●女子連勝!
オープニングを飾ったのは遠藤エミ。そして、2Rも田口節子がまくり快勝! 平和島ダービーは女子連勝で幕を開けた。
強い向かい風が吹くなか、トップスタートを決めた遠藤(コンマ04)。2コースがコンマ15、3コースがコンマ13、ダッシュ勢はさらに遅かったから、まさに右には誰もいない状態。それでも怯まず踏み込んで、逃げ切っている。あがってきた遠藤の顔に少し苦笑いが浮かんだのは、「スタート早すぎた?」だったであろうか。しかし勝てばお見事な逃走である。出迎えた馬場貴也の顔にも笑みが浮かぶ。
田口は深川真二の前付けを入れてのまくり。イン桑原悠、2コース深川がやや遅れ気味のスタートで、一気に内を叩いた。出迎えたのは興津藍。心安い同期の笑顔に田口もニッコリだ。最近のビッグで見る田口はあまり笑わないという印象。それだけに、この勝利が会心だったことが伝わってくるのであった。
●競り合ったからこそ
1R、2番手争いを演じたのは平尾崇典と西村拓也。リードしていたのは平尾で、西村も先マイを仕掛けるなどして食い下がったが、平尾が先んじてゴールした。エンジン吊りが終わって、肩を並べて控室へと戻る二人。交わしている会話はもちろん、その競り合いの場面についてであろう。足色だったり、お互いが走ったラインだったり、話すことはいくらでもある。1走目ということもあり、掴んだ感触もあったことだろう。
2R終了後に肩を並べたのは深川真二と丸野一樹。こちらも2番手争いを繰り広げた二人だ。深川は田口にまくられたものの小差しで残し、丸野は田口に連動するかたちで握っていった。バックでは丸野のほうが前にいたように見えたが、深川のパワーが上回っていたのは明らかで、きっちり丸野を競り落とした。丸野としては足の差を痛感させられる競り合いになったか。後半に向けての調整の方向性も感じ取れただろう。深川は、まくられてしまったわけだから表情は厳しいものだったが、手応えは悪くなかったはずだ。
●初陣は6号艇。
SGデビューの古澤光紀が1Rに登場。6号艇だ。さすがにコース遠く、4着に敗れているが、1マーク差して2番手争いに顔を出すなど、悪くない初陣だったと思う。ただしそれは外野の見立てであって、古澤本人に納得した様子はない。端正なマスクはカタい表情になっており、結果に対してなのか、SGという舞台の厳しさに対してなのか、深刻にとらえているようであった。
同じくSGデビューの山崎郡は2R6号艇。デビュー組は緑のカポックで初陣を迎えたというわけだ。山崎も4着。必死に前を追ったが、深川と丸野の2番手競りには届かなかった。レース後の表情は、山崎のほうがより厳しかった。思い切り顔をしかめ、悔しさをあらわにしていたのだ。今日は古澤も山崎も1走のみ。午後は試運転に出ていく姿が見られるはずだ。(黒須田)