BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――インタビュー前後

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 今日は1R発売中にトライアル11R組、2R発売中にトライアル12R組の公開インタビューが行なわれた。それぞれ直前に集合がかかって、イベントホールに出発するわけだが、選手によってはギリギリまで調整などを行なっていたりするので、なかなか慌ただしい。たとえば12R組の大山千広は本体を扱っており、集合合図がかかったときにはダッシュで控室を飛び出してインタビュー用のユニフォームに着替えている。また、インタビューから戻るとエンジン吊りを挟んですぐにモーターを装着した。見るからに忙しそう。

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 同じく今井美亜も、ギリギリまでモーターの取り付けを確認していた。先に着替えていた平高奈菜に促されて着替えに向かったが、これまた忙しそうな朝である。二人とも、前検の感触はいまひとつだっただけに、使える時間は目一杯使いたいところなのである。

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 イベントから戻ったあとも、忙しく動く選手たち。11R組の小野生奈は、1Rの発走直前に戻ってくると、ダッシュで控室に向かい、アッという間に乗艇着に着替えてピットにあらわれている。1Rのエンジン吊り後には速攻で水面へ。試運転を何周かした後にさっそくプロペラ調整に向かった。今日も全力だ。

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 日高逸子もピット帰還後の動きは素早く、2R発売中には本体を外している。数分後に整備室を覗くと、本体を割っていた。キビキビした様子は本当に若々しく、その妥協なき調整にも頭が下がる。いまだ女子の第一線を張れているのも当然と改めて思わされるわけである。

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 11R組では、田口節子も2R発売中に水面にボートを下ろしている。こちらは淡々とした雰囲気ながら、やはり仕事は早い。下ろす前には堀之内紀代子と話し合う姿もあった。

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 12R組では、松本晶恵が小野と同様の動きを見せている。1Rの展示航走前後の時点で、装着場にボートがなかったのは松本のみ。朝のスタート特訓の後もボートを引き上げずに、係留所につなげていたのだ。当然、2Rのエンジン吊り後には係留所へと駆けて行っている。

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 そうしたなかでインタビュー後も比較的ゆったりとしていたのは長嶋万記と香川素子の6枠勢。長嶋も香川も、ピットに戻ってきてからボート周りで点検作業のようなことはしているのだが、ともインタビュー用のユニフォーム姿のまま。本格的な作業はもう少し先になりそうな雰囲気であった。好機を引き当てた二人だから、この動きにも納得。もちろんこの後はきっちりと調整をして、レースに向かうことだろう。

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 シリーズ組は予選3日目を迎えて、勝負駆けが見えてくる時期。1Rを逃げ切った中川りなは、ヘルメットを脱ぐと安堵の表情を見せており、初戦1着の後の大敗を巻き返した喜びが見えていた。

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 1R後には角ひとみが本体整備に取り掛かった。大敗続きでかなり厳しい状況に追い込まれているが、もちろん諦めるつもりは毛頭ないようだ。1Rの結果、手応えによっては本体整備と決めて整備士さんに相談していたようで、レースが終わってすぐに着手している。なにしろ2走目が7Rに控えているので、整備士さんも心配そうに見守っていた。

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 昨日は転覆を喫している廣中智紗衣は2R発売中に水面へ。転覆以外は連絡みを守ってはいるが、減点を食らっているので、ここからはまさに勝負駆けとなってくる。早くからペラ調整に励んでいて、9R1回乗りながら水面に出たのも早かった。巻き返しに気持ちがこもっていると見た。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)