BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

下関甲子園TOPICS 3日目

 今日はまさかまさかの万舟ゼロ!!!! で、「雪国MVP」は該当者なしであります(涙)。代わって、いくつかのレースダイジェストも含めたパワー評価をどーぞ!

独断パワー評価

S級(節イチ候補)

深谷知博 S【出S・行S】

 節イチ争いのライバルと目していた西村拓也33号機が家事都合でリタイア。こうなると、深谷53号の実戦足の輝きが一気に増してしまう。初日からゴキゲンだったスリット近辺の行き足は、今日の8Rでもピッカピカ。5コースから伸びなり内艇を絞めつけ、イン寺田祥に多大なプレッシャーを与えてから冷静的確なまくり差しハンドルを突き刺した。
 複数の引き波を超えて出ていくレース足もトップ級。やや伸び足は売り切れる感はあるが、出足~行き足は現時点で節イチと見立てていいだろう。準優、優勝戦はスロー起こしから自力で攻めきりたいパワーか。明日の深谷は【2R2号艇・7R1号艇】の絶好枠。おそらく予選トップを目指す勝負駆けになるだろう。

茅原悠紀 S【出A・直SS】

 前検からトップ級の伸びを生かすか、伸びを殺してでも手前に寄せるか……昨日まで悩ましい選択&調整を強いられていた茅原36号が、3日目にして理想的な“解答”を見出した。節イチ級のストレート足をキープしつつ(初日前半よりやや落ちたが)、課題の出足系統、特にターン回りが大幅アップ! チルト0・5度を維持したまま、ストレート主体のバランス型へと進化させた。最近の茅原が好調なのは、この手の欲張りな調整方法を掴んでいるせいかも? 明日の茅原は【10R1号艇】の一発勝負。急上昇の出足を生かしてすんなり逃げきれば、準優1号艇はたまた予選トップまでありえるだろう。

 西村33号が去った今、今節の節イチ争いは深谷vs茅原の一騎討ちと見たのだが、どうだろうか。

A級(上位候補)

前本泰和 A【出A・行A】=パンチ力とは無縁だが、前検から安定感抜群だった出足に加えスリットからじんわり覗く行き足もゴキゲン。つまりは早い段階から「理想的な前本モード」に仕上がったといえるだろう。さらに、今節はピット離れでひとつふたつ内に潜り込むシーンもあり、これまた選手的に大きなアドバンテージになりそうだ。2、3号艇では「バナレでイン奪取がありえるかも?」と警戒していただきたい。

上野真之介 A【出S・直B】=ストレートは目立たないが、とにかく起こし~出足~スリット近辺の行き足までの連繋が軽快で、複数の重い引き波をも軽かる突破するイメージ。捌き達者な乗り手にぴったりの相棒だ。ゾーンも広そうな雰囲気なので、センター戦ではもうひと伸び欲しいところ。とりあえず、明日の【10R2号艇】は今のままでも十分に勝ち負けできるたろう。①茅原とのせめぎ合いが楽しみだ。

瓜生正義 A【出B+・直A+】=今節3日間で、ダッシュ戦からイン選手をまくり潰したのは茅原と瓜生のみ。今日の5Rは多分にスタート勝ちもあったが、スリットからしっかり伸びていく直線系はらしい仕上がりだ。もちろん、明日の【4R6号艇】も軽視禁物!

佐藤 翼 A【出S・直B】=三島敬一郎が期待したストレート足が、今日になって上向いたか。気配も数字も改善された印象で、遅ればせながらシリーズ後半でのらしい空中戦に期待したい。明日で言うなら、【4R1号艇】より【9R5号艇】が狙い目かも?

↑馬場貴也 A【出A・行A】=昨日のギヤケース交換でまさに気配一変! 今日の12Rは偶然にも私のAランク5人が一堂に集結したのだが、道中の足色では馬場クンのレース足がいちばん光って見えたかも。明日は【8R4号艇】で1着なら準優1号艇が現実味を帯びてくるだろう。足的には十二分にありえる。

B+級(中堅上位)

↓平高奈菜 B+【出B・直A】=茅原同様、伸びか出足かの難題を抱えてやや迷走中か。7Rのイン戦で35歳のバースデーウィンを逃したのも、出足の甘さが解消できなかったせいか。現状、宙ぶらりんな気がするが、できればスリットから自力で攻められるストレート足を残してもらいたい。

金子拓矢 B+【出B・直A】=強烈なパンチ力は感じないが、道中でじわりじわり先団に取りついていくストレート足はかなり不気味。

松崎祐太郎 B+【出B・直A】=前検トップ時計よろしく、常に展示タイムもトップ級だが、まだ実戦で唸らせるほどの伸び足は見せていない。常にS一撃を警戒しておきたい。

↑大池佑来 B+【出A・直B】=昨日まで「??」の連続だった三島十傑の45号機が今日になって復調ムード。9Rで先行する白井を猛追するレース足、半端なかった。眠れる獅子が覚醒したか。

飯山 泰 B+【出A・直B】=5Rのバック最後方から3着まで押し上げた実戦足、10Rで毒島に食らいついた回り足、なかなかに見どころ十分だ。

毒島 誠 B+【出B+・直B+】?=昨日までそんなに悪いと思ってなかったが、本人は不満だったか。まさかのセット交換に踏みきり、スリット近辺の行き足や道中のレース足は軽快。どこまで上積みがあったかは分からないが……。

遠藤エミ B+【出B+・行B+】=11Rは平本、田村との激しい接戦で競り負けたが、ターン回りも含めて良さげな見え方。今日はストレートが落ちていた感があり、明日の展示気配と時計をチェックしておきたい。

片岡雅裕 B+【出A・直B】=戦前から伸び足に期待した47号機は、新ペラ×マー君のマッチングで出足型にシフト。現状はちょと合っていない気もするのだが……。

菊地孝平 B+【出B+・直B+】=9Rは6コースから追い上げ途上で大池とやり合って後退も、全部の足がちょっとちょっと強めに見えた。スタート力も込み込みで一発注意。

羽野直也 B+【出A・直B】=さほど目立つ足ではないが、ターン回り中心に力強さがあって選手と好相性のパワーか。ただ、昨日からコースの遠さや道中の不利を克服できずに重い着を拾ったのは気掛かりだ。

↑新田雄史 B+【出B+・直B+】=とにかく試運転と特訓で出足~行き足がバカに良く見えた。初日よりかなり上積みがあったと思うのだが、いざ実戦ではもう一息のイメージで悩ましい人機ではある。

金子和之 B+【出A・直B】?=坪井・毒島など強敵揃い踏みの9Rはさすがに家賃が高く大敗。正直、パワー鑑定があやふやなまま現在に至っている。221着ときての6着は残念だが、明日は【7R3号艇】で4着あたりの勝負駆け。不振なチーム雪国の牽引車として暴れてもらいたい。(photos/チャーリー池上、text/畠山)