1Rで1号艇を活かせなかった定松勇樹が、7Rは差し切りでリベンジ! 悔しい前半レースの借りをその日のうちにしっかり返してみせた。見事な差し切りだったわけだが、ピットに上がって来たときには前半よりむしろ神妙な顔つき。なんら瑕疵のない勝利でも、先輩たちに配慮した部分もあっただろうか。ともかくお見事!
このレースで、山口剛が不良航法を取られてしまった。2周1マーク、切り返し気味に2番手先マイを放ったが、田口節子がお尻を突くかたちとなってしまい、田口は失速、山口はさらに失速して、反則というジャッジになった。少々不運という感じがしないでもないが、前半2Rで勝利を収めていただけに、痛恨度合いも大きいというしかないだろう。山口はもちろん田口に詫びを入れていて、田口も右手を軽く掲げて応えてノーサイド。今日は3Rで池田浩二も不良航法をとられており、ドリーム組から大減点が2人も出てしまった。
8Rでは、水神祭記事のとおり、高倉和士がまくり差しでSG初勝利! 見事な一撃に、福岡勢の祝福の声があがっていた。高倉は柔らかい笑顔! もともと穏やかな顔つきではあるが、笑うとキュートな感じもありますね。
一方で、茅原悠紀のバナレの脅威もありながら(少し出ていく感じはありましたね)イン死守した山田康二は、2着とはいえ、ここは悔しさしかないといったところ。高倉が挨拶に来たときには、「やられた!」とばかりに勝利を称えるところもあったが、高倉と別れると苦笑い、そして渋面で痛恨ぶりをあらわしていた。今日は「1号艇の佐賀支部」はなかなか受難の一日でしたね。
このレース、森高一真が6着。これで3連続の6着で、選手たちのスラングでいうところのオーメンとなってしまった。ここまで発表される部品の交換は行なっていないが、さすがに必要性を感じたのだろうか、整備用のテーブル前で考え込む姿がレース後にあった。大きな整備をしてくる可能性があるか。
そうそう、7R後に田口節子が本体を割っている。今日の5着は山口との接触があったもので、それまでは2番手争いを演じ、昨日も2着3着。決して悪くは見えないのだが、パンチ不足を感じているということだろうか。今節、銀河系85期から参戦は森高と田口の2人。一時は大挙参戦が普通だったが、2人だけというのは寂しい限り。あと、2人だけってときに森高と田口という組み合わせはレアかも!? なんとか立て直して、最強世代と言われた銀河系軍団の意地を見せてほしいところだ。
10Rで桐生順平が2着。バック4番手から2マークは2番手先マイを仕掛け、粘る池田浩二を捌いてしっかり取り切ったのはさすが。やはり誰よりも戸田水面を知り尽くしていると言うべきだろう。前半記事で本体整備をお伝えしたが、リング2本の交換だった。それが奏功した部分もあっただろうか。レース後の桐生は、してやったりとは言わないまでもスッキリした表情で、ひとまず手応えを得た10R6号艇だったと見えた。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)