姿もあったな。東海勢は出ていないのだから、控室でのんびりしていてもいいのに、積極的に駆け付ける。ただ、どこを手伝っていたのかは確認できませんでした!(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)