いつも通り、準優組はおおむねゆったりとした動き出し。たとえば、予選トップの吉川元浩は3R発売中に外して操縦席に置いていたプロペラを手に取り、プロペラ調整に向かっている。なんとなく、3Rあたりを境に動き出す準優組が多い、というのが5日目の印象である。
で、毒島誠と遠藤エミが早くも試運転、というのもまたいつも通りである。この二人はとにかく水面に下ろすのが早い。早くから試運転をし、ペラを叩くというのがルーティンである。そう、準優の日も、優勝戦の日も。だからもし優出したら、明日も朝のうちから水面で姿を見ることになるだろう。
これに続いて水面に降りていったのは、末永和也。登番5000番台のSG準優一番乗り! 6号艇と枠は遠いが、ここは思い切った走りで先輩たちをキリキリ舞させてもらいたいところ。やはり枠が遠いということもあって、それほど緊張しているようには見えないだけに、平常心では望めそうな様子ではある。
ほかには、新田雄史がハンドルの調整を入念に行なっており、すぐにでも水面に降りていきそうな気配ではあった。
また、山崎郡も取り付けを確認したり、やはりハンドルを調整したりと、早めに試運転を始める様子であった。
あと、柳生泰二がプロペラを装着している姿も目撃。 そうそう、桐生順平もプラグを取り付けていたので、水面に降りるのは早いかも。3Rまでに動きらしい動きを見せていた準優組はそれくらいだった。
あ、そうだ。平本真之が本体を割っていたことは特筆されるだろう。昨日の「展望BOATBoy」で畠山は平本の直線足をC+と評価しており、つまり準優組のなかでは抜けて直線足が足りないと見立てている。出足は悪くなく、ここまではしっかり展開を突いて好成績を残してきたが、準優となれば直線を上積みしなければ心もとないところだ。それもあって、準優前に本体に手を入れたということ。それにしても今節はここまで毎日、本体を割る整備をしている選手を目にしている。これってけっこうレアなことだ。
あとは、峰竜太がゲージ擦りの作業を黙々としていた。昨年ダービーでSG復帰以降、峰のこの作業姿をほぼ毎回見ているような気がする。もちろん、機力がある程度仕上がっているという証だし、さらに今後の戦いにつなげるべくゲージを残そうという発想を欠かしていないということでもある。その隣にぽつんと腰かけていたのが定松勇樹。師匠のそんな姿に、若武者は何を感じただろうか。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)