BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――笑顔満開!

 前検ではチルト3度で乗った寺田千恵。その動向が注目されるわけだが、朝のピットではすでにチルトを下げたようで、プロペラも叩いて2R発売中には試運転の準備を始めた。セッティングを変えたことで気配がどうなるのかを早めに確かめようということだろう。気分はかなり良さそうで、すれ違いざまに挨拶するとテラッチスマイル! 前検ではたしかに異例の取り付けだったわけだが、それでもある程度の好感触を得たのではないかと思われる。

 その寺田が、1Rを走り終えた小芦るり華と肩を並べてリプレイに見入っていた。小芦が着替えを終えて整備室に入ると、ちょうど室内モニターがリプレイを映し出したらしい。そして寺田はたまたまそれを見ようとしていたようで、珍しいコンビでのリプレイ観戦となっていたのだった。これは、小芦にとっては貴重な機会になったのではあるまいか。支部も地区も違う大先輩、いやレディース界の偉人とマンツーマンでリプレイを見、言葉をかけてもらうというのは、大きな糧になるはず。小芦はレディチャン初出場だった昨年は1着をあげられておらず、今回は水神祭を目指すシリーズ。寺田の言葉をパワーに変えて、ぜひとも水神祭を!

 ドリーム組で動きが早かったひとりが渡邉優美。1R発売中から2R発売中にかけて、装着取り付け関係の調整を緻密に行ない、試運転の準備に取り掛かっていた。前検の感触は悪くなかったようだし、繰り上がりでドリーム出走となったことのツキを活かしたいところだろう。渡邉はダービー勝率で惜しくも次点。今日発表になるであろう出場予定選手のなかでは予備1位と記されるはずだ。今月末のメモリアルで権利を持つ選手が優勝すれば、繰り上がりでダービー出場。まあ、渡邉自身はどうすることもできないわけだが、ここで存在感を見せつけて、朗報を待ちたいところ。

 大きな整備をしていたのは金田幸子。引いた30号機は地元記者さんの評価ではバツが並び、昨日の前検でも畠山曰く「かなりひどそう」。金田自身も当然そんな感触を得たはずで、それが朝からの整備ということになったのだろう。まあ、金田のキャラクターなのだが、それでも焦ったような様子を見せずに、黙々淡々の作業ぶりなのではあるのだが。おそらく部品交換をしていると思われるので、直前情報をご確認ください。

 さて、オープニングは香川素子が逃げ切り。昨年大会の最終レースはもちろんディフェンディングチャンピオンのこの人が勝っており、今回の初っ端も香川の勝利ということで、年またぎの連勝! などということは香川も特に考えていないだろうが、まずは好結果を出せたことで仲間と笑顔を交わし合っていた前年度覇者である。

 2Rでは中村桃佳が4コースから差し切り。3コースからまくって展開を作った犬童千秋と笑顔でレースを振り返り合う場面があった。エンジン吊りの間も笑顔は絶えず、また仲間たちもかなり笑っており、おどけたような言葉もあったようだ。若手の西岡成美が特に笑ってました。というわけで、レディースチャンピオンは華やかな笑顔で幕を開けました! 選手たちにはたくさんのスマイルを見せてほしいですね!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)