**THE勝負駆け①予選トップ争い
なんだかんだ智加！
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イン受難・福岡ものかわ、インコースが普通に強い今節。Ｖ争いの焦点はボーダー争いよりもトップ争いだろう。２、３日目を先頭で通過したのは平山智加。このまますんなり逃げきるかと思いきや、今日の前半戦で意外な混戦になった。まず、４Ｒで前日４位の樋口由加里が逃げきり、節間7・50＝暫定３位まで浮上した。そして、６Ｒの平山はまくりをブロックされて３着止まり。これで樋口と平山の体が入れ替わった。しかも、暫定トップは岸恵子である。このランキングと勝負駆けを記しておこう。
★６Ｒ終了時点のトップ争い
①岸 恵子 7.60…10Ｒ２号艇
②樋口由加里 7.50…８Ｒ３号艇
③平山智加 7.50…10Ｒ１号艇
さあ大変だ。まずは８Ｒ、樋口が１着なら平山のトップの可能性が消滅する（10Ｒ１着でも同率、着位点で下位）。こうなったら、ちょっとした下克上だ。が、８Ｒの樋口は逃げる同県の金田幸子を捕えきれず、２着に屈した。節間勝率は7.57までアップしたものの、10Ｒの並び＝①平山②岸を考えたら寒～い暫定２位と言えるだろう。ともあれ、準優１号艇を決めての“結果待ち”は、気楽といえば気楽かもしれないな。
そしてそして、雌雄を決する10Ｒだ。「平山が逃げきれば文句なし、岸が勝っても文句なしのＷ自力・直接対決。平山２着以下＆岸３着以下なら樋口」というミッションの元、スタートが切られた。結果は…１マークを回って逃げる平山と差した岸の一騎打ち！ この瞬間、樋口トップの目は消え、この一騎打ちの勝者がそのままトップ当選だ。岸の回り足は素晴らしく平山に届きそうな勢いにも見えたが、ストレートでは平山が強い。バック中間からｽｰｰｯと引き離し、２マークで一気に突き放した。結果、予選トップは平山、２位・岸、３位・樋口に変動した。
大本命・平山の予選トップ。前検の段階からそう思っていたし、むしろ「けっこう直前まで苦労したな」という印象さえある。まあ、それでも終わってみれば、この定位置。さすがの強さ＆安定感ではあったな。これで２連続逃げきれば、シリーズ覇者となる平山。今節のインの強さを思えばあっさり達成できそうだし、その一方で「まだまだ波乱が？」という気もする。鍵を握るのは、相手関係より「シリーズに対する智加ちゃんのモチベーション」ではないだろうか。
THE勝負駆け②ボーダー争い
薄氷カオリン
一方、予選18位ボーダーラインは昨日の5・60からさらに下がり、６Ｒ終了時点で5・33まで下落した。それでも厳しい戦いを強いられたのが、Ｖ候補のひとりで地元レーサーの魚谷香織だ。うーーん、前検で「こりゃ厳しい」と心の中で酷評し、初日のピンピンで「お、いきなりパワーアップ成功？」と見直し、その後の苦戦ぶりに「やっぱ初日はフロック、実は厳しいままだったのか」と評価をコロコロ変えてきた。で、４日目を終えて思うのは、「やはり、回り足を筆頭にまったく大したことがない」だな。それでも、なんとか15位で予選を突破できたのは、地力のなせる業。地元でもあり準優に乗った以上は怖い存在だが、現状のままの足色でしかも枠なり５コースではちと優出は苦しいかも？
もうひとり、Ｖ候補でギリギリ滑り込んだのが香川素子だ。初日から６５６４着と這い続け、ほぼ絶望的な位置から１１２着の猛チャージで巻き返した。さすがの底力だし、機力的にも大幅にアップしたと思う。そのあたりも加味すれば、明日の８Ｒは５号艇の魚谷より６号艇の香川の方が怖い気もするなあ。穴党は要注意！（photos/シギー中尾、text/畠山）
