池田浩二がV戦線から脱落した今日3日目。
そんな波乱を象徴するようなデータが残された。
今日のイン成績
⑤①①⑤⑤⑤⑥②②②①②
1着率25% 2連率58% 3連率58%
んーーー、ボートレースはわからないっ。
イン天国の昨日から一転、今日はイン選手が続々と敗れ去った。
しっかり逃げきったのは、今垣光太郎、太田和美、平尾崇典の3人のみ。「多くても6勝止まり」という予想は当たったが、
まさかこれほど負けるとは……主な理由はふたつか。
①昨日までより強い向かい風が吹き、ダッシュ勢の伸びが強まった。というか、スロー勢(特にイン)が
起こしから付いていけないレースが多かった。
②半分くらい覗いた4カドがぐいぐい絞りまくるなど、
強引にインに襲い掛かるレースが急増した。
パワーより、気持ちの面が大きかった。
②の気持ちという点では、勝負駆けの明日はさらに激しいものになる。そこに強い風が吹き荒れれば……
また、インが惨敗して好配当が連発するかも??
今日の勝利コース
⑤①①④③④⑥④④②①②
色違いの大花火に酔う
SGでは珍しく、1~6まで全部のコースが満遍なく勝った。
見ていて飽きのこない1日ではあったな。
まくりの打ち上げ花火は、すべて4カドから3発。
まず、4Rの吉田俊彦はスリットでケリを付けた。
大嶋の前付けも含めたスロー3艇はすべてコンマ20台。
しかも横一線の深め起こしだから、行き足も付かない。
そこに、4カドから吉田がコンマ12である。
伸びなりハンドルを切るだけで、バック先頭に立っていた。
教科書に載せたいような、王道の「4カドまくり」。
吉田のアタマから流したファンは、さぞかし気持ち良かったことだろう。
8Rの今垣光太郎は、かなり勝手が違った。スリットでは、カド受けの守田俊介とほぼ同体。
が、起こしからフルスロットルで握り続けたから、
伸びシロが違いすぎる。あっという間に半艇身ほど覗くと、
勢いそのままにキモリやん俊介を締めはじめた。
この、スリット全速から迷うことなく絞るのが、光ちゃん流。
教科書に載せたいような、王道の「絞りまくり」だった。
2Rのイン逃げに続いてピンピン連勝の今垣は、
予選45位から一気に20位まで躍進した。
昨日のピット情報「5連勝すれば、優勝ですよね」というセリフも、
現実味を帯びてきた。「3勝すれば」になったのだから。
続く9Rの白井英治もまた、前記ふたりのまくりとはちょっと違った。
種別としては「まくり類絞りまくり科」ってな感じで
今垣のそれに近いのだが、今垣のは全速を生かしきったまくり。
おそらくどこかでアジャストしたであろう白井は、
スリットから半艇身覗いたところで、伸びがパタッと止まった。
カド受けの中澤和志と同じ足色になってしまった。
それでも白井は、ゴリゴリと中澤を内へ内へと追いやり、
力任せにインまで握りつぶしてしまった。
内3艇は玉突き状態で置き去りに。これはもう、
「気合いまくり」として教科書に載せたいレースだった。
まくり類絞りまくり科気合いまくり属、みたいな。もちろん、肉食系。
そんな獰猛なまくりだったから、
バック中間で後続との差はすでに7艇身ほど。
早々と一人旅になったわけだが、そこからの白井がまた憎い。
華麗なる長身の光速モンキーで、すべてのターンマークを全力旋回。ゴールを過ぎてみれば、
1分45秒9のブッチギリの節間レコードだ。
まさかの同着順率に備えて、タイムアタックをやらかしたのかもっ!?
とにかく、今日の白井師匠はいつにも増してカッコよかったな。
芦屋リベンジ三部作、撮影快調!!
色とりどりのまくり3発の他では、
やはり7R平本真之の6コースまくり差しが出色だろう。
4カド山崎智也の絞りまくりVSイン寺田祥のガチンコ競りの間に、
大外からあっという間に突き抜けていた。
あらら、いつの間に?? というくらいの電光石火ターン。
初日で佐々木康幸と峰竜太をダンプ気味の小回り差しで抜き去り、
2日目に王者・松井繁をツケマイで逆転し、
今日は6コースから怒涛のまくり差し。
新鋭王座でFに散った悔しさをGI制覇で晴らし、
さらにSGまで制して「芦屋伝説・三部作」を完結させようというのか、
平本。もしも半年に渡る超大作が完成したならば、
この予選のド派手な活躍も含めて、
今節の平本は永久に語り継がれることになるだろう。
(photos/シギー中尾、text/H)