BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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尼崎オーシャンTOPICS 初日

で、伝説を超えた!?

 オーシャンカップ初日は【インコース5勝×万舟5発!】。私の前日予想【インコース8勝×万舟3発】を嘲笑うような大荒れ水面だった。特に、6R~9Rの荒れっぷりの凄まじいこと!

★6R=辻栄蔵が5コースぶっ差し⑤①③19460円
★★7R=平本真之が6コースぶっ差し⑥①③49270円
★★★8R=稲田浩二が6コースまくり差し⑤①④56520円
★★★★9R=今垣光太郎が3カドまくり③④⑥22760円

 甲子園のお膝元としては、かの「バース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発@1985年4月17日」をも超越する特大の4連続アーチ!!!!(笑) とりわけ凄まじかったのは8R、⑤稲田浩二のアウト6コースまくり差しだ。内隣の5コース瓜生正義のコンマ28スタートに対して、唯我独尊のコンマ07(おそらく)全速突き抜け! スリットの時点で軽く1艇身ちょい飛び越えているから、イナダッシュの勢いが止まるはずもなし。一気に4艇を引き波にハメて、最後はコンマ05の平高奈菜を行かせて冷徹な差しハンドルを突き刺した。稲田クンの怒りの雄叫びが聴こえるような大技だったなぁ。
――な、なんで地元の僕が6コースやねーーーん!!!!
 さてさて、まさかイン天国・尼崎のSGで初日からこんなに荒れると思っていなかった私は、9Rのバックスクリーン4連発の直後にやっと前回の尼崎SGを検証してみた。2018年5月の当地オールスターの1号艇勝利数と万舟本数を列挙しておこう。

★2018年・尼崎オールスター
初日=1号艇6勝×万舟4発!!
2日目=1号艇7勝×万舟3発
3日目=1号艇7勝×万舟1発
4日目=1号艇7勝×万舟3発
5日目=1号艇10勝×万舟1発
6日目=1号艇8勝×万舟2発(⑥池田アタマで10万舟1発!)

 なんとなんと、直近の尼崎SGも初日がいちばんの荒れ模様だったのだな。まさかやーーー!!?? つか、早くにチェックしとけよ、ワシ(涙)。とはいえ、前回の6日間をつらつら見回すに、「インがメチャクチャ強いSG開催×インがメチャクチャ強い尼崎水面」の割りには、意外と1号艇(ほぼインコース)がポコポコ負けている印象を抱くのは私だけだろうか。
 歴史は繰り返す。ってことで、明日以降も自称・穴党の私は密かに、あるいは詳らかにイン選手を斬り捨て、万太郎を狙い続け、さらには前回オールスターの最終日3Rに飛び出した10万舟の再来をも夢見て舟券を買い続けます。って、今日のどれかを当てとけよーー、ワシ><

 さてさて、上記の万太郎レースも含め、今日は実戦パワーで「おおおっ!!??」と唸らせるレースがいくつかあったので、簡潔に記しておきたい。

【2R】真之介と前本のストレート!
 まずは④上野真之介の行き足~伸び。スリットほぼ同体の4カドからあっという間にカド受け③平本真之を叩き、さらにスリットで2/3艇身ほど突出していた①深谷知博まで迷うことなくまくりきった。「4カドまくり怪獣」として名高い真之介らしい強襲ではあったが、今日の勝利は行き足~伸び足があってこそ。ストレート足が仕上がった真之介は、4カド以外でも警戒する必要があるだろう。
 それから、真之介にまくられてバック4番手に甘んじた②前本泰和の追撃足! これはもうリプレイで1周2マーク~2周1マークの攻防を見てもらえば分かるのだが、ターン出口の押し足~行き足~伸びまで、『鬼』としか表現しようのないストレート足だった。昨日の前検の見立て通りで、この部分の実戦足は全体のトップ足だと思っている。

【3R】茅原の行き足
 インコースからの逃げ圧勝で正味の足は分かりにくいのだが、①茅原悠紀の伸び返す行き足がゴキゲンな見え方。展示タイムの6秒81も秀逸だし、オリジナル・タイムも3種類すべてトップというデータの裏付けも十分。最近の茅原はセンター戦でガンガン握る習性もあり、節間を通じて注意が必要だ。

【7R】石野の行き足~伸び!
 492倍の大波乱を演出したのが、③石野貴之×④徳増秀樹のセンター勢だ。まずは4カド徳増がコンマ05の突出しゃくりまくり! カド受け石野はコンマ14だからスリットの段階で「勝負あった」的な展開だったが、死に体に見えた石野の伸び返しが半端なし!! 1マーク手前で徳増と舳先を並べ、インの①平尾崇典ともどもすったもんだ競りの間に⑥平本がズッポリと差し抜けていた。極論ではあるが「石野の恐るべき伸び返しが492倍を生んだ」と言いきっていいだろう。そのスリット足、明日以降もマバタキ厳禁とお伝えしておこう。

【11R】椎名の伸び
 私が期待してやまない⑤椎名豊2号機の伸び足は、残念ながらスタート展示からさほど迫力が見られず。4カドの④白井英治より1/3~半分ほど出て行くムードではあったが、この程度では一撃まくりは至難の業。いざ実戦は、白井が4カドからトップスタートで内3艇を呑み込んだ。椎名のお株を奪うまくりではあったが、直線のパンチ力はもちろん椎名2号が何枚も上手。不発に終わったウップンを、明日の【10R4号艇】で思う存分晴らしてくれるだろう。

 これら穴の原動力パワー&センター筋のまくり怪獣たちが明日以降も暴れてくれれば、今シリーズは随所で万太郎が飛び出すと思うのだがどうか。最後に2日目のキーマンたちを列挙しておこう。

明日の万舟仕掛け人??
★★3R=④稲田浩二
★★★★5R=④石野貴之
★★6R=③平尾崇典
★★7R=③上野真之介
★9R=④原田幸哉(S突出注意)
★★★★★10R=④椎名豊弐号機
★12R=④菊地孝平(S突出注意)

 私なりの勝手な波乱期待度を5点満点の★印に託してみたが、果たしてどうなりますことやら。(photos/シギー中尾、text/畠山)