BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

津・甲子園TOPICS 2日目

明日は大雪注意報!?

 昨日は万舟が5発。なかなかに賑やかな津水面だったが、波乱の要因はほぼほぼ「圧倒的人気の1号艇がコケて配当爆上り」というオーソドックスな万舟パターンだった。が、今日の前半の万舟2発はいかにもボートレース甲子園らしい跳ね方だったので、簡潔に振り返ってみよう。

【3R】①鹿島敏弘(青森B1)×②向後龍一(茨城A2)が好枠に配置されたが、人気にならず①=②-全の8点は130倍~315倍のオール万舟。いざ実戦は、逃げる鹿島と3コースから握った向後がバックで抜け出したからさあ大変。結果は2マークの強ツケマイで抜け出した向後が1着~実力者の⑥毒島が捌いて2着の②-⑥となった。その3連単オッズを並べてみよう。
 ②-⑥-① 193.8
 ②-⑥-③   80.1
 ②-⑥-④   64.6
 ②-⑥-⑤   92.1
 つまり鹿島の3着だけがバカっ高い万舟だったのだが、その鹿島がしっかり後続の追撃を抑えてとんでも配当を演出した。そう、このイビツな最終オッズがまさに「甲子園オッズ」とお伝えしておこう。

【4R】このレースは①孫崎百世(北海道A2)×④立具敬司(和歌山B1)が配属され、もしも①-④で決まったりしたら3連単は194倍~293倍の特大配当に。レースは孫崎と②中田竜太が大競りぶっ飛び⇒③重成一人のズボ差し圧勝。さらに4カドから連動した立具が池田の猛追をシャットアウトで2着入線したため、3連単③-④-⑤は13120円の万舟となった。この万舟の立役者・立具には「スーパースター池田浩二に競り勝った男」という称号を授けよう(笑)。

 さてさて、ここからが本編だ。昨日の当欄で「辺境地の格下レーサーが暴れやすい時期がある」などと謎めいた言葉を残したが、それはズバリ3日目なのだーー!! なぜか。適用成績が低い選手の予選ローテーションは、初日から順に【1・1・2・1走】と配分される。
 つまり、みんな仲良く3日目だけが2回走!! 当然、出走数が倍増すれば穴チャンスも倍増するし、辺境地レーサーが同じレースに2人、3人と同居したりするから、入着の可能性が大幅アップするわけだ。

 過去の大会を振り返っても、3日目に彼らが暴れてとんでも配当を演出するシーンは数多い。典型的な万舟をいくつか紹介すると
★2019年・浜名湖3日目10R=①白井英治が圧倒的人気の番組に③前川守嗣(沖縄A2)と⑤多田有佑(山形B1)が組み込まれ、人気の盲点・多田が2着入線。①白井-⑤多田-⑥三浦敬太(北海道A1)で3連単は泣く子も驚く22470円
★2020年・三国3日目1R=①鹿島敏弘(青森B1)と②秋元誠(富山B1)に好枠が与えられたら、逃げて差しての見事なワンツー決着! 3着も鹿児島のA2松田竜馬が食い込み、3連単①②⑥は泣く子も微笑む14710円!
★同2R=1Rのピンマンは単なる序章だった。続く2Rは超人気薄④高橋直哉が4カドまくり一撃~⑤桐生順平が連動2着~②前川が3着に粘り込み、3連単④⑤②は泣く子も爆笑する12万3560円!!!!
★2021年・丸亀3日目5R=③前川×⑤藤崎小百合(鹿児島A2)が配属されたら、人気の盲点・藤崎の方が怒涛の5コースまくり圧勝! ②西島義則~⑥平本真之のSGレーサーを引き連れて3連単⑤②⑥は泣く子も仰天する98220円!!

 ってな感じで、ボートレース辺境のB1・A2レーサーが複数配置される3日目は超大穴の宝庫なのだが。なぜか直近の下関~尼崎大会の3日目は不発だったけど、だからこそ今節はドカーーーーンの特大花火が連発する気がしてならない。明日の辺境地・穴レーサーをレース別に列挙しておこう。

【1R】③青森・鹿島④山梨・小林⑤和歌山・立具⑥沖縄・前川
【2R】①宮城・佐竹⑤山形・多田
【3R】③北海道・孫崎④秋田・高橋
【4R】①大分・謙史朗④鹿児島・木場
【5R】①長野・金児②和歌山・立具
【6R】①山梨・小林②宮城・佐竹
【7R】②新潟・金子④山形・多田⑤北海道・孫崎
【8R】①鹿児島・木場⑤青森・鹿島
【9R】②沖縄・前川④大分・謙史朗
【10R】②秋田・高橋⑥茨城・向後
【12R】⑤新潟・金子

 おおっと、1Rは「外枠4艇占拠」みたいな番組(ちなみに①重成、②前田。①=②が死ぬほど売れそうだけど、ちょっとでも崩れたら??)で、他はかなーーり好枠にセットされている印象だ。たとえば5Rや6Rは、すんなり行った行ったの①-②決着でも配当が跳ね上がるだろう。現時点でどの選手がどうとは言いきれないが、今日までの機力的に下剋上しやすいレーサーはこんな面々ではなかろうか。
★金子和之/全体に強め、成績からバレバレでいちばん安そう
★向後龍一/今日の2マークツケマイなど実戦足強い
★鹿島敏弘/向後のツケマイ浴びたが、昨日よりパワーアップ
★立具敬司/池田に競り勝った足が悪いわけがない!?
★金児隆太/直線の迫力に加えてターン回りアップで要注意!
 この5人以外はちょっと頼りない足色に見えたが、ボートレースは枠の利がバカでかい競技でもある。1~3号艇の穴選手たちは、パワー不問で警戒していただきたい。

 最後に、ザックリと全体のパワー評価を。まずは戦前の予想どおり、スリットからモンスター級に伸びる人機は見当たらない。下出卓矢×三島敬一郎イチ推し59号機のコラボに期待を寄せたが、現状はチョイ伸び程度。チルトをガッツリ跳ねたときにどれだけ伸びるか、そこはまだ未知数ではある。突き抜けるほどじゃないけど、スリット近辺の行き足がゴキゲンに見えるのは佐藤翼、豊田健士郎、遠藤エミ、毒島誠などなどですかね。で、私の見立てのトップ3は

★佐藤 翼=行き足主体に全部の足が強力で、今節は獰猛に攻めたてるレースが続いている。この足&リズムなら優勝の最有力候補。
★深谷知博=切れ味抜群のまくり差しで見たまんま、ターン出口からの押し足が強力。その後の伸びは一緒だが、予選トップを獲ってしまえばほぼ逃げ・逃げが約束されるパワーだと思っている。そこまで持ち込めるか。
★豊田健士郎=7Rの2マークで磯部を一気に競り落としたパワーに仰天! 一気に評価を上げてトップ3のひとつとした。やはり地元の調整を知り尽くしている??

(photos/チャーリー池上、text/畠山)