BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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尼崎レディースvsルーキーズTOPICS 3日目

両軍の大将、確定!?

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 シリーズ折り返しの3日目を終えて、紅白チームの主役がほぼほぼ固まってきた。白組は昨日も書いたように、節イチの伸びを誇る井上忠政で文句なし。今日も前半3Rは5コースから怒涛の差し抜け~団体戦9Rは2コースから軽々とまくりきってピンピン連勝を決めた。強い速い伸びる。1期先輩の宮之原輝紀(今日の1Rは選手責任の転覆)や栗城匠がもたつく間に、白組では抜けた大将格へと昇りつめてしまった。

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 一方の紅組は、渡邉優美が安定感抜群のレースっぷりでエースストライカーの座に君臨した。現状のパワー勝負では井上より劣勢に見えるが、スリット~1マークの冷静的確な攻撃、道中でまったく隙を見せない位置取り&激辛ターン……パワー不問の強さを魅せつけている。
 2021年にもっとも逞しく成長した女子レーサーが、年末の大舞台(優出5着)でさらなる自信とスキルをGETし、今年は確変モードに突入。
 そんな感じのレースっぷり。年間勝率を並べてみても、20年5・99⇒21年6・82と跳ね上げ、さらに今年は昨日まで7・92!! まだ日が浅い成績ではあるが、この数字をすんなり鵜呑みにできる3日間だった。

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 白組は忠政、紅組は優美。両軍の大将はこのまま最終日まで不動、というムードを漂わせているが、もっとも怖いのは「遅れてきた強力兵器」實森美祐8号機ではなかろうか。三島敬一郎イチ推しの8号機は、昨日まで「??」ってな感じの実戦足。全体にスカスカ空回りっぽい足色だったので、かなり回転がズレていたのだろう。
 美祐自身も「(2日目まで)出しきれてない」とこぼしていたようだが、今日の2戦は昨日までと別物。ピンピン連勝という成績のみならず、朝特訓からスリット近辺の行き足がはっきり強化され、それが実戦での余裕につながっている見え方だった。美祐が8号機の素性をしっかり引き出したとするなら、もちろんイコール有力なV候補。4⑥311着からの予選トップは難しいが、準優センター枠から一気に女子の総代に昇りつめる可能性はありそうだ。

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 本格化・優美&尻上がり美祐、さらには伏兵・寺島美里や深見亜由美の活躍もあって、今日の団体戦は紅組が猛ラッシュ。昨日までひとつのブレーク(外枠勝利)も奪えなかったチームが、今日は7R・9R・11Rで外枠から雪辱の3ブレークを勝ち取った。今日の団体戦ポイントは紅組の6勝2敗で、もちろん3日間の総合ポイントでも白組の独走に待ったをかけた。

 紅組1113白組

 6R終了時点では【紅6-12白】とWスコアの大差だったからして、後半のレディース軍団は「天晴れな後方一気の追い込み」とお伝えしていいだろう。2ポイント差で迎える明日の勝負駆けデー。こちらのポイント争いも白熱の展開になりそうだ。

明日のブライトホース
『ラッキーセブンにかっ飛ばせ!』
5188武井莉里佳(兵庫・128期)

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 デビューからわずか1勝。
 これだけ聞くと舟券に絡める指が縮こまるが、なんのなんの、今節も一発あって不思議じゃない美女レーサーだ。ボートレーサー養成所時代のリーグ勝率は5・46。128期は総勢28名のうち女子が13名となかなかの女所帯で、女子では4位の数字を残している(ちなみに16歳でデビューした神里琴音=写真↓は6・09、飯塚響は3・41)。

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 去年の6月にデビューし、嬉しい初勝利は12月29日。77走目の初1着でこの地元の尼崎水面にドボンと飛び込んだ。それまで2着すらなかった莉里佳姫のサプライズ勝利は、2729倍という超特大ホームランでもあった。当の本人は「(77走目で)ラッキーセブンです!」と無邪気にはしゃいでいたとか。

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 ド派手な水神祭からジャスト1カ月、再び地元水面に舞い戻った今節は5464着とまだ舟券に絡んでいないが、随所に光るものを見せている。今日の5Rも3番手の浦野海を追って追って、追いかけ回しての4着。前検での私のトップ評価はかなり行き過ぎの見立て違いだったけれど、競り合いに持ち込めるだけのレース足はある。水神祭は5コースから展開一発での突き抜け。今節も逆転ホームランが可能なパワーを秘めている、と私は勝手に値踏みしている。
 明日の莉里佳姫は【2R6号艇・9R4号艇】の2回走。準優勝負駆け只中の外枠は厳しいかもだが、私はこっそりと舟券に絡めてみるつもりだ。で、それが不発だったとしても、5日目の緒戦でガツンと勝負するとしよう。今節の7走目なのだから(笑)。
(text/畠山)