●５Ｒ
勝ち上がり ①着・深谷知博 ②着・毒島誠 ③着・守屋美穂
トーナメントのオープニングは、内枠勢が順当に勝ち上がり。１号艇の深谷知博はしっかりと逃げ切って、レース後は爽快な笑顔を見せた。深谷は準々決勝戦の１号艇も確定。選考順位上位がとにかく有利なのが、このＢＢＣトーナメントだ。
毒島誠は２着で勝ち上がりも、特に笑顔なし。というより、やや不満そうな表情も見せていて、足的にはまだ気になるところがあるのかもしれない。
３着勝ち上がりの守屋美穂は、エンジン吊りにやって来た寺田千恵にレースでの手応え等をかなり饒舌に話していた。真剣な表情だったのだが、寺田に言葉を返されるとニッコリ！ 準々決勝に残ったことに対する喜びや安堵を感じてはいるようだった。守屋は第２回では３着３発で決勝戦に進んでおり、その再現もあるかも!?
●６Ｒ
勝ち上がり ①着・茅原悠紀 ②着・原田幸哉 ③着・石野貴之
憮然というか、呆然というか、ピットに戻った原田幸哉は、信じられないといったような表情で、複雑な心境をあらわにしていた。しっかりと逃げたはずが、２周１マークで茅原悠紀に逆転を許した。足なのかターンミスなのか、ともかく原田は納得いかない様子で遠い目をしていたのである。松井繁に声をかけられて、ようやく笑みが浮かんだが、ようするに苦笑いである。原田としては、勝ち上がったとはいえ、かなり手痛いレースとなってしまった。
逆転勝ちの茅原は充実した表情。見事な逆転劇に、浮かれたところは見せなかったものの、かなりご機嫌であるのは明らかな風情なのであった。準々決勝は内枠が手に入るのもデカい。
カポック脱ぎ場では、林美憲がやるせない表情。６号艇で前付けを見せたものの５コースまでしか入れず、そうなるとやはりコースは遠いというしかなかった。通常の開催なら、次に回ってくるであろう内枠で巻き返し、と切り替えられるのだが、この戦いはそうはいかない。たった１戦で、林は敗退が決定してしまったのだ。林のそんな立ち居振る舞いが、このトーナメントの性格をはっきりとあらわしていた。こうなると、４日間とはいえ、長く感じるんだろうなあ……。
●７Ｒ
勝ち上がり ①着・片岡雅裕 ②着・羽野直也 ③着・寺田千恵
番手争いが熱かった。１マークで立ち遅れた羽野直也は、ターンマークごとに何とか先マイに持ち込んで、見事逆転。２着で勝ち上がりに成功した。レース後は安堵の表情とともに、競った相手に頭を下げて回っていた。
寺田千恵と遠藤エミの３番手争いも激しかった。内で先行する寺田に遠藤はツケマイで迫るが、寺田はなんとか粘る。３周２マークでは、丸野一樹が水面に向かって「よしっ！」と一声。ツケマイのタイミングはばっちりだった、ということだったのだと思うが、ゴールは……ハナ差届かなかった。丸野の残念そうな表情が実に印象的。
カポック脱ぎ場では、とにかくテラッチがやかま……じゃなくて、元気いっぱい。キャピキャピと甲高い声をあげながらレースを振り返っていて、大敗して悔しいはずの平尾崇典も大笑いだ。頭を下げに来ていた羽野も苦笑いを浮かべている。ちなみに、ゴールの瞬間は遠藤に負けたと思っていたらしい（というような発言も、遠くまでよく響いてきたのだ・笑）。このレースでは最も先輩なのに、最も若々しいという。なんか今村豊さんを彷彿とさせてましたね。
勝ったのは片岡雅裕。逃げ切って淡々、といったレース後でありました。
●８Ｒ
勝ち上がり ①着・上平真二 ②着・松井繁 ③着・宮地元輝
ボートリフトがせり上がってくると、笑顔の松井繁の顔が見えた。そして、陸に向かって両手を広げて「セーフ！」。２着で勝ち上がれたことをそのように表現したわけだ。この「セーフ！」は、勝負駆けが成功したり、準優で競った結果２着だったり、そんなときに選手たちがけっこうよく見せる仕草であります。レース後も笑顔満開で、王者ゴキゲン！
一方、１マークで差されたうえに、２マークでキャビっている間に３番手に下がった宮地元輝は、何度も何度も苦笑いを浮かべるのだった。悔しさもありつつ、やはり２つのターンマークでの出来事には首をひねらざるをえないところもあったのだろう。
そして、勝った上平真二。レース後はこんな表情です。勝ったのに。
だというのに、勝利者インタビューのカメラの前に立つと、コレ。ほんと、不思議でおもろい人ですね！（黒須田）
