BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――THE苦笑い

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 まず、中田竜太が途中帰郷と相成ってしまった。1Rは6号艇で6着。結局すべてシンガリ負けで中田のオーシャンカップは終わってしまった。1R後の表情はとにかく冴えず、まさに無念の途中帰郷というしかない。中田にとって屈辱の一節となってしまったが、次の機会には必ずこの無念を晴らしてほしい。

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 今節は4日間ともに強めの向かい風が吹くコンディション。ただ今日は昨日までよりやや強めに吹いており、ピットにもいつにも増して風が吹き込んでいる。そんななかでちょっとしたアクシデント。2Rの展示ピットにつけていたボートから、アカクミのスポンジが風に吹かれて水面に落ちてしまったのだ。見つけたのは金子龍介で、すぐさま網を手にしてすくいに向かった。それに気づいた職員さんが「オーケーオーケー」と金子を制して、別の網を使ってすくい上げた。

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 誰のボートから落ちたかといえば、これが田村隆信。ということで田村は慌てて駆け付け、苦笑いしながら「すみませーん」とスポンジをセットし直していたのだった。スポンジは軽いから、こんなこともあるよね。
 それがゲンの悪さだった、というわけではないが、田村は2R3着。2マークで艇団を捌いていったんは2番手に上がっていたのだが、篠崎仁志に抜き返されて着順をひとつ下げてしまった。レース後、水をもらった操縦席からクリーナーで吸い上げている最中、田村は実に悔しそうに顔をしかめる。これで準優は当確と言っていいのであるが、抜かれたこと自体が屈辱だったし、準優の枠を考えれば2点落としたのは痛い。12R4号艇では、もう一丁気合の入ったレースを見せることになるか。

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 この2Rでは、谷野錬志が1号艇で水神祭チャンスだったのだが、遠藤エミのジカまくりを浴びて後退。好枠を活かせず、水神祭はお預けとなった。引き上げてきた谷野がヘルメットを脱ぐと、「ザ・苦笑い」とでもいうような、あるいは苦笑いの標本として辞書に載せたいような、そんな表情なのであった。当然、狙ってたよなー。準優行きは厳しい状況でも、やはりSG先頭ゴールは達成しておきたかった。というわけで、残り2日でそのチャンスをぜひ掴んでください!

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 1Rは篠崎元志が1着。これで後半を待たずして無事故完走で準優当確。後半は好枠を目指す戦いとなる。峰竜太らに出迎えた元志は、なんとも凛々しいわけだが、改めてカッコいいっすな、この男は。後半何事もなく準優行きなら、SG予選突破は去年のオーシャン以来なんですね。8R終了後も、30代半ばを迎えてなお若々しく凛々しいイケメンっぷりを発揮してくれるだろうか。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)