1Rは川野芽唯が快勝! いったんは古賀千晶に差されたものの、2マークは豪快な全速戦。内から突っ込んできていた山下友貴もまとめて交わし去って、日またぎで連勝だ。
ピットに戻った川野に、まずは魚谷香織が笑顔で祝福の声! 背中を何度かぽんぽんと叩いて、激戦をねぎらっていた。さらに小野生奈も朗らかに笑いかける。後輩の渡邉優美も嬉しそうだ。
すでに2度も書いた岡山会議。福島陽子と寺田千恵を中心に、堅い結束がうかがえるものだ。一方で、福岡若手軍団の結束もまた堅い。大将格の日高逸子はそれを穏やかに見守っており、岡山のように積極的に後輩に声をかけているわけではないが(というか、日高も後輩からアドバイスをもらっているとかつて話していたことがあった)、グレートマザーの傘のもと、笑顔を向け合う彼女らもまた、お互いに相乗効果をもたらし合っている。いつかこの舞台の頂点を競って、剣を交えることもきっとあるだろう。
それにしても古賀千晶は惜しかった! 1マーク、たしかに差しは届いていたのだ。しかし、内からやって来た山下をさばこうとしている間に、川野の全速マイを浴びてしまった。その瞬間、ピットには「チアキーッ!」という声が響いている。苦節15年、ついにこの舞台に辿り着いた古賀を、誰もが後押ししたいと願っているのだろう。
エンジン吊りの際にも、高橋淳美から「大丈夫大丈夫、後半があるから」と慰めの言葉をかけられている。他の近畿勢も、健闘した古賀に優しい表情を向けていた。古賀も仲間の心遣いに笑顔! 惜敗の悔しさもまぎれたことだろう。
後半12Rの結果次第では予選突破の目も充分にある。そこで水神祭をしてももちろんOKだし、もしダメでも今節はまだ3日も残っているのだ。なんとかズブ濡れの儀式を体験してほしい! 僕も応援したくなってきたぞ。
2Rで逆転勝利を収めた池田浩美には、池田紫乃が寄り添っていた。このW池田、これまでのレディチャンでも、仲良さげな光景を何度も見てきている。いわば盟友同士なのだ。
池田の逆転劇はとにかくすごかった。原田佑実が完全に逃げ切り態勢と見えながら、池田らしい豪快なターンで追い詰めて、2周2マークでついに追いついたのだ。今回のレディチャンにはなんとか駒を進めてきた浩美だが、ここしばらくは彼女らしいレースがなかなか炸裂しなかった。そんな悪い流れを払拭するような豪快なモンキー! これは気持ちいいですよね。
というわけで、浩美は実に満足げな笑顔を見せて、紫乃はときおりガハハと大笑いしながら、勝利を喜び合っていたという次第。それを眺めて長嶋万記もニッコニコで、浩美の周りはテンションアゲアゲ状態となっていたのだった。
今日も丸亀は猛暑だが、笑顔で暑さを吹き飛ばせ! 敗れた選手たちはやはり悔しそうではあるが、次のレースでは雪辱を果たして、笑顔でピットに戻ってきてください!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)