BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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さすが実力者組!の初日後半ピットから

 竹井奈美が初日連勝発進! レディースオールスターは3年ぶりの出場。まさに「お帰りなさい!」のピンピンだ。それも5号艇と4号艇での連勝だから大きい。なお、ワタシはどちらも本命でしたが、前半は3着ヌケ、後半は2着ヌケで舟券は獲り逃したとさ。ちぇっ。なにしろ、前回出場時は優出3着、SGでも勝ち星のある実力者だから、この快進撃は不思議ではない。ただ、こうした女子ビッグは久々の参戦だから、ホッとしたところはあるだろう。レース後は、1期違いで仲も良い渡邉優美が祝福! 渡邉としても竹井が完全復活の狼煙をあげたことは喜ばしいことに違いない。

 竹井が4カドまくりを決めた10R、1マークのシーンにピットでは悲鳴があがっている。6コースからまくり差しを狙った中村かなえがやや失速気味の川井萌に追突するような格好で後退したのだ。たしかに危ないシーンではあり、見ていた誰もがヒヤリとする展開。仲間の選手たちがつい声をあげてしまうのも無理はない。

 川井がリフトへと向かう際には、三浦永理が心配そうに様子を覗き込む姿もあった。幸い、川井も中村も無事に完走、ピットに戻ってきても大きなケガをしているような様子はなかった。すぐに川井を先輩たちが囲み、そこに中村も合流。それぞれに表情は神妙だったが、言葉を交わす姿は元気そうではあった。何度か川井が中村に頭を下げてもいて、とにもかくにも何事もなく明日へと向かえそうである。二人はもちろん、他の選手も事故なく一節を戦い抜けますように。

 11R、小野生奈が2着。初戦は持ち味の4カドまくり一撃、2走目も2着とこちらも好発進だ。これまた「お帰りなさい!」の好成績! 久々の女子ビッグ参戦だが、やはりこの人がピットにいると「これぞ女子ビッグ」の雰囲気が醸し出される。まあ、盟友とも言うべき竹井ともども連勝を決められていれば笑顔満開となったのだろうが、まずは初日を上々に切り抜けることができて安心している様子ではあった。過去2回は不在だった小野と竹井が、レディースオールスターというステージをさらにコク深いものにしてくれることは間違いないだろう。

 9Rは川野芽唯が3コースまくり差しで1着。ただし、スリットから攻めたのは5コースの西村美智子。スタートでやや後手を踏んだ堀之内紀代子を叩きながら内を絞めていき、しかしインの中谷朋子までは届かずに張り出されるような格好で後退。その間隙を川野が突いた格好だ。まくられたのにまくり差しを決めるとは、これいかに! 川野の冷静な捌きが光った一戦だ。まあ、いったんはまくられているので、レース後はちょっと苦笑い含みではあった。

 西村が攻めた展開を突いて6コースから2番手に浮上したのは松本晶恵。そう、クイーンズクライマックス覇者のワンツーフィニッシュ! それで3連単38950円ですか~。うーむ。松本を出迎えたのは、2Rを勝利した櫻本あゆみ。謎のマスクマンコンビが笑顔を交わし合うレース後なのであった。

 それにしても今日の終盤レースは、11Rを逃げ切った昨年のティアラクイーン浜田亜理沙、ドリームワンツーの守屋美穂と遠藤エミも含めて、実力者たちがしっかりと存在感を示したというわけなのであった。この大会は若手選手や人気あるB級レーサーの出場も特徴のひとつではあるが、そうした選手たちを相手に強豪がしっかりと強さを見せつけるというのも、過去の優勝者が物語る通りに大きな特徴。初日後半はその意味で、レディースオールスターらしい決着だった、ということになるだろう。(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)