BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

団体戦ムードじわじわの2日目後半のピットから

●終わってない

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 昨日フライングを切ってしまった向井美鈴。賞典除外で、個人優勝争いからは離脱してしまったわけだが、この大会はこれで終わりではない! 団体優勝争いの重要な戦力なのだ。前回の常滑大会でも山川美由紀がFを切ったものの、その後も奮闘して舟券にしっかり絡み、女子の団体優勝に貢献したものだ。スタートで攻められない&外枠というビハインドはあるけれども、モチベーションを下げるわけにはいかない。というわけで、向井もしっかりと調整作業を進めている。
 今節、JLCのウィナーインタビューでは「勝利者賞」が贈られていて、今日はタフマン。10Rを勝った三浦永理が向井に「タフマンいります?」と声をかけていた。すると向井は「大丈夫。もうもらったから」。レディースで1着を獲った他の選手がすでに向井に進呈していたようだ(1期違いの田口節子あたりかな)。さらに向井は呟く。「みんな優しいね」。そうして気分が落ちかねない向井を激励しているのだ! この優しさをパワーに換えて、明日も頑張ってください!
●終わってない2

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 今日の4Rで前田紗希が賞典除外となってしまった。海野ゆかりの転覆に絡んではいたが、4着でゴールしているので妨害失格ではなかったはず。何かと思ったら、優先艇保護違反だった。すなわち、事故艇付近での順位の入れ替えをしてしまったということである(事故艇のある手前のスリット時点で判断。内側の艇が外側の艇に舳先がかかっていれば内側が優先艇。今回のケースでは新田有理の舳先がスリットで前にかかっていたので、本来は新田、前田の順で事故艇付近を旋回しなければならなかった)。ただ、リプレイを見ると前田と新田はやや離れて走っており、舳先がかかっているかどうかはわかりにくい(特に前を走っていた前田には)。ちょっと不運な賞典除外だったと思う。
 で、もちろん前田もまだ終わっていないのだ。団体戦があるから。今日は11Rを走って6着と大敗してしまっているが、それまでには懸命に調整作業をしていたし、団体優勝に力を尽くすべく奮闘している。気落ちせずに頑張ってください!
●終わってない3

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 5Rで不良航法をとられてしまった深尾巴恵。賞典除外ではないからまだ終わったとは言い切れないが、やはり減点10はキツいわけで、個人優勝争いでは大きく後退した格好となっている。
 深尾もやっぱり頑張ってる! 今日は最後の最後まで試運転をしていた一人で、前を向いて明日からの戦いに臨むべく走り込んだ。もちろんプロペラ調整についても怠りはない。舟券に絡めば配当も跳ねあがりそうだし、明日も元気いっぱい、頑張ってくださいね!
●チームのために

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 宇留田翔平と宮田龍馬の会話。
「チームのために働いとるわ!」
「そうやな!」

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 おぉ、団体戦モードの会話ではないか! 今日はふたりともイン逃げで白組にポイントをもたらしており、充分に貢献してみせたわけだが、戦いはまだまだ続く。白組のために働いて働いて、団体優勝ボーナス=10万円を持ち帰ってくださいねー!
●上位独占!

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 10Rは1着・三浦永理、2着・長嶋万記、3着・大橋栄里佳と女子が上位独占。ルーキーズを一蹴してポイントをゲットした。
 エンジン吊りからはこの3人が揃って戻ってきて、もう笑顔笑顔。完勝のかたちでポイントをもぎ取ったのだから、みなゴキゲンである。写真では三浦がやや先行するかたちで表情も淡々としているのだが、勝利者インタビューがあるため少し急ぎ気味になった瞬間のショットであります。もちろんその前にはエリースマイルを見せておりましたぞ。
●同期バトル

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 11Rは宮之原輝紀がツケマイでインの栗城匠を撃破。鮮やかかつ豪快な一撃であった。
 昨日のとびら記事にツーショットを掲載しているが、東京支部の118期生同士。ピットでは両者の絡みを何度も見ており、もちろん仲は良い。しかしレースとなればライバル! 団体戦うんぬんよりまず、お互いに負けられない相手であろう。だから、勝った宮之原は表情が明るい! 支部は違うが同期の吉川貴仁に称えられて、柔らかな笑顔が浮かんでいた。
 一方、栗城は悔しいよなあ。枠番が逆ならともかく、1号艇でまくり切られてしまったのだ。エンジン吊りの最中に宮之原が声をかけにいくと、栗城はハッキリそれとわかる苦笑い。ただ、そこには信頼関係というのか、「お前にやられちゃったかー」といったような、親しみもこめられているように見えた。今節、どこかで再戦を見たいなあ。
●ギリペラ

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 12Rは田口節子がイン逃げ快勝。このレース前の田口はまさにギリペラ。しかも11R発売中には試運転を走り、そのうえでペラ室に駆け込んでいた。展示ピットにスタンバイする前に最後の感触を確かめ、そこで得たものをプロペラに反映させたというわけだ。それが実ってのイン逃げ快勝。今日はピンピン! 得点率は2日目を終えて10.00! 明日からのレディースを引っ張っていくのは田口になりそうだ。
(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)