オープニング1号艇で登場した佐々木裕美は、地元での“1年1組”指名になんとしても勝ちたかったはずだが、3着。中川りなに差しを許し、金田幸子にも先着された。佐々木はレース後、すぐさま本体整備! ボートの後部を整備室に突っ込んでモーターを外し、ボートを装着場に戻すと、大急ぎの作業が始まった。徳山初のクイーンズクライマックス開催、残念ながら山口支部勢のトライアル出場はないわけだが、地元ビッグを盛り上げようという思いは強い。それだけにパワーアップは必須と言える。
本体整備はもうひとり。福島陽子だ。8R1回乗りとやや時間に余裕があり、特に慌てた様子はなかったが、初日から本体に手をつけるということは前検の感触が悪かったということ。2R発売中には整備を終えてボートに装着しており、このあとは試運転が続くと思われる。
その装着を手伝おうとしていたのは藤原菜希。支部はまったく違うが、たまたま近くにいたのでヘルプしようと申し出ていた様子だ。ただ、外れていたのは本体だけで、キャリアボデーとステアリングバーはモーターにすでに装着された状態。特にヘルプは必要ないのだった。それでも福島は藤原の気遣いに感謝していた。
1R後に速攻で動いたのは佐々木以外では金田幸子。あっという間に着替えを終えてピットにあらわれて、すぐさまボートを水面に下ろした。金田の2走目は5R。中3レースしかない。4R発売中にはボートを展示ピットにつけなければならないから、実質は中2レースだ。ゆっくり休んでいる間もないのである。5Rは6号艇。大外ながら、2着発進の流れを食い止めたくない。
2Rは廣中智紗衣が差し切り1着。ピットに戻った廣中は仲間に囲まれて笑顔! 好発進にテンションも上がる。ただ、廣中の2走目は6R。金田と同じで中3レース(実質2レース)だ。というわけで喜びに浸っているわけにもいかず、すぐに真顔に戻って動き出すのであった。今日明日は42人で12レースを回さなければならないので、なかなか大変である。
その2Rで大敗を喫してしまった関野文。レース後は長く落合直子と話し込んでいた。大阪支部は今節、この2人だけの参戦。お互いがお互いを助け合っての戦いとなっていくだろう。関野にとっても、落合は心強い存在に違いない。落合のアドバイスが後半に生きて、巻き返しなるかどうか。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)